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高齢人口の増加や食事の洋風化が原因となり、また医療技術の進歩にともない、最近では前立腺にガンが見つかる事例が増えています。初期の前立腺ガンは無症状であり、血尿や尿が出づらいという自覚症状が出た時にはかなり進んだ状態であることを示しています。
前立腺ガンが他の臓器のガンと比べて違う点は、ガンが大きくなるためには男性ホルモンによる刺激が必要であるという事実です。このため男性ホルモンの活動を抑える治療をすることで、大きくなったガンを小さくし、結果としてガンの進行を遅らせることができるからです。とくに七十歳を超えた年齢で前立腺ガンが見つかった場合には、ガン自体の進行が遅いうえに注射や飲み薬を用いるだけで男性ホルモンの活動を抑える治療法(ホルモン治療)に反応して、大多数の方では普通に日常生活ができるようになります。しかし、五十歳台や六十歳台の方ではガン細胞の勢いが強く、数年でこのホルモン療法が効かなくなり、再びガンが大きくなる可能性があります。
そこでガン細胞が前立腺の外へひろがる前の早期のうちに前立腺全体を手術で取り除く治療が必要とされるのです。また放射線による治療だけで手術とほぼ同等の効果が得られるようになってきました。手術にしても放射線治療にしても前立腺ガンを根本的に治すためには無症状のうちにこれを見つけ出さなければならないのです。このために五十歳の後半を超えた男性は年に一度は泌尿器科専門医で前立腺の検診を受けるようにすすめられているのです。
最近では前立腺特異抗原(PSA)を採血して調べることで前立腺ガンがあるのかどうかの目やすとして役立てることもできるようになりました。しかし、PSAという物質は前立腺だけで作られているものですが、前立腺ガンばかりでなく前立腺の大きな肥大や炎症でも数値が上昇してきます。前立腺の超音波検査や触診による鑑別が必要です。
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