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経口避妊薬であるOC(低用量ピル)が日本で使えるようになって10年弱の年月がたっています。OCとは少ない量の女性ホルモン剤ですが、優秀で安全な避妊薬というだけでなく、他にも数多くのメリットがある薬で、最近では私たち産婦人科医の使う治療薬の大切な部分を占めています。
少ない量のホルモンをあらかじめ服用していくことで、患者さん自身の卵巣は働かず、排卵は抑えられ、子宮内膜もあまり厚くならない状態で月経を迎えることができます。
したがって生理痛が強い方、生理の量が多くて困っている方は大変楽になります。子宮内膜症の不快な症状を軽くしますし、さらに内膜症自体の治療としても期待が持たれています。生理不順や排卵痛の治療にも利用できます。月経前のさまざまな不快な症状は月経前症候群と呼ばれていますが、これにも一定の効果が認められます。意外に思われるかもしれませんが、にきびにも効果があることをしばしば経験します。
人間も生物ですので子孫を増やすように体が作られていると思います。私たちは生理が来るのが自然と考えているようなところがありますが、生物としては妊娠が成立しなかったために、言い換えれば妊娠に失敗したために起きてくる月経は、ある面では不自然な現象なのかもしれません。近年、ライフスタイルの変化に伴い女性が一生に経験する生理の回数は圧倒的に増加してきました。独断と偏見を交じえてお話しすると、その無駄に終わる月経の繰り返しが女性の体に悪影響を与えている可能性があり、子宮内膜症、子宮筋腫などの不妊の原因となる病気を増やしているのかもしれません。
OCは卵巣がん、子宮内膜がんの予防効果があり、良性乳房疾患、骨盤内感染、子宮外妊娠がおこる頻度を減らすことが知られておりますが、さらに、将来不妊症になるような病気の予防効果も持っているのではないかと私は考えております。
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