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視野の中心がゆがむ中高年の病気~黄斑円孔(おうはんえんこう)

Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶
網膜の中心部は視力がとても鋭敏な所で、「中心窩(ちゅうしんか)」と呼ばれています。その周囲直径1.5~2ミリメートルの範囲は、濃い黄色の部分があって「黄斑(おうはん)」と呼ばれます。目の中間部にある透明な「硝子体(しょうしたい)」が年齢とともに収縮してゆく「後部硝子体剥離(はくり)」が起きるとき、影響がこの黄斑部に及ぶと黄斑円孔が引き起こされます。黄斑円孔は中心窩の網膜に丸い穴(孔)があいてしまう病気です。穴自体は直径一ミリメートルに満たない、とても小さなものですが、最も視力が鋭敏な部分にできるため、大きな影響が現れます。完全な穴が形成されてしまうと、視力は矯正視力でも0.1前後になってしまいます。自覚症状として、初めは物が歪(ゆが)んで見え、進行すると視野の真ん中だけが見えなくなります。物がつぶれて見える、テレビを見ると人の顔だけが見えない、などがよく聞かれる訴えです。この病気は硝子体の収縮が関係して起きるので、60代を中心に起こります。黄斑円孔は10年ほど前までは有効な治療法がありませんでした。しかし今では手術によって視力を取り戻せるようになっています。手術はまず硝子体を切除します。その後特殊なガスを目の中に注入して、術後はうつ伏せの姿勢を2週間ばかり取ります。そうすると、グリア細胞という周囲の細胞をつなぎ合わせる働きをする細胞が現れ、円孔が小さくなっていき、円孔をふさいでくれます。中心窩の組織が修復されるとともに、術後の視力はゆっくりと回復していきます。1回の手術で8~9割の人は、不自由なく暮せるレベルの視力に戻ります。手術の合併症として多いのが白内障ですが、高齢者の場合すでに白内障を持っている場合も多いので、黄斑円孔の手術と同時に白内障の手術もしてしまいます。片目ずつ目をふさいでみて、物を見る中心に歪みやぼやけを感じる方は一度眼底検査を受けてみて下さい。
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インスリン注射を怖がらないで

Text by はら内科クリニック 原 信彦
日本では、約65万人の糖尿病患者さんがインスリン治療を受けています。このインスリン注射の位置づけが最近変わってきています。以前は、お薬が効かなくなったときの最終手段として、インスリン治療がありました。しかし、高血糖→インスリンの分泌が悪くなる・インスリンの効きが悪くなる→高血糖という悪循環を断ち切ることを目的に、早期にインスリン治療を行うケースが最近増えています。早期にインスリン治療を行うと、血糖が高くても注射でインスリンを補充し血糖を下げることができるので、自分の膵臓(すいぞう)をインスリンを出さずにしばらく休ませ、回復させるとインスリンを分泌できるようになります。そうすると、注射の量が減り、うまくいくと、内服治療だけで良くなったり、常に良くなると、お薬も飲まずに、食事療法・運動療法をきちんと行うことで維持できるようにもなります。これができなければ、インスリン治療をして一旦血糖は下がりますが、その後体重が増えて結局インスリンの量が増え、血糖も上がるという悪循環になります。糖尿病の薬が効かなくなっても、しばらく飲み薬で治療し、いよいよ血糖値が高くどうしようもなくなってからインスリン治療を開始した場合は、長い間、高血糖で痛めつけられた膵臓は回復せず、その後もインスリンを注射するしかなくなります。また、インスリン注射自体もいろいろ進化しており、以前は食事の30分前に打っていたものが、食事の直前・直後に投与することが可能になってきました。注射器もカラフルなものや、使い捨て型の簡単なものも出てきており、針も非常に細く、さほど痛くありません。また、インスリン治療を行いますと、自己血糖測定器の使用が保険で可能になるので、自分で血糖を測定することができます。それにより、治療へのモチベーションも上がります。医師にインスリン治療を勧められたら、なぜ必要なのか、十分に説明を聞いて、怖がらずにトライしてみる勇気を持って下さい。
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乳幼児健康支援一時預り事業(病後児保育)

Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝
皆さんは子どもの病気が少し回復して保育園や幼稚園に出すのには忍びないが、勤務先からは出勤を要請された、あるいは子どもの病気のために休みが続いて解雇の心配がある、などのときにはどのようにされていますか?一時保育やファミリーサポートはずいぶんと普及しましたが、病児あるいは病後児を原則受け入れてはくれません。国はこのような状況のお子さんに対して、都道府県、市町村に働きかけ乳幼児健康支援一時預かり事業を行うように要請しています。厚生労働省の定義によれば、この事業は病気回復期にあり、医療機関による入院治療の必要はないが、安静の確保に配慮する必要がある集団保育が困難な保育所に通所している児童で、かつ、保護者の勤務の都合、傷病、事故、出産、冠婚葬祭など社会的に止むを得ない事由により家庭で育児を行うことが困難な児童が対象になり、病院や診療所が行う場合には病後児の他に病児も含めても差し支えないこと、保育園児以外でも対象にしてよいことなどを謳(うた)っています。北海道では札幌に三ヶ所、函館市、旭川市にそれぞれ一ヶ所、病院の事業として設置されているほか、全部で九ヶ所でこの事業がすすめられています。北海道以外の都府県では地域の小児科の診療所が子育て支援の一環としてこの事業に取り組んでいるようです。子どもを預けて仕事を始めても、保育園児など集団生活を余儀なくされているお子さんは、病気にかかって熱を出したり、嘔吐(おうと)をしたりということを止めることが出来ません。老人介護が介護保険の導入により、個人が対応するものから社会が対応することに変わったように、病気になってしまった子どもも親がみるべきものから、地域社会が一体となって支えていくものに変わっていかなければならないのでしょう。
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過敏性肺臓炎という病気をご存知ですか?

Text by ききょう内科クリニック 蓮沼 晶子 院長
一般的な肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が肺に感染することによって引き起こされる炎症ですが、過敏性肺臓炎はそれ自体病原性や毒性を持たないカビや、動物性蛋白質などの有機物・あるいは化学物質などを繰り返し吸い込んでいるうちに肺が過剰反応を示すようになり、アレルギー性の炎症が生じて引き起こされます。過敏性肺臓炎の症状は発熱や咳・呼吸困難感・だるさなどです。喘鳴(呼吸のたびにぜいぜいする)を伴う方も多く、レントゲン写真上は淡い炎症像を認めます。抗原の多くは患者さんの自宅や職場に潜んでいるため、その環境から離れると症状が軽快・消失し、再びその環境に戻ると悪化します。このような状態が続くと肺に繊維化と呼ばれる不可逆的な変化が生じ、慢性的な咳や呼吸困難感で悩まされることになります。日本でよくみられる過敏性肺臓炎には以下のものがあります。①夏型過敏性肺炎:高温多湿になる夏季に発症しやすく、冬季にはみられません。湿気の多い古い家屋を好むトリコスポロンというカビが抗原です。②農夫肺:北海道や岩手県などの酪農家にみられ、干し草のなかの好熱性放線菌というカビが抗原です。③換気装置肺炎(空調肺、加湿器肺):清掃を怠ったエアコン(空調)や加湿器に生じたカビ類を吸い込むことによって発症します。④鳥飼病:鳩やインコなどの鳥類を飼育している人、あるいはその周囲で暮らしている人に発症します。抗原は鳥類の排泄物にふくまれる蛋白質といわれています。⑤職業性の過敏性肺炎:キノコ栽培業者がキノコの胞子を吸入して生じる過敏性肺炎やポリウレタンの原料であるイソシアネートを吸入して生じる過敏性肺炎などが知られています。北海道では農夫肺・キノコ栽培者の肺炎が多いです。治療法は抗原からの回避とステロイドホルモン剤です。頻度の高い疾患ではありませんが熱や咳などの症状が繰り返される方は過敏性肺臓炎を起こしていることがあります。
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男性の性(2)

Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士
−染色体的性の決定−
ヒトがオトコになるかオンナになるかは、精子が卵子と受精した瞬間に決まります。
卵子の染色体はどれも22+Xですが、精子の染色体は22+Xと22+Yの2種類あって、22+Xの精子が卵子と受精すると受精卵は44+XXでオンナになり、22+Yの精子が卵子と受精すると受精卵は44+XYでオトコになります。
つまり、受精卵がオトコになるかオンナになるかは精子によって決まるわけで、X染色体を持った精子ならオンナ、Y染色体を持った精子ならオトコ、ということになります。
昔、歌手のちあきなおみは“X+Y=LOVEという歌の中で、『X、それは貴方、Y、それは私、プラス、イコール、ラブ、ラブラブアイラブユー〜(作詞:白鳥朝詠)』と歌いヒットさせました。
“喝采”が大ヒットしてレコード大賞を取るずっと以前の、まだセクシーアイドル路線で売り出していた頃だと思います。
またプロレスの世界では“ミスターX”という覆面レスラーがたびたび登場し(複数いたらしい)、どうも世間では“X=オトコ”というイメージが強いようですが、染色体的にいうとYがオトコなのであります。ー性器的性の決定ー染色体によりオトコと決定された受精卵はその後、お母さんのお腹の中(胎内)で成長していくわけですが、その間、男性ホルモンやある種の女性化抑制物質(ミュラー管抑制物質)により、性器は男性型へと発達していきます。
逆に言うと男性ホルモンや女性化抑制物質が正常に分泌されないと、いくら染色体的にはオトコでも性器は女性型となってしまいます。
なかなかオトコになるの大変なのであります。
通常、胎生12週ぐらいで男性器が形成され男女の区別がつくようになります。
ただこの時期、外性器(陰茎・陰のう)はそれらしき形をしているものの、陰のう内にまだ精巣(睾丸)は無く(胎生12週では睾丸は腹腔内にある)、胎生30週くらいになってやっと、精巣(睾丸)もあるべきところー陰のうーに納まり、外見的にはこれでようやくオトコが完成します。
では、なぜオトコだけが股間にあのようなものをブラブラさせているのでしょう?(つづく)
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