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中学一年生・高校三年生のMR(麻疹・風しん)ワクチンを忘れずに

小児科2009/04/24

 ここ数年、大学生を中心にして麻疹が流行しています。新聞などでずいぶん報道されましたから、皆さんも記憶に残っていると思います。

 麻疹は昔から「命定め」と言われるように、子どもたちが罹(かか)ると命と引きかえになるほど、恐い感染症として知られていました。
昭和53年から麻疹ワクチンが始まったことにより、日本人には、あまりみない病気、命に関わったことなどは忘れられた病気になりました。
一般の人にはあまり関心を持たれない感染症ですが、欧米ではSARSや新型インフルエンザと同等かより以上の警戒感を持って対策に労力を費やしている病気です。

 2006年に小児科医にとって念願の麻疹ワクチンの2回接種が、風しんを合わせての接種として始まりました。
さらに、日本から麻疹そのものをなくすことを目標に昨年から中学1年生、高校3年生に対する5年間限定のMRワクチンの無料接種が始まりました。
麻疹が流行して一番困るのは本人に脳炎が起こって麻痺が残ったり、植物状態になったりすることですが、麻疹ワクチンを打つことができない1歳未満のお子さんが流行のために麻疹に罹ると、数年から数十年後に同じように脳炎の症状が出て、重い障碍(しょうがい)を残すことが知られています。
自分自身が麻疹にかからないことも重要ですが、多くの子どもたちがワクチンを接種することによって、流行そのものを起こさないようにすることが最も重要なことです。
そのためには、接種可能な子どもたちの95%以上が、麻疹に対する抵抗力をワクチンなどにより確保していなければなりません。
ここ数年、函館地区では麻疹の流行がほとんどありませんので、ワクチンをしない限り抵抗力を確保することはできません。

 今年、大学生になった多くの人たちは、大学側から、麻疹ワクチンの2回接種の証明や抵抗力がどれくらいあるかの数値を採血して提出するように求められています。
各市町村から連絡が来ていることと思いますので、できるだけ夏休み前までにワクチンを済ませていただくようお願いいたします。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(  「」掲載)

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