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スマホに子守をさせないで

小児科2013/12/24

「『スマホに子守をさせないで!』。日本小児科医会(松平隆光会長)は、乳幼児の心身の発達への影響が心配されるとして、来月から、スマートフォンの利用を控えるよう保護者に対し啓発活動を行う。(中略)内海裕美常任理事は、『乳幼児期は脳や体が発達する大切な時期。子供がぐずるとスマホを与えて静かにさせる親がよくいるが、乳幼児にスマホを見せていては、親が子供の反応を見ながらあやす心の交流が減ってしまう』と指摘する。また、画面をなぞるだけの仮想体験を重ねることが、手の機能や五感を育むことに影響を与えかねないと心配する」(読売新聞医療サイト「ヨミドクター」2013年11月16日より引用)。

日本小児科医会ではこれ以前にも、
①2歳までのテレビ・ビデオ視聴は控えましょう。
②授乳中、食事中のテレビ・ビデオの視聴はやめましょう。
③すべてのメディアへ接触する総時間を制限することが重要です。1日2時間までを目安と考えます。テレビゲームは1日30分までを目安と考えます。
④子ども部屋にはテレビ、ビデオ、パーソナルコンピューターを置かないようにしましょう。
⑤保護者と子どもでメディアを上手に利用するルールをつくりましょう。

と、家庭でのテレビ、ビデオ、ゲームなどの子供と電子メディアの接触をできるだけ制限するよう保護者に求めてきました。
子供が育っていくためには、周囲の大人との心の交流が必要です。
今までは子どもが極限状態でないと症状が出てこないといわれていた反応性愛着障害という状態が、ちょっとした交流の少なさでも出てきているといわれたり、発達障害等の症状もその結果として出てきていたりするとする研究者も少なくありません。
スマホのアプリは子供をその場で静かにさせたり、気を紛らわせるためにはとても便利に感じるものです。
でも、子供は大人を小さくしたものではなく、親が手塩にかけて育てていくものです。
子供にかかる時間は人の一生の中ではほんの短い間です。
機械に頼る子育てではなく、自分の感性を豊かに表現する子育てであってほしいものです。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝( 2013年12月24日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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