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眼はカメラであり、時計でもある!!

眼科2014/05/26

 人間の眼は「物を見る」というカメラの機能ともう一つ、光を使って「時を知る」という時計の機能があります。

 私達は、「朝起きて、食事をして、仕事(学業)をして夜寝る」というサイクルで生活をしており、その一日のリズムを持たせているのは体内時計なのです。
その体内時計の針を動かすのは光です。
光にはさまざまな波長光があり、その中でもブルーライトは、目の奥の網膜に到達しやすい波長の光です。
夜明け前にはブルーライトが弱く、日中は強いことから、私達の体内時計は朝の光によって「朝だ!」と、認識し目覚めるのです。
1990年代に発明されたブルーライトLEDは、現在では照明ばかりではなく、スマートフォンやパソコン、テレビの液晶画面に使用されています。
夜までパソコンを使用している方やネット依存になっている方は、本来ならば朝に強いブルーライトに常にさらされているために、体内時計の針の動きが狂ってしまい、夜を認識できなくなり、その結果、睡眠障害になってしまいます。

 この体内時計の乱れが睡眠障害にとどまらず、うつ病、高血圧、糖尿病、肥満、ガンなどのリスクファクターになっていることがわかってきています。
また、ブルーライトは網膜の機能を低下させ、疲れ目の原因にもなります。

 以上のことから、
①昼間はなるべく外でブルーライトを思い切り浴びる。外で遊び、外を歩く。
②パソコンやスマートフォンを使う場合は、ブルーライトをカットするPCメガネをかける。
③夜間にはパソコンやスマートフォンをやらない。夜間にはなるべくブルーライトを眼に入れない。

 ①~③を守り、眼のカメラ機能と時計機能を正常に働かせれば、体内時計は乱れることがなくなり睡眠障害にもならないですし、眼の疲れも軽減させることができます。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2014年5月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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