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検診結果が引き出しに入れたままになっていませんか?

内科2014/06/23

 食生活の欧米化などにより、右肩上がりで患者数が増加している生活習慣病。あまりにも身近な存在になりすぎて、脳梗塞や心筋梗塞といった命を脅かす病気の原因になることもある、怖い病気であることを忘れてはいませんか?

 「糖尿病」「脂質異常症(高脂血症)」「高血圧」は、患者数の多さから3大疾患と呼ばれる生活習慣病の代表格です。その他心筋梗塞や狭心症、脳梗塞、脳出血、がんなども生活習慣病に入ります。

 心臓病や脳卒中(脳梗塞・脳出血)は、私たち日本人の死因の3分の1を占める病気であり、これらの大きな引き金になるのが「動脈硬化」です。
生活習慣病になると、自覚症状がないまま、この動脈硬化が急速に進行し、血液の流れが悪くなるだけではなく、重症化すると血栓(血のかたまり)ができて血管をふさいでしまうことがあります。
その結果、ある日突然、脳梗塞や心筋梗塞を起こすといった、最悪の事態を招きかねないのです。

 そこで重要なのが検診です。

 働いている方は職場での検診、退職後や働いていない方は「特定検診」を利用するのも1つの方法です。
40歳以上が対象の特定検診は、生活習慣病予備軍といわれる「メタボリックシンドローム」の発見を目的としたものです。

 また、検診を受けた方も、検診結果をきちんと読み解くことが大切です。
毎回の結果に一喜一憂するのではなく、過去の結果と比較して、数値がどのように変化してきたかを観察することです。

 また、もう1つ忘れてはならないことは、検診で全ての異常が見つかるわけではないということです。
例えば、検診では空腹時の血糖値を調べますが、糖尿病には「隠れ糖尿病」と呼ばれる、食後にのみ血糖値が上昇するタイプがあります。
ほかにも、検診時の血圧は正常でも、家庭や職場で測ると高くなる「仮面高血圧」があり、いずれも検診で発見することはできません。

 また、様々ながんも進行がんにならない限り、検診だけでは発見できない場合も多々あります。

 自分の健康状態にマッチした、より実践的なアドバイスを求めるなら、検診結果を持参して、かかりつけ医に相談してみましょう。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2014年6月23日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

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