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妊娠期の口腔ケア

歯科2014/09/24

 妊娠すると体の変化が起こりますが、そのうちの1つに酸っぱいものが欲しくなるなど、嗜好に偏りが生じることがあります。
これはホルモンバランスや唾液の量の変化が影響を及ぼしているといわれています。
また、つわりはほとんど症状の無い方から、吐くことが多くて脱水症状になり、点滴を受ける方まで個人差があるようです。
つわりがひどければ、歯ブラシを口の中に入れるのが大変困難になります。

 妊婦さんの歯周ポケット(歯と歯茎の間の溝)からは、増加するエストロゲン(卵胞ホルモン)を好む歯周病原細菌が多く検出されます。
また、プロゲステロン(黄体ホルモン)も増加することで炎症が起こりやすくなります。
これらは歯肉炎を起こし、妊娠性歯肉炎といわれています。

 このような歯肉炎を防ぐために、歯科医院でのメンテナンスを行っていきたいところですが、つわりがひどい場合はなかなか歯科医院まで来院されるのが困難です。
その場合はご自身でのセルフケアが必要になりますが、まずは安静にして体調が良い時間帯に歯磨きをするのがいいでしょう。
歯ブラシは小さめの物を選んで小さく動かし、歯ブラシが舌に当たるのを避け、嘔吐感を少なくします。
歯磨き粉は臭いと味の刺激の少ないものを使い、顔を下に向けて歯磨きし、歯磨きの後はぶくぶくうがいをします。

 メンテナンスが十分でなければ、歯肉炎だけでなく虫歯も悪化しがちです。
妊娠していない方に通常処方される痛み止めのお薬は、妊娠中の服用は避ける必要がある場合があります。
痛みが生じて痛み止めのお薬が必要な場合は、歯科医院でご相談の上、処方していただいた方がいいでしょう。


Text by 北斗歯科クリニック 土永 浩史( 2014年9月16日 「青いぽすと」掲載)

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