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コラムを読む

仮面高血圧・白衣高血圧って知っていますか?

内科2010/05/24

 春の健診で高血圧が見つかり、治療している方も多いのではないでしょうか?
 いつも病院で血圧測定し、血圧良好ですといわれて安心していませんか? 実は病院での血圧は正常血圧なのですが、自宅で高血圧となる患者さんがいます。
これを仮面高血圧と呼びます(医師の目から隠されているという意味です)。
ヘビースモーカー・ストレスを感じやすい人・仕事や家事でハードワークをしている方に多く、高血圧患者の20%程度いるのではないかとも言われています。
皮肉なことに病院では正常血圧にもかかわらず、仮面高血圧患者は、通常の2〜3倍程度心筋梗塞等の心血管系の合併症が起こると言われています。
逆に、病院では血圧が高いのに自宅で測ると正常の患者さんもいます。
これが白衣高血圧です。
白衣高血圧は病院で高くなるだけで自宅では正常ですので仮面高血圧の様な心配はありません。
いずれの場合も、自宅で血圧測定をして初めてわかるのです。
まずは自宅で血圧を測定しましょう! 測定器は、腕巻きタイプの血圧計でオシロメトリック法という測定方法がお勧めです。
測定するタイミングは、朝は起床後・排尿を済ませてから、夜は寝る前です。自宅での血圧は、高齢者は135/85未満、若年・中年者は125/80未満、糖尿病・心筋梗塞後・腎機能障害のある方は125/75未満が目標になります(あくまで目標値です。ゆっくりこれに近づけば良いのです)。
しかしながら血圧測定には変動がつきものです。
前の晩に眠れなかったり、ストレスを感じただけでもすぐに高くなります。
なかには血圧計を見ただけで高くなってしまう方もいます。
また、普通の方でも24時間血圧を測定すると入浴直前やストレス時には200近くに血圧が上昇することもあります。
高い数字が出ても一喜一憂せず心配があればかかりつけの医師にご相談ください。 まずは、自分の血圧を測定することからはじめてみませんか?


Text by はら内科クリニック 原 信彦( 2010年5月24日 「Array」掲載)

夏バテしていませんか?

内科2010/04/26

皆さん今年の夏はいかがお過ごしでしたか?
この原稿を書いている時点(8月現在)では夏真っ盛りの暑さで、北海道に住んでいても年々、地球温暖化をひしひしと肌身で感じる今日この頃です。
暑い夏が過ぎて9月に入ると、どっと疲れが出てきて、何となく体がだるい、食欲がない、めまい・ふらつきがある…などの症状が出てくる場合があります。
これが、いわゆる「夏バテ」と呼ばれるものですが、高齢者や糖尿病などの基礎疾患のある方では、放っておくと重篤な病に発展する場合もあります。
たかが夏バテ、されど夏バテ…今から、しっかりと予防法を考えておきましょうね。私たちの身体は、安静にしていても1日に約2,600mlもの水分が失われ、その分飲料水や食事で水分を補給しています。
暑い夏、身体は体内にこもった熱を逃がし体温を調節するため、たくさんの汗をかきます。
たくさん汗をかいた身体には、いつも以上に水分を補給する必要がありますが、ここで、冷たい飲み物や甘い飲み物を多くとると、逆に夏バテの原因になってしまうので要注意!ですよ。
冷たい飲み物の取り過ぎは、暑さで弱った胃腸に負担をかけ食欲不振に陥ってしまいがちですし、甘いジュースは糖分によって疲労回復には効果がありますが、取り過ぎると空腹を感じなくなり、食事による必要な栄養を摂取しなくなってしまいがちだからです。
冷たい飲み物、甘いジュースは適度に摂取するよう心がけましょう。夏バテをしない身体作りのためには、水分補給の量やタイミングも大切です。
人間の身体は、安静にしていても1日に2,600mlもの水分が失われます。
ですから、喉が渇いたと感じるのは、すでに「身体に水分が不足していますよ」というサインが脳から出ているのです。喉が渇いたと感じたら、我慢せず、すぐに十分な水分を補給しましょう。
1日およそ1.8〜2.0リットルを目標にして、とくに、起床時・就寝前・入浴後は水分が不足しているので、水分補給するよう心がけましょう。
また、冷房の効いた涼しい部屋で長時間過ごす人は、身体を冷やしすぎないように上着やひざ掛けなどで体温調節し、温かいお茶などで水分補給すると良いでしょう。
また、暑い日に激しい運動や重労働をすると、体温はさらに上昇し、1〜2時間で3〜5リットルもの汗が出ることがあります。
大量の水分を失った身体には素早く水分補給を行わないと、体温上昇に発汗が追いつかず体温がどんどん上昇し、頭痛やめまい、さらには意識を失って死に至ることさえあります(熱中症)。これを防ぐためには、こまめな水分補給をする他ありませんが、大量に水だけ飲むと血液中の塩分が薄れてしまい、疲れを感じやすくなってしまいます。
水分補給の際には、汗に含まれる塩分も一緒にとるようにしましょう。
最も手軽な方法はスポーツ飲料水です。
スポーツ飲料水は炭水化物(糖質)や体液に近い塩分も含んでいるため、疲労した身体を回復させ、素早く水分を体内に補給してくれます。
以上のポイントをふまえて、水分補給をこころがけ、夏バテをしっかり防いでいきましょう!


Text by 佐藤内科小児科 内科認定医 中里 諭美(  「青いぽすと」掲載)

血糖値が高いといわれました。症状は何もないのですが、糖尿病ですか?

内科2010/03/18

気づいた時には取り返しのつかない場合も。
早期受診による血糖値のコントロールが大切

 一般に「糖尿病」と聞いて、皆さんはどのようにお考えになりますか? 尿に糖が漏れ出すということは、文字から想像できるでしょうか。
知っている方では、症状がひどくなれば足を切断しなければならないと聞いたこともあるでしょう。
しかし、実のところよく知らないという方が多いのではないでしょうか? 糖尿病の患者さんにとって問題なのは、3大疾病としてあげられる糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性末梢神経障害にかかることなのです。
血糖値が多少高いこと自体は、かえって元気なくらいで具合の悪いことは無いのですが、ここに落とし穴があるのです。 血糖値が高い状態に長いこと置かれた血管は変性していき、ついには詰まってしまいます。
これが皆さんもご存知の梗塞(こうそく)です。
心筋梗塞、脳梗塞とは動脈が詰まって引き起こされる状態ですが、これが糖尿病で変性した血管をお持ちの方では、どこで起こるかがわかりません。
また細い血管ほど詰まりやすいことなどが、先の3大合併症を引き起こす原因になるのです。
網膜に症状が現れると目が見えなくなり、腎臓に症状が現れると人工透析になります。
さらに人工透析はさまざまな合併症を引き起こします。
一般に透析治療は5時間前後かかることや、週3回治療を受けなければならないことも辛いのですが、それ以上に、透析を長く受けることで血管内に尿素などとは違う悪いものが溜まり命を縮めてしまうのです。 糖尿病神経障害では、糖尿病により変性した血管で詰まった先にある体の部分は栄養が行かずに死んでしまうため、その先の感覚が無くなってしまいます。
すると、例えば足の裏に傷ができたり、ひどければ画びょうどころか五寸釘が刺さっても気付かない方もいます。
足の裏を見るという習慣があまり無いと思います。
つまりグズグズに腐るまで気付かないこととなります。
そして、気づいた時には傷によって腐ってしまった組織から悪い物質が足自体を侵食してしまい、その部分だけ切り取っただけでは完治しなくなってしまいます。
結局はもっと上の部分から切らなくてはいけないことになるようです。
これを専門家はアンプタといって、膝からの下腿切断を意味します。 つまり、痛くもかゆくもない糖尿病は気付いた時には人生をその時点より長らえること自体ができないということが怖いのです。
現在、罹ってしまうことで梗塞状態となった体中の細い血管を元の健康な血管に戻す有効な治療法はありません。
しかし、血管の変性を食い止める手立てはあります。
それが食事運動療法や薬、インスリン注射で血糖を下げた状態で過ごすことです。 血糖値が高いとしても今からでも遅くありませんので、まずは医師にご相談ください。


Text by やま内科胃腸科医院 山 英仁( 2010年3月 「ホームドクター 健康新常識」掲載)

肺炎球菌ワクチンをご存知ですか?

内科2010/02/01

 肺炎は高齢者の大敵です。

 最近では抗生物質が効きにくい肺炎も増加しているため、重症化する傾向があります。ですからかかる前の予防が大切です。

 適度な運動や入浴、十分な睡眠、バランスのとれた食事を摂ることで体力をつけましょう。

 歯みがきは口の中からの細菌の進入を防ぎます。特に寝る前の歯みがきはお勧めです。歯と歯の間や舌も軽くブラッシングしましょう。

 1日5回の歯みがきで肺炎のリスクを3分の1に減らすことができたという報告もあります。

 肺炎球菌ワクチンは、肺炎をはじめ肺炎球菌によって引き起こされる様々な病気を予防することのできるワクチンです。このワクチンの接種により、肺炎による死亡や合併症の発生を低下させることができます。

 またインフルエンザワクチンとと異なり、毎年接種する必要はなく、一度の接種で5年間以上有効です。特に65歳以上の高齢者や心臓や呼吸器に慢性疾患のある方、肝機能障害、腎不全、糖尿病のある方には、接種をお勧めします。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2010年2月1日 「みなみ風」掲載)

あなたはドライマウスではありませんか?

内科2009/12/21

 当院の外来では、口の渇きや、食べ物が飲み込みにくいという訴えで来院されるかたが意外と多くみられます。
ほとんどの方が糖尿病や食道の病気を心配されるようですが、実はその多くが口腔乾燥症が原因であることをご存知でしょうか。

 口腔乾燥症はドライマウスともいわれており、口が渇く、のどがかわく、パンやクッキーが食べにくい、味がおかしい、飲み込みにくい、など多様な症状を呈します。
原因はいろいろありますが、大きく分けると唾液の出方が少なくなるものと少なくならないものに分けられます。

 唾液は出ているが乾燥を感じるものの原因には、鼻がつまることで口呼吸が多くなるための過蒸発や、夜間に口をあけて寝ることなどがあげられます。

 問題は唾液の出方が少なくなるためにおこるドライマウスです。
主なものとして放射線治療後におこる唾液腺の分泌障害や手術、脳血管障害などに伴う神経障害によるもの、さらにある種の薬剤によってもおこりますし、一番多いのはやはりストレスに伴うもののようです。

 ドライマウスの状態を示す病気で見落としてはいけないものにシェーグレン症候群があげられます。
この病気は関節リウマチの親戚に当たる関節の痛みをともなう膠原病の一種ですが、女性に多くみられるのが特徴のひとつです。
口の中の症状としては虫歯が急に悪くなったり、義歯をつけたときの違和感なども起こります。
通常は目の乾燥も伴うため、目の異物感やかゆみ、さらにコンタクトレンズをすると痛くなるなどの症状も現れることがあります。
診断には耳鼻科、歯科口腔外科、眼科などの専門医の受診が必要になります。
また関節症状については整形外科や膠原病科の受診も必要となるでしょう。

 治療としては、唾液分泌を促す、うがい薬や飲み薬を使うことになります。
またストレスが原因の場合はそれを軽減する薬を使うこともしばしばあります。

 シェーグレン症候群は他の膠原病(全身性エリトマチートスなど)と同時に出てくることもあり、ドライマウスがきっかけで膠原病が見つかることも少なくありません。
ドライマウスが気になる方は一度医療機関を訪ねてみてはいかがでしょうか。


Text by 北美原クリニック 遠藤 明太( 2009年12月21日 「北海道新聞夕刊」掲載)

私、納豆食べてもいいですか?

内科2009/12/21

 「先生、私は納豆が大好きなのに一生食べられないのですか?」と、Aさんは不満そうに聞いてきました。
どうやら診察前の待合室で「あなたも血液をさらさらにする薬をのんでいるんだから、納豆はダメよ」と世話好きな友人から言われたとのことでした。

 このAさんのように血液をさらさらにする薬=抗血栓症薬をのんでいる人で、食事内容の事で悩んでいたり、また誤解をしている人は決して少なくないようです。

 現代の医療において抗血栓症薬は最も有用な薬剤の一つであり、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾病の治療や予防に欠かすことのできない薬剤となっています。
抗血栓症薬には大きく二種類あり、抗凝固薬と抗血小板薬とがあります。

 抗凝固薬の代表的なものにはワルファリンがありますが、それを服用している人が、ビタミンKの豊富な食材、たとえば納豆、青汁、クロレラ、海草、濃い緑色の緑黄色野菜(ブロッコリー、ほうれん草など)を食べてしまうと、服用したワルファリンの血液中濃度を低下させ薬効を減弱させてしまいます。
このことを心配しすぎて全ての野菜をほとんど食べなくなる人がいますが、それではかえって健康によくありません。普通の野菜は問題ありませんし、緑黄色野菜でも量を控えめに食べるのであれば大丈夫です。
しかし、納豆は腸内でビタミンKを産生する働きがあリ少量でも影響は大きいので食べてはいけません。

 もう一方の抗血小板薬にはいくつかの種類があります。最も代表的なものにアスピリンがありますが、その他の抗血小板薬も近年有効性が証明されるようになりたくさんの人に処方されています。
これらの抗血小板薬の作用はビタミンKに影響されないので、納豆や緑黄色野菜などをたくさん食べても全く問題ありません。

 このように「血液をさらさらにする薬」には、大きく二種類があり、基礎疾患の違いによって有効な方の薬が選択されます。
Aさんのように、何を食べてはいけないのか悩んでいる人は、自主判断せずに主治医の先生に一度聞いてみることが大事です。


Text by 関口内科 関口 洋平( 2009年12月21日 「北海道新聞夕刊」掲載)

糖尿病がある方の感染症対策 〜インフルエンザを中心に〜

内科2009/12/14

 ウイルス感染を防ぐためには、一般の方と同じく

  1. 石けんを使った手洗い(十分な手洗いができない場合はアルコール消毒液)
  2. 水でうがいをする
  3. ドアノブや手すりなどの拭き掃除

心がけましょう。
血糖値が高いとウイルスに対抗する「抗体」が体内で十分に作られなくなってしまいます。
このため症状が長引いたり重症になったりしがちです。
したがって普段の血糖コントロールを十分よくしておくことが重要です。
また、腎臓の機能が低下している人や神経障害を起こしている人は、さらに抵抗力が弱くなってしまいます。
感染してしまった場合、血糖が一時的に上がりやすくなります。
飲み薬(経口血糖降下薬)を安易に中止しない、などの注意点があります。
あらかじめ医師に確認しておきましょう。
予防接種は、もし感染してしまっても重症になることを防ごうとするものです。
今年の新型インフルエンザに関しては国が中心になり対象者を定めて接種が順次進められています。


Text by あんざいクリニック 安斎 治一( 2009年12月14日 「みなみ風」掲載)

自分の血圧を知ろう

内科2009/11/16

 高血圧症は高齢者では最高140mmHg/最低90mmHg以上、若年者や中年者については最高130mmHg/最低85mmHg以上とされ、40歳頃から増加する日本でも最も多い病気のひとつです。

 高血圧症が恐ろしいのは、その状態が続くと、脳梗塞、心筋梗塞、腎臓病、大動脈瘤などの重大な原因となる事です。

 その予防には、生活習慣の是正が大切で

  1. 食塩摂取は1日6g未満
  2. 野菜や果物を積極的に摂取
  3. 適正体重を維持する[体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))で25を超えない]
  4. 積極的に運動する
  5. アルコール摂取を制限する
  6. 禁煙を遵守する、等の複合的な修正を行う事がより効果的です。

 血圧管理の大切さを理解し、時には専門医と協力しながら規則的で健全な生活習慣を続ける事が、高血圧症やそれに伴う重篤な疾患予防には最も重要なのです。


Text by 函館渡辺病院 長谷川 正 名誉院長( 2009年11月16日 「みなみ風」掲載)

最近高率に見られる貧血症

内科2009/07/23

 ちょっと動いただけで、動悸や息切れを感じたことはありませんか?

 朝、すっきりと目覚めることができない。
頭痛、めまい、疲労、肩こりなどの症状が続いたり…。
その原因は「貧血」によるものかもしれません。

 血液の中にあるヘモグロビンの量が少なくなった状態が、貧血です。ヘモグロビンは体中に酸素を運ぶ働きをしているので、貧血になると全身が酸素不足の状態になります。
そのため全身に様々な症状が起きるのです。

 貧血の九割を占めるのが「鉄欠乏性貧血」です。これは、ヘモグロビンを作る材料の一つの鉄分が不足することで起こる貧血のことです。
厚生労働省が推奨している一日の鉄分摂取量は、男性七・五mg、女性一〇・五gです。しかし実際の摂取量をみると、女性の場合、三・四gも不足しているといわれています。

 鉄欠乏性貧血の原因は大きく分けて二つあり、一つは鉄摂取量の不足です。
まず必要なのは、食事の改善です。
規則正しい食生活を守り、無理なダイエットはせずに、鉄分の多く含まれる食品、例えば、レバー、ひじき、煮干や大豆などを摂取し、鉄の吸収を助けるビタミンCも一緒に取ることが大切です。
もう一つは、出血などにより材料の鉄が喪失することにより起こります。
例えば、胃・十二指腸潰瘍(かいよう)からの出血、この場合は、便が黒っぽくなります。

 女性の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症により、毎月の月経の頻度や量が増えることにより少しずつ貧血が進んでしまうことがあります。
また特に気をつけなければいけないのは、閉経した女性や貧血になりにくい男性に貧血の症状が現れた時です。
その場合は、胃がんや大腸がんなど消化器系の病気が強く疑われます。

 たかが貧血、されど貧血です。

 貧血の影に、様々な病気が潜んでいることが大変多いものです。

 鉄分を取っても治らない場合は、腎臓が原因の貧血「腎性貧血」の可能性があります。

 症状のある方は、自己判断で鉄分のサプリメントなどに頼ることで済ませたりしようとせず、医師に相談し原因を探すことが大切です。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子(  「」掲載)

肺炎に気をつけましょう

 今ちまたでは新型インフルエンザが問題になっていますね。
日本国内でも発病した人が多数報告されていますが、皆さんが快方に向かってくれることを願っています。
またメキシコではかなりの死者が出たとのことですが、その理由は何だったのでしょうか。
記事を見ると、多くの人が重症肺炎にかかっていたとのこと、さらに免疫力の低下した人も相当含まれていたそうです。
これらのことから新型インフルエンザに感染した後、重い肺炎になってしまったことが死亡の原因だったのかもしれません。

 二十世紀初頭に『スペインかぜ』が流行し、日本でも約五十万人が亡くなったと言われています。
亡くなった方の多くが細菌性肺炎を併発していたとの報告もあるようです。
つまりインフルエンザウィルスで弱ったところに細菌が入り込んで肺炎を引き起こすことが問題ということです。

 日本人の病気による死因の第一位は「がん」ですが、肺炎も高位を占めており、油断できない病気です。
慢性の呼吸器疾患を持っている方は肺炎にかかりやすく、さらに重症化もしやすいと言われています。
また高齢者では嚥下(えんげ)機能(ものを飲み込む機能)が低下しており、食物が食道ではなく、気管支に入り込むことによっておこる、嚥下性肺炎にも注意が必要です。
肺炎を予防するためには肺炎ワクチンをうつことも有効といわれています。
ただし肺炎の原因菌すべてに効くわけではないので注意が必要です。

 さらに嚥下性肺炎を予防するコツは、食事をとるときの姿勢です。
背もたれに寄りかからずに座り、あごを引いた状態で飲み込むようにします。
また、のどにつまりやすいものは避けましょう。
トロミがあると飲み込みやすいので、片栗粉やトロミ剤を使うのもひとつの方法でしょう。
また食後すぐに口の中をキレイにしましょう。食後すぐ横にならないことも重要です。

 以上を実行すると嚥下性肺炎もかなりの確率で予防できるようになるでしょう。


Text by 北美原クリニック 遠藤 明太(  「」掲載)