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脇汗と手汗に悩まされていませんか?

皮膚科2023/08/01

汗にはエクリン汗腺とアポクリン汗腺から出る2種類の汗があり、エクリン汗腺はほぼ全身の皮膚に分布し、体温調節の役割を担っています。

日常生活で困るほど汗の量が多い状態を「多汗症」と呼び、甲状腺疾患など別の病気が原因で起こる「続発性」と、明確な原因が不明な「原発性」に分類され、脇の下や手のひら、足の裏など汗腺が多い部位に生じる「局所多汗症」の9割以上が原発性といわれています。

原発性局所多汗症の診断は、多量の汗が明らかな原因のないまま6か月以上みられ、①最初に症状が出るのが25歳以下である。②左右両方で同じように発汗がみられること。③睡眠中は発汗が止まっていること。④1週間に1回以上多汗の症状が出ること。⑤家族にも同じ疾患の患者さんがいること。⑥汗によって日常生活に支障を来すこと、の6症状のうち2項目以上当てはまる場合に診断されます。

多汗で悩まされる場面としては、手を上げにくい、夏場でも薄着になれない、紙が汗でにじんでしまう、握手ができない、汗でスマートフォンやパソコンの操作がしにくい、スポーツや楽器などが制限される、などがあると思います。
多汗症は10~50歳代が多いため、労働生産性・勉学生産性が低下し、経済損失も大きいのはもちろんですが、精神的なストレスにつながり、うつなどを併発してしまうケースもあります。

3年前に脇汗を抑える外用剤が、そして今年の6月に手汗を抑える外用剤が発売されました。
脇汗が多い方は531万人、手汗が多い方は493万人とかなり多い割には受診される方が少ないのが現状です。
新型コロナが第5類に移行し、人と接触する機会も増えました。効果を実感できるのは2週間から6週間後ですので、悩まれているならば、早めに皮膚科を受診して下さい。


Text by うめき皮膚科 院長 梅木 薫( 2023年7月18日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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