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コラムを読む

インフルエンザの流行が始まりました

小児科2017/12/18

 いつもより早い雪の訪れはインフルエンザの流行も舞い込んでいるようです。

 私のところには過去20年分の函館やその周辺のインフルエンザの流行状況の記録が残っております。それによりますと、インフルエンザが流行期に入ったと判断されるのが11月中であったのは、今年も含めて過去10年で5回です。そのうち新型インフルエンザの流行で秋口からの流行が多かった2009年と10年を除けば3回となります。1993年から2007年までは全くありませんでしたので、だんだんと早くなっているのは統計上にも表れています。

 流行の規模から見ると15~16年シーズンは大規模な流行でしたが、それ以外の年は同程度の流行となっています。例年、11月に流行が始まった年は大きな流行にならないというのがここ最近の傾向ですが、今年はワクチン接種が少ないので、その傾向が続くかどうかはまだ分かりません。

 今年の流行ですが、札幌市の衛生研究所の報告ではN1H1pdmが優勢、東京都の衛生研究所の報告
ではA香港型が優勢となっております。

 今シーズンのワクチンは、当初品不足が心配されましたが、多くの医療機関でワクチンを早めに終了したことも影響しているのか、ここにきてある程度の量を確保できるようになりました。特に、65歳以上の定期接種対象者は接種期間が1月末までに延びたこともあり、接種が済んでいない対象者の方はかかりつけの先生とご相談の上接種されるようお願いいたします。

 子どもの接種に関しては、札幌の流行状況から判断すると、ワクチンの効果は十分あるものと考えられます。保育園や幼稚園、学校などに通っているお子さんを中心にできるだけ早く、希望される方は打つようにお願いいたします。接種間隔は3週間が理想ですが、本格流行が迫っていますので、かかりつけの先生とご相談ください。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2017年12月18日 「北海道新聞夕刊」掲載)

MR(麻しん風疹混合)ワクチン2期は早めに打ちましょう

小児科2017/06/26

 2015年に日本はWHOから麻しん排除宣言を受けました。
これは、MRワクチンが2回、接種率95%以上がお父さんお母さんの努力の結果でなされたためです。
しかし、国内からの麻しんの発生はほとんどなくなりましたが、海外から持ち込まれる麻しんの流行が相次いでおります。

 昨年8月に関西空港から広がった麻しんの流行は関西空港関係者で33名の感染者を出しました。
平成28年では最終的に161名の麻しんの報告がありました。
持ち込まれた麻しん発端者の渡航先は東南アジアがほとんどで、2回の麻しんワクチン(MRワクチンを含む)を接種して発症した人は15%程度だということが分かっております。

 今年になっても5月28日までの段階で165名の麻しんが報告されております。
現在は流行が続いている所はありませんが、これまでに10以上の報告がみられる都府県は、山形、東京、三重、広島となっております。

 昨年の流行時にはMRワクチンの入荷が一時的に制限され、1歳台でのワクチンを優先させざるを得ませんでした。

 MRワクチン2期は、来年小学校に入学するお子さん、つまり年長さんに行うとされており、6歳になってから行うというものではありません。
まだ、接種を行っていない年長さんは、出来るだけ早期にワクチンを受けるようにしてください。
日本脳炎のワクチンの連絡がきているお子さんはMRワクチンとの同時接種も可能ですので、併せて行ってください。

 今年の夏休みに東南アジア方面に旅行を計画されている大人の方も、麻しんに罹ったことが明らかか、麻しんワクチンを2回接種している人以外は、渡航前に麻しんワクチン単独か、MRワクチンを打つことをお勧めしております。
ひとりひとりの方が、麻しんに対して強い警戒感を持っていないと、1000人に一人といわれる麻しんでの死亡を防ぐことができません。
小さな命を守るためにも、格段の注意が必要です。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2017年6月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)

おたふくかぜ難聴って知っていますか?

小児科2016/12/19

 おたふくかぜウイルスで発症するおたふくかぜはワクチンで防ぐことのできる病気です。
函館市内近郊では今年5月末から流行が始まりました。
過去には、平成8年と9年、15年、22年から23年にかけて流行がみられました。
今回は5年ぶりの流行となります。

 おたふくかぜは2~3週間の潜伏期ののちに耳の下にある耳下腺や顎下腺などが腫れてくる病気です。
感染しても症状が現れない不顕性感染者が30%程度いることが知られており、症状が出なくてもおたふくかぜに対する抗体ができたり、合併症が知らない間に出ていたりということがあり得る病気です。

 耳下腺や顎下腺が腫れてから5日間経つと人に感染する力がなくなるとされており、全身状態がよければ仮に腫れが残ったとしても登園や登校が可能です。

 よく知られている合併症は髄膜炎や睾丸炎、卵巣炎などですが、子どもたちにとって一番心配なのは難聴がみられることがあるということです。

 難聴の合併症は病気の始まりから3週間程度までに発症します。
その頻度は多くの報告がありますが、およそおたふくかぜにかかった人の千人に一人程度とされています。
ただ、耳下腺の腫れない不顕性感染でも起こることが知られています。

 難聴になると治療法がなく回復は期待できませんから、一生難聴を抱えて過ごすことになります。
子どもの片方だけの難聴は生活にはあまり支障がないことが多いですが、まれに両方難聴になることがありますので、予防をしっかりするということが肝要です。

 おたふくかぜの予防はワクチンを2回接種することです。
1歳のお誕生日にMRワクチン、水痘ワクチンと一緒にぜひ受けてください。
その次は年長さんのMRワクチンと一緒に接種をしましょう。
今は流行期ですから、1回接種の後1~2年で2回目を接種するという選択でも構いません。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2016年12月19日 「北海道新聞夕刊」掲載)

日本脳炎ワクチン B型肝炎ワクチン

小児科2016/06/27

 6月に入って函館近郊は暖かい日差しに包まれ、子どもたちにとって楽しい夏がもうすぐです。
楽しいことばかりであればいいのですが、水ぼうそうやおたふくかぜが久しぶりに流行していて、ワクチン接種をしていないお子さんを中心につらい時間があるのは、ちょっと切ないですね。

 2年ほど前から市民の皆様にいろいろとお願いしていた日本脳炎ワクチンがこの4月から公費接種として開始になりました。
3歳から20歳未満の全てのお子さんが対象です。
7歳半から9歳までのお子さんは予防接種法の規定により接種は9歳以降となっています。
20歳ぎりぎりの人は、公費接種が4回すべてできないということがありますが、残りを有償でも接種するようにしてください。
4回行うことで有効な免疫を獲得することができるからです。
すでに任意接種で接種したお子さんは残りの回数を公費で行います。
かかりつけの先生とよく相談して進めていきましょう。
特別な事情のあるお子さんは6カ月から接種も可能ですので、これもかかりつけの先生と相談してください。

 10月になるとB型肝炎ウイルスに対するワクチンも今年の4月以降に生まれたお子さんを対象に公費接種になります。
2カ月から1歳未満で3回の接種が必要です。
このワクチンは将来のB型肝炎ウイルスによる肝硬変や肝臓がんを予防するのが主たる目的です。
2カ月のヒブや肺炎球菌ワクチンと同時に始め、3カ月時に2回目、1回目の20~24週後を目安として3回目を行うというものです。
10月から始まりますので4月に生まれたお子さんは、タイトなスケジュールになっています。
10月になってすぐ始めないと、最後の1回が1歳を超え有料となる場合がありますので、注意してください。

 ワクチンで予防できる病気はワクチンで予防するというのが、子どもにとって大切なことです。
あなたの大切なお子さんをワクチンで守ってあげてください。小児科医からのお願いです。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2016年6月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

四種混合ワクチンの供給が再開になっています

小児科2015/12/21

 国内にある製薬会社が生産する血液製剤の不正の影響で、四種混合ワクチン、B型肝炎ワクチンが出荷自粛となり、子どもたちの健康を守るという観点から不安が広がりました。
昨年末にも三種混合ワクチンの供給中止のため、現場が混乱しワクチン接種が滞り、他のワクチン接種に来た時に見つけて勧めることが多くありました。

 四種混合、三種混合ともに含まれる百日ぜきに対するワクチンは特に重要で、中止していると流行を招く苦い経験を私たちは過去にしています。
百日ぜきは重症化すると、咳が強い状態が続き、低酸素脳症など脳に重大なダメージを来すことが知られ、最悪の場合には死に至ります。

 幸いなことに、自粛となっていた四種混合ワクチンの出荷は11月26日をもって解除となっています。
また、違うメーカーの四種混合ワクチンも12月9日から発売され、供給の不安定さは解消しつつあります。

 出荷自粛となったワクチンの品質については、製薬会社の第三者委員会や厚生労働省とも問題がない旨を公表しておりますので、安心して接種してください。
早急に、これまでワクチンをしていただいた先生に連絡を取り、接種計画を立ててください。
また、自粛になったワクチンに不安を持っているという保護者の方は他社のワクチンに途中から変えても、効果が薄れたり、副反応が増えたりする事態はありませんので、その点でも安心して早期に再開するようにしてください。

 B型肝炎ワクチンは現在、任意接種という位置づけなので、供給量の急速な回復は望めませんが、徐々に回復傾向にあり、これもかかりつけの先生と相談しながら進めるようにしてください。

 子どものうちに受けるワクチンは、公費のものでも、任意のものでもとても重要なものばかりです。
新しく導入されたワクチンは、いずれも接種できる年齢が限られているものが多くなっています。
これを機に母子手帳を見直して、接種していないワクチンがあれば早めに接種するように心がけてください。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2015年12月21日 「北海道新聞夕刊」掲載)

水痘ワクチンの効果

小児科2015/06/29

 2014年10月から子どもたちが待ち望んでいた水痘ワクチンの2回接種が始まりました。
水痘(みずぼうそう)は、皆さんよくご承知の通り、体に水ぶくれがたくさんできて、あとでかさぶたができる病気です。
多くのお子さんでは水疱(すいほう)からかさぶたまでで終わってしまいますが、時には水痘脳炎を発症したり、あるいは重症化して死亡に至ったり(統計上は毎年10人程度死亡しています)する実はとっても怖い病気です。
お年を召されてから発症する帯状疱疹(ほうしん)もウイルスは一緒です。
帯状疱疹は幼い時に水痘になったことが原因としてもたらされていると考えられています。
ワクチンを2回接種することにより、年齢を経た時に、帯状疱疹になるリスクが低くなると考えられます。
水痘ワクチンの定期化はこの短期間の間に函館の地にもすでに効果を表しています。
昨年度、当院で麻しん風疹ワクチン1回目を受けたお子さんの90%以上が水痘ワクチン1回目を接種しています。
その結果今年1月から6月までの水痘の流行は過去5年間の平均の4分の1までに減少しています。
流行が減少するのはとてもいいことなのですが、流行が減ればワクチンで免疫を作った子どもたちが、水痘ウイルスに知らない間に少しだけ触れて免疫が強化されることがなくなります。
結果として麻疹や風疹のようにワクチンを2回接種しなければ、子どもたちを水痘という病気から守れないということになります。

 現在の水痘ワクチンの無償化は1歳から3歳の誕生日の前日までに3カ月以上の期間をあけて2回接種するというものです。
1回目は多くの方が受けていただけると思いますが、2回目を忘れないでください。
3歳以上のお子さんで水痘ワクチンを1回受けたけど、水痘にかかってもいないし、周りではやった記憶がない場合には有料になりますが、2回目の接種を受けましょう。

 ワクチンで守れる病気はワクチンで予防する。病気にかかるほど怖いものはない。
こんな共通の認識が、皆さんの間に広まることを小児科医は望んでいます。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2015年6月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

インフルエンザ、重症化を防ぐために

小児科2015/01/31

 インフルエンザはワクチンで予防する事が大切ですが、罹患しても適切な時期に診断され治療を開始すれば早期に治癒する病気となりました。
しかし中には脳炎や肺炎など重症化するケースがあるのも事実です。
最近の研究でインフルエンザの重症化を防ぐ物として色々な方法が徐々に見いだされてきました。

 ご存じの通りワクチンはインフルエンザにかからないことを保証する物ではなく重症化を防ぐ物として接種しています。
現在日本では鶏卵を使用してワクチンを製造していますが、ここに一つワクチンの効果が落ちる理由が隠されています。
この対策として鶏卵を使わない新しい方法でワクチンを製造する方法が数年の間に始まる事になっています。

 さて実際インフルエンザに罹患してしまった場合、抗インフルエンザ薬を処方して貰うと思います。
薬を飲めば数日の間に解熱し快復に向かいますが、実は抗インフルエンザ薬を使用すると獲得免疫が非常に出来にくくなると言われています。
ところがクラリスロマイシンという抗生物質を一緒に内服すると抗体産生に強い味方となる事が分かってきました。
抗生物質としての効能以外の効果です。
インフルエンザは形が変わりやすいとは言え抗体が出来るメリットの方が大きいので最近はインフルエンザ薬と一緒に処方されることが増えてきています。
また既存の高脂血症治療薬の一部に脳症や脳炎の予防効果が見つかったり、栄養ドリンクに配合されているDADA(ジクロロ酢酸ジイソプロピルアミン)がウイルス量を減少させる可能性があることが実験で分かってきています。
実際にはその効果がまだ人で確かめられたわけではなく実験段階ですが、今後インフルエンザの治療において重要な役割を果たす可能性があります。

 インフルエンザに罹患してしまったら薬だけでは無く食事を取ることが非常に重要です。
水分だけでは重症化を防ぐことが出来ませんので解熱剤をうまく使用しましょう。


Text by 五稜郭ファミリークリニック小児科 石坂 仁(2015年2月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

3種混合ワクチンの打ち忘れはありませんか?

小児科2014/12/22

 3種混合ワクチンは百日ぜき、破傷風、ジフテリアを予防するワクチンです。
現在はそれに不活化ポリオワクチンを加えた4種混合ワクチンとして生後3か月から打つようになっています。
4種混合ワクチンは2年前から接種が始まりました。
不活化ポリオワクチンは2012年9月から接種が始まり、その時期までに3種混合ワクチンをしたお子さんでは、口から飲むポリオワクチンや注射で打つ不活化ポリオワクチンが混在して行われたため、多くの方が混乱したり、分からないまま時が過ぎてしまったりした方もずいぶん多いように感じます。
インフルエンザワクチンを接種するときに母子手帳を見返すと、3種混合ワクチンがちゃんと終わっていなかったり、不活化ポリオワクチンが最後まで終わっていない人がいたりして、その都度勧奨してきました。
しかし、つい先日3種混合ワクチンが供給されないという一報がクリニックに届きがくぜんとしました。

 3種混合ワクチンなど不活化ワクチンはきちんと決められた回数を打って初めて効果が出るワクチンです。
特に、1期3回の初回接種の後の追加接種を忘れると、しっかりした免疫ができないといわれています。
母子手帳を見返してお話しする中では、特に1期3回までは行っているけど、追加接種がなされていなかったり、不活化ポリオワクチンが途中で終わったりしている方を多く見かけます。
このようなことがそのまま放置されますと、今ですら問題となっている成人期での百日ぜきの流行が今後増えかねません。
どうかそのようなことが3種混合ワクチンでも起きないように、今一度母子手帳を見直してください。
4種混合で置き換えができる人は4種混合で、できない人は行政機関と相談しながら、わずかに在庫のある3種混合ワクチン供給をお願いするということになるとの予定です。
7歳半までのお子さんは無料で接種できますので、早めにかかりつけ医にご相談ください。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2014年12月22日 「北海道新聞夕刊」掲載)

ワクチンで子供を守ろう

小児科2014/06/23

 子供は病気にかかりながら大きくなるものです。
でも、ワクチンは、子供の命を危険にさらすことがあるものが選ばれて作られています。
ワクチンで防げる病気があるのに、お金がかかるからとか、かかった方が免疫がつくからという親の考えは、子供にとってはとても悲しいことです。

 昨年、東京を中心に風疹の大流行がありました。
その結果、悲しいことに先天性風疹症候群という障害を持ったお子さんが40名強生まれました。
今年はまた、海外で流行した麻疹が東京などに持ち込まれ現在も流行中です。
麻疹の流行の主体は20歳以上です。
20歳以下は麻疹風疹混合ワクチンの2回接種を行った年齢ですが、今一度母子健康手帳を確認して、していない人は自費で接種を受けましょう。
年長児で行う麻疹風疹混合ワクチンの2回目の接種は、できるだけ早期に終了するようにしましょう。
年長児のワクチンは無料で行うことができます。

 今年10月から、水痘ワクチンの2回接種が制度化されます。
接種の詳しい方法はまだ決まってはいませんが、対象は1歳児と2歳児となるほか、3歳児、4歳児も来年3月末までの期間限定で接種が行われる予定ですので、広報を見落とさないようにしてください。

 日本脳炎はコガタアカイエカが豚から媒介する病気で、かかると約20%の人が死亡し、50%の人に後遺症が残る重篤な病気です。
北海道では、日本脳炎ウイルスを持った豚がいないとされ、発症者がいまだ出ていないということで日本で唯一ワクチンの免除地域になっています。
しかし、現実には北海道で飼育されている豚からウイルス感染による抗体が検出されており、いつ発症者が出てもおかしくない状態が15年以上続いています。
現在は自費接種しかできませんが、ぜひ接種をお考えください。

 B型肝炎ワクチンは世界で初めての癌予防ワクチンです。
世界的にはあまねく人に接種するユニバーサルワクチンとして位置づけられておりますが、日本ではまだ任意接種扱いです。

 子供たちにワクチンを! 小児科医からのお願いです。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝(2014年6月23日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

解熱剤の有効な使い方

小児科2014/01/31

 風邪を引いて高熱が出るとまず解熱剤を使用したくなりますね。
以前は発熱は身体が衰弱するので直ぐに解熱剤を使用して熱を下げなくてはいけないという考えがありました。
しかし現在は解熱剤の使用をなるべく控えるように指導しています。
その理由の一つに風邪のウイルス等は体温が低い方が繁殖し易い、つまり体温が高い方が増えにくいのです。
また体温が上がった方が免疫担当細胞の活性が上がりやすく細菌やウイルスをやっつけ易くなります。
他にも色々な理由がありますが体温が高い方が悪い病原微生物をやっつけ易くなると言うことです。
しかし高熱で辛そうにしている状態をそのままにしておくことも出来ません。

 では解熱剤はいつ使ったら良いでしょう。
私は解熱剤の使用するタイミングを体温ではなくて状態を優先しましょうとお話ししています。
高熱でも元気にしている子がいるかと思えば、たいした熱で無くてもぐったりしている子もいます。
特に乳幼児は自分の状態をうまく話せません。
こういった場合、その子の食欲やご機嫌で判断します。
高熱でも元気で食事がとれている子は解熱剤の使用は必要ありません。
水分を取らせ冷たいタオルでクーリングしていれば良いのです。
解熱剤の目的はただ体温を下げる為に使用するのでは無く、水分や栄養がとれる様に、薬が飲める様になる為に使うといっても良いでしょう。
発熱直後はまだ体力も十分にありますので多少食欲が落ちていても無理に体温を下げる必要はありません。
それよりも病原微生物と戦う為の生体防御反応としての発熱ですので無理に下げてしまうことの方が結果的に病気を長引かせる可能性があると言うことを理解しましょう。
また、高熱によりなかなか寝付けないでいるような時にも使用すると良いでしょう。
どうしても体温をめどに使いたいときはなるべく38.5℃以上になってから使用するようにしましょう。
解熱剤の使用については主治医の先生の説明を良く聞くようにして下さい。


Text by 五稜郭ファミリークリニック小児科 石坂 仁(2014年2月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

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