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大丈夫ですか? 隠れ高血圧

内科-外科2019/12/23

 50歳以上の日本人の「3人に1人は高血圧」といわれるこの時代。
 実際には高血圧の診断を受け、降圧治療を行っている人は全体の57%にとどまり、また、治療を受けていてもそのおよそ半数は、高血圧の基準値の140/90mmHg未満にコントロールされていないとされています。

 それを受け日本高血圧学会は、今年5年ぶりに高血圧の基準値を見直しました。75歳未満の成人は130/80mmHg未満を目標とするようにと10mmHg引き下げられました。日本高血圧学会によると、降圧目標を改定後の130/80mmHg未満に下げることにより脳卒中の発症リスクが22%、心筋梗塞や心不全といった心疾患の発症リスクが14%も下がることが明らかになったとしています。
 まずは本来の自分の血圧を把握することが大切です。家庭血圧の測定は、朝と夜の2回測定します。朝は起床後1時間以内・朝食前・服薬前、夜は夕食前か就寝前がお勧めです。食事や飲酒、入浴後は通常の血圧よりも血圧が下がる傾向にあります。治療といっても、程度によっては、すぐに降圧剤の内服から開始するのではなく、生活習慣の改
善が重要です。運動療法は1日30分、週に4回程度のウオーキングがお勧めです。

 食事療法は減塩が重要です。高血圧の方は、1日当たりの食塩摂取目標が6gです。WHO(世界保健機構)では、さらに厳しく1日5g未満に抑えることを推奨しているため、今後はさらに引き下げられる見込みです。現在、日本人の平均食塩摂取量は男性が11g、女性が9gといわれていますので、まだまだ頑張らなければいけません。

 これから気温がますます下がり、忘年会新年会で外食も多く、また、運動不足にもなり高血圧には危険な時期です。

 検診の時の血圧測定だけでは、隠れ高血圧は見つけられません。自宅で朝晩血圧測定し135/85mmHgを超えるようでしたら医療機関へ受診し適切なアドバイスを受けることが必要です。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2019年12月23日 「北海道新聞夕刊」掲載)

糖尿病対策~寒い冬は鍋をたべて糖質オフ

内科2019/11/25

 寒い季節がやってきました。忘年会・クリスマス・お正月・新年会等々、1年間で一番太りやすい季節です。糖尿病の方にとっては、最も気を付けるべき試練の時期です。

 こんなときのおすすめメニューは鍋です。鍋の具材を考えてみましょう。かっこ内は食材100グラムあたりのおおまかな糖質量です。

 シイタケ(1.4)、白菜(2)、ネギ(5)、豆腐(2)、鶏肉(ほぼ0)、魚(マダラなら0.1)など、どれをとっても糖質が少なく、血糖値が上がりにくい食材です。野菜から、ゆっくりよくかんで食べましょう。特に最初の何口かでかまいませんので、1口20回かむことをおすすめします。これにより少し空腹感も紛れ、早食いの悪癖も改善します。ごま油や肉の脂身をできるだけ避けるとカロリーも低めに抑えられます。

 鍋の問題は締めのご飯や麺です。ここで一工夫。残った鍋のスープに油が浮いている場合は少し取り除きましょう。市販の鍋のスープは塩分が濃いのでスープを全部飲まないように気を付けてください。また、あまりぐつぐつ煮るとご飯に鍋の中の油分がしみこみ、カロリーが高めになるので、さっと一煮立ちで食べましょう。もずくやワカメなどの海草、お麩(ふ)、細かく切ったしらたきなどを加えることにより、少ないご飯の量でも我慢できると思います。

 麺類で締めるなら、最近ではスーパーでも低糖質麺が販売されており、これらを使ってみるのも良いと思います。締めが終わって一息ついたら、食後のデザートです。果物は1日1単位が基本です。リンゴ・梨なら半分、柿なら中くらい1個、ミカン中くらい2個が1日量ですよ。最近は果物の糖度も高く、糖度の高い果物は、この目安よりも少なくしましょう。食べるときは、リンゴや梨は小さく切って、半分(1単位)を6切れにして食べた方が、少し食べた感じが増します。

 そして何よりも重要なのは、起床後の体重測定。とにかく冬の間は、毎日体重測定を欠かさずに!
 気が付いたら、1~2キロ増えていたなんてことのないように、この冬を乗り越えましょう!


Text by はら内科クリニック 原 信彦( 2019年11月25日 「北海道新聞夕刊」掲載)

便秘とは?

内科2019/10/28

 便秘でお悩みの方、多いのではないでしょうか? 便が毎日出ない、便が硬い、残便感がある、など来院される方の訴えは多岐にわたります。便秘とは、便を十分にかつ快適に出し切れない状態で、早めに対処することが大切です。

 一方で、排便習慣には個人差が大きく、また先に述べたように受診する方の訴える「便秘」の意味する内容もさまざまです。医学的に少し難しくいいますと、「便秘」とは「本来体外に排出すべき糞便(ふんべん)を十分量かつ快適に排出できない状態」をいいます。つまり、何らかの理由で食べる量が少ない人はおなかの中に出すべき便が少ない状態であり、排便回数も少ないのが自然で、これは真の便秘ではありません。便秘患者は、全体的には若年層で男性よりも女性のほうが多い傾向が見られ、60代以降では男性女性とほぼ同じくらいの比率になります。

 便秘の原因として大腸がんがあることも忘れてはいけません。40歳以上の方は自覚症状がなくても毎年大腸がん検診を受けることが重要で、便潜血陽性の場合は大腸内視鏡を必ず受け、発見されたポリープは切除してもらってください。一方、原因がはっきりしていない機能性便秘は、病院を受診し適切な治療を受けることで症状が改善する便秘です。

 食事・生活・排便習慣の改善でも症状が十分改善しない場合は、下剤の量や種類を調整します。下剤は大きく分けると、非刺激性下剤と刺激性下剤があります。また、最近では新規薬剤も登場しました。副作用のため定期的な検査が望ましい内服薬や、乱用による便秘の悪化の可能性がある薬剤もあります。便性状も重要で、目標とする理想的な便はバナナ状の形です。

 便秘の原因として大腸がんも念頭に置き、ぜひ一度、便秘と向き合い、適切な検査や治療を受けることをおすすめいたします。


Text by 国立病院機構 函館病院 津田 桃子( 2019年10月28日 「北海道新聞夕刊」掲載)

インフルエンザあれこれ・・・

内科2019/09/30

 函館にもようやく涼しい秋の季節がやってまいりました。この時季になると、話題になるのが「インフルエンザ」です。そこで、今回はインフルエンザの予防接種について話したいと思います。「いつ頃予防接種をしたらいいのか」という質問を耳にします。成人では通常、1回の予防接種を行うと、接種後2週間を経過したあたりから血中の抗体の量が増え始め、4週後にその量は最大になります。そして、3~5カ月かけて少しずつ抗体量は減っていきます。つまり、10月に接種すると、11月には抗体の量が最大となり、その後、翌年の2~4月まで感染予防効果が期待できるというのが、理論上の話となります。早ければ、11月にインフルエンザの流行が始まりますので、10月中の接種が好ましいのではないでしょうか?

 ここで、「そもそも抗体とは何か」を簡単に説明します。抗体とは、体内に侵入してきたウイルスにくっつき、ウイルス本来の「感染させる」という役割を失わせるものです。もともと、ウイルスが体内に侵入すると、免疫系が反応して抗体を作ります。しかし、抗体ができあがる前にウイルスに侵入されてしまう場合があります。これが予防接種をしておくことで、ウイルスが侵入する前から抗体を作り、ウイルスと戦う準備を前もってしておくことができます。なかには、抗体をすり抜けてウイルスが侵入し、「予防接種をしたのにインフルエンザにかかってしまった」という方もいらっしゃいます。

 予防接種が実際に、どのくらい発症予防に有効かを調べることは一筋縄ではいきません。例えば、インフルエンザは毎年型が異なっていたり、二つの型が同時に流行することもあります。また、周りへの感染力もその地域の年齢層や人口密度によって大きな差が生じます。成人では1回のワクチン接種では50%しか予防できないという統計もあります。それでもやはり予防接種によりウイルスと戦う準備をしておくことはとても大切だと感じます。今年も早めの予防接種をお勧めします。予防接種につきまして、何かお聞きになりたいことがありましたら、内科医にご相談ください。


Text by おの内科呼吸器内科クリニック 小野 貴広( 2019年9月30日 「北海道新聞夕刊」掲載)

クモの巣状静脈瘤の治療

内科2019/07/29

 下肢静脈瘤(りゅう)は太い血管がボコボコ浮き出ているものばかりではありません。足首周囲、膝裏、ふくらはぎなどに赤紫の細い1㎜以下の血管が見えていることがあります。これがクモの巣状静脈瘤です。皮膚内の毛細血管が拡張したもので、静脈瘤の一種です。

 欧米人では10代の若い頃から大腿部など広範囲に見られることもがありますが、日本人の多くは年齢が高くなるにつれて足首辺りから土踏まずにかけてたくさん出てきます。太い静脈瘤と違いむくみ、だるさ、痛みなどを起こすことはありませんが、まれに局所が火照ることがあります。

 原因は体質や加齢に伴う変化と言われています。ただし注意しなければならないのは太い静脈瘤が隠れている場合です。むくみやだるさを伴う場合は診察を受けられるのが良いでしょう。

 クモの巣状静脈瘤の治療は大きく2通りです。一つは硬化療法、もう一つはレーザー治療(自費)です。硬化療法では血管を固める薬を静脈瘤内に注入します。1㎜以下の血管ですから極めて細い注射針を使いますが、薬液に刺激性があり若干の痛みがあります。また皮膚の体質によっては薬液への反応で色素沈着を来すこともあります。

 レーザー治療は皮膚の表面からレーザーを照射する方法で、施行中はゴムで弾かれるような痛みがあります。いずれの方法も目立ちにくくなるには半年程度かかります。

 クモの巣状静脈瘤は自覚症状が出るものではなく、原則経過観察で構いません。ただし加齢が原因の一つであるため徐々に広がってくる可能性があります。そのため治療の目的は美容的な意味合い(見栄えの改善)が主となります。

 まずは正しい診断と患者さんにあった治療の選択が重要です。赤紫の細い血管が目立ってきたら一度医療機関でご相談下さい。専門科は心臓血管外科です。


Text by こにし内科・心臓血管クリニック 小西 宏明( 2019年7月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

健康寿命を延ばしましょう

内科-外科2019/06/24

 健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」です。「平均寿命」と「健康寿命」との差は日常生活に制限のある「不健康な期間」を意味します。厚労省の統計では、男性は約9年、女性は12.5年と発表されています。この年月が、自分で歩けなかったり、要介護だったり、寝たきりの状態だったりと自由な生活ができなくなる平均の期間です。

 健康的な生活を送ることができなくなる原因は、主に脳卒中、認知症、高齢による衰弱、骨折です。転倒や骨折により身体活動が低下すると更に認知症、うつ病、肺炎など2次的な病気のリスクも上がります。骨密度は、男女共に加齢によって減少します。特に女性の場合は、20歳代に骨密度がピークを迎え、その後徐々に減少し40歳頃から加速します。また20~30歳代の女性でも過度なダイエットによる栄養不足や運動不足により、骨量が低下することもあります。年齢を重ねるにつれて骨量が低下することは避けられないため、若いうちから骨量のレベルを高くしておくことも重要です。特に女性の方は年に1回は骨密度を測定し、自分の骨の状態を把握しておきましょう。

 骨を丈夫に保つには、カルシウムが必要だとよく言われます。カルシウムを多く含む食品は、牛乳、ヨーグルト、チーズなどの乳製品、イワシやちりめんじゃこなどの小魚類、納豆、ごま、小松菜などです。カルシウムの他にもビタミンDやビタミンKも一緒に摂取することでカルシウムの吸収を促します。ビタミンDを多く含む食品は、サケ、サンマ、サバ、マグロ、きのこ類です。ビタミンKは、納豆、緑黄色野菜に多く含まれています。ビタミンDは、食事から摂取する以外に、日光に当たることで、体内でも産生されます。

 食事以外でも、骨への刺激を与える運動も有効だという報告もあります。ゆっくりとかかとを上げた後、力を抜いてストンと落とす衝撃を与えると骨芽細胞を活性化することができるという説です。ですから日光を浴びながらのウオーキングも有効な方法です。

 食事・運動療法も継続することで骨の健康を保つだけではなく、転倒を予防する体のバランス力を鍛え、生活習慣の予防にも繋がります。平均寿命と健康寿命の差を縮めることができれば、より幸せな生活を送ることができるのです。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2019年6月24日 「北海道新聞夕刊」掲載)

一家に一台血圧計~自宅で血圧を測りましょう

内科2019/05/27

 春の健康診断も終わり、血圧に注意とされているあなた!2019年4月に高血圧治療のガイドラインの改訂がありました。より血圧を下げ、健康で長生きをしましょうという趣旨です。そもそも血圧の正常値って?

 病院の診察室では、上の血圧(収縮期血圧)が120未満かつ下の血圧(拡張期血圧)が80未満です。自宅では、115/75未満です。結構厳しい数字ですよね。特に病院や検診施設での血圧測定は、緊張しますので高くなる方も多いです。でも本当にそうでしょうか?

 病院で高く自宅で正常な方を白衣高血圧と呼びますが、この方々も血圧測定を続けていくと徐々に本当の高血圧症になりやすいと分かってきました。己を知ることが大事です。血圧は、測ってみなければ高いか低いか分かりません。自覚症状が出ている時はかなり高くなっている時で、それこそ倒れる寸前かもしれません。

 自宅の血圧測定の意味は? なんと家庭での血圧測定値の方が、病院での血圧より、その後の脳梗塞や心筋梗塞等の合併症への関連が高いのです。ただし、血圧は変動しますので条件を決めて測定することが必要です。特に血圧計を買ったばかりの1週間は、器械の測定に慣れていませんので高くなる方が多いです。また、測定値も2回連続して測定した時には、1度目が高く2度目に少し下がります。

基本は
①家庭での測定は、1日2回。朝は起床後1時間以内、排尿後、朝ごはんの前。そして寝る前です。但し、飲酒後と入浴後は、血管が拡張するので血圧は下がります。そのため、寝る前といっても、入浴前かつ、夕食に晩酌をされる方は夕食前の測定になります。
②測定は、2回測定し、その平均値をその機会の血圧とします。
③高血圧かどうかの判定は、朝の血圧と夜の血圧を7日間測定しその平均値を見て決めます。家庭では 「血圧が130超えたら…」黄色信号ですよ!

母の日・父の日・敬老の日、血圧計のプレゼントはいかがですか?


Text by はら内科クリニック 原 信彦( 2019年5月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

咳(せき)について

内科2019/03/25

 「気管支炎ですね」「咳喘息(ぜんそく)ですね」「鼻炎が原因ですね」「気管支喘息の気がありますね」

 「咳がなかなか止まらない」と話すとこのようにさまざまな返答が先生方から返ってくるものです。
しかし、薬を飲んでも一向に症状が良くならず、咳に悩んでいる方はたくさんいらっしゃいます。

 「精神的なものだ」「もう高齢だから仕方ない」そう言われて半ば諦めつつ、暮らしている方もいらっしゃいます。
なぜそうなってしまうのか…。

 理由の一つとして、咳の原因を特定しにくいということがあげられます。
下気道(気管・気管支)や肺だけでなく、上気道(鼻腔など)や食道などさまざまな臓器や器官が咳に関係します。
また、外来では気管や気管支、さらには肺の奥を直接目で見て観察することもできないため、どれくらいの炎症が起きている(荒れている)のかを視覚的に把握することが困難です。
日常的に吸っている空気が澄んでいるのかよどんでいるのか、花粉やほこりが多いのか多くないのかなど患者さんを取り巻く環境を目で見て確認することが難しいことも要因です。

 「症状の程度」も「治るまでの期間」も患者さんそれぞれで千差万別です。
百日咳なんていう何とも咳が止まらなそうな名前の感染症もあったりします。
長年患っていた咳の原因が、胃酸の逆流(逆流性食道炎)だったということもよく聞く話しです。
後鼻漏と言って、鼻水が鼻の後ろから喉に流れ落ちることが原因の咳もあります。
治療をしていく過程でじっくりお話しを聞くと、ご自宅をリフォーム(壁紙の貼り替えなど)してから咳が出始めたことが分かり、調べるとハウスダストアレルギーをもっていたということもあります。

 これからの季節は、花粉やPM2・5、黄砂なども咳の原因となります。
副流煙を含めた喫煙ももちろんのことです。
こうした物質が含まれた空気を吸い込むことで気管や気管支の粘膜が刺激を受け、むくみ、空気の通り道が狭くなることで、咳や痰(たん)が出てしまいます。
いくら治療をしたとしても、刺激を受け続けることで症状が完全に治まらないこともあります。
繰り返しになりますが、咳の原因はさまざまです。
何のきっかけもなく咳が出始めたり、咳が長引くようなときには、周囲の環境を見返してみるのも一つです。


Text by おの内科呼吸器内科クリニック 小野 貴広( 2019年3月25日 「北海道新聞夕刊」掲載)

CTスキャンを導入してよかったこと

内科2019/01/28

 「胸部レントゲン写真で肺に何かがありそうだけど、ここじゃ分からないから大きな病院を紹介します。
紹介状を用意しますから後日、受診してください。
大きな病院も予約制なので、早くても1~2週間は待つことになりますね」

 「咳が止まらない」「呼吸が苦しい」そういう症状で何気なく受診したクリニックでこう言われたら…。
患者さんは当日まで不安でたまらない夜を過ごすことでしょう。
私も、今まで五稜郭病院という総合病院に勤務していたときには、「この1週間不安で不安で夜も眠れなかったのよ」という類いの声をたくさん耳にしてきました。
では、総合病院受診後にどんな検査を行うのか。

 それが多くの場合、「胸部CT」となります。
なぜなら、「胸部レントゲン写真」では、「何かがある」ということしか分からないからです。
それが、昔の肺の病気(結核など)の痕跡なのか、今の肺炎なのか、はたまた悪性疾患(肺がん)なのかは明確に区別することが困難なため、より詳しく、肺の中を調べることが必要になるからです。 

 「それではCTの検査をしますね。
ですが、CTは予約制のため、今日中に検査するとなると何時間も待っていただくことになります。
ご都合が悪いようであれば、CT検査の予約をしていってください」。
これもまた総合病院でよくある会話です。
予約をしてもここからまた1週間、2週間先延ばしにされてしまいます。
もしくは当日何時間も待つか…そういった精神的・肉体的・時間的負担を軽減するために、当クリニックにCTスキャンを導入することに決めました。

 当クリニックでは、胸部レントゲン写真を撮ってからCTが必要と判断し、実際にCT検査を行って、大きな総合病院に紹介する必要があるかどうかを決定するまでに、現在は1時間程度で行うことができております。
もし総合病院に紹介となっても早い時間であれば当日、遅くても翌日には総合病院へ赴き、今後の相談をしてもらうことができます。
これが、私がCTスキャンを導入して本当によかったと思えることです。
また、CT検査を行うことで肺に空気を送る気管支の状態も一緒に目で見て確認することができるため、より細やかな治療を行うことができております。
「咳が止まらない」「呼吸が苦しい」などの症状にお困りの方は、気軽にご相談ください。


Text by おの内科呼吸器内科クリニック 小野 貴広( 2019年1月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

なかなか良くならない下痢や便秘の改善方法

内科2018/12/17

 下痢や便秘の原因として比較的多い「過敏性腸症候群(IBS)」は、日本人の10人に1人が悩まされている病気です。

 明らかな原因は、まだ解明されていませんが、主にストレスで、他にも甲状腺や糖尿病などの内分泌疾患、寄生虫などが原因となる場合もあり、複数の要因が組み合わさることで発症すると考えられています。

 IBSは①下痢型②便秘型③下痢便秘混合型の3タイプに分かれています。

 下痢型の場合、脳で感じたストレスにより、腸の蠕動(ぜんどう)運動を盛んにする信号が伝わりすぎて下痢を起こします。
いつ下痢が起こるか不安になりそれがストレスとなり悪循環になるのです。

 香辛料やアルコール、コーヒーなどの刺激物や脂肪分の多い食事を控え、ストレスの軽減を図ることはもちろんですが、おなかにやさしい食事の後でも下痢を起こす人の中には胆汁が悪さをすることもあるため、その場合は、お薬での治療になります。

 便秘型は、女性に多いのが特徴です。
女性は食事量が少なく腹筋が弱いためで、出産や過度なダイエットも原因となります。
水分を多く取り、ぬるめのお風呂で、おなかをマッサージしたり、ラジオ体操などの体をひねる運動も効果的です。
また、起床時や就寝前に布団の上で、うつ伏せになったり左右にゴロゴロ回転する運動、このときに枕やクッションをおなかの下に入れて圧迫するとより効果的です。
さらに、1日8時間以上、腸をお休みさせてあげて下さい。
寝ている間に腸が活発に動き便を肛門近くまで運んでくれます。
起床後朝食を摂取することで腸が刺激され排便を促します。

 食事も重要です。
実は、野菜の取りすぎにも注意が必要です。
野菜の食物繊維の中には不溶性と水溶性があり、既に便秘になっている状態で不溶性の食物繊維を含むゴボウやイモ、キノコなどを取り過ぎると消化が悪くますます悪化する場合があります。
便秘の状態では水溶性の食物繊維を含む海藻や果物、また、消化の良い炭水化物(ご飯、パン、麺類)が良いでしょう。
不溶性の食物繊維は、便秘の予防には効果的です。

 IBSと似た症状が現れる病気は、細菌性・ウイルス性腸炎や潰瘍性大腸炎、クローン病、大腸がん等もあり、レントゲン検査や大腸カメラを行い、他の病気がないかどうか検査をすることが大切です。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2018年12月17日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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