目の周りの皮膚炎は眼科受診を
最近、目の周りの皮膚炎が増加しています。
かさつき・かゆみ・赤み・湿疹・むくみ・ただれ等が主な症状ですが、原因は皮膚のアレルギーです。
アレルギーを起こす物質はとても多く、化粧品・シャンプー・毛染め剤・石鹸以外にも食品・金属・皮製品・ゴム製品など何でもありえます。
目の周りの皮膚はとても薄く敏感ですから、顔の中でも目の周りだけは薬を別にしなくてはなりません。
それなのに身体や頬や額に塗っている皮膚科処方の強いステロイド軟膏や自宅のオロナイン軟膏などを塗ってしまい、目の周りが真っ赤に腫れ、目も開かないほど悪化してから眼科を受診する方がいます。
特に、長年アトピー性皮膚炎がある方はステロイド軟膏やかゆみ止めの軟膏を目の周りにも塗っていたために…。
①目の周りが赤くパンダの様に腫れる「ステロイド酒(しゅ)さ」
②ヘルペスウイルス感染を誘いこみ、目の周りに水疱がたくさんできてしまう重症な皮膚炎「カポジ水痘様発疹症状(すいとうようほっしんしょう)」などがおきてしまいます。
①は強いステロイド軟膏をやめて眼科の軟膏にかえることで治ります。
②はヘルペスウィルスが角膜に入り込むとやっかいな角膜炎になりますから、必ず眼科を受診して下さい。
特に、思春期以降に顔のアトピー性皮膚炎がある方は、長年のステロイド使用による、緑内障や白内障の合併も心配です。
まぶたの皮膚もただれを繰り返し厚く硬くなっている方は、ほぼアレルギー性の結膜炎も合併しています。
目の表面の治療を点眼で行い、目の周りの皮膚は目の中に入っても安全な眼科専用の軟膏で治療すると、本当によくなります。
これからは、目の周りだけは別な皮膚と考えて下さい。 美しさを求めて顔のマッサージをしている方がいますが、これも目の周りには逆効果です。
目の周りの筋肉はとても薄いので、マッサージで皮膚も筋肉も伸びきってしまい、眼瞼下垂(がんけんかすい)になります。
お化粧を落とす時も洗顔の時も、目の周りは「そ~っと、やさしく」にしてください。
小児のコロナウイルス感染症について
現在、函館市内でも感染者が増加傾向にある新型コロナウイルス感染症に不安を感じている方々も多いと思います。子供の感染者数は大人と比べると少ないようですが、感染しやすさは大人と変わらないこともわかってきました。家庭内で感染している例が多く、発熱、乾いた咳を認める一方で、鼻汁や鼻閉などの上気道症状は比較的少ないとされています。大人と同じように発熱が続き肺炎になることもあります。一部では、嘔吐・腹痛や下痢などの消化器症状も認め、大人で報告されている嗅覚や味覚の異常は子供では少ないようです。感染していても無症状である可能性も指摘されていますが、いずれにしても子供は正確に症状を訴えられないことに大人が注意しなければなりません。子供が重症化する割合は大人と比べると少ないようですが、2歳未満の子供では、比較的重くなる傾向があり、また一般的に基礎疾患を持っている子供の呼吸器感染症は重症化する可能性があります。その一方で、コロナウイルス感染症患者における喘息患者の割合が少ないこともわかってきています。
現時点において、国内で新型コロナウイルスに感染した子供の多くは家庭内で保護者からうつったものか、集団の中で感染したものです。子供であっても濃厚接触者や健康観察対象者となった場合、何らかの症状を認めた場合は、まず地域の受診・相談センター(0120-568-019・24時間)にご相談下さい。新型コロナウイルス感染症を疑って一般の医療機関や休日夜間急病診療所などを受診しても、診断を確定するためのPCR検査ができない場合がありますので、お住まいの地域の保健所や市町村のHPで受診可能な医療機関をご確認下さい。お子さんでは原因不明の発熱が続く、呼吸が苦しい、経口摂取ができない、ぐったりしているなどの様子が見られるときは新型コロナウイルス以外にも様々な病気が考えられますので速やかな受診が必要ですが、感染症症状のある患者さんについて、医療機関ごとに受診時間や受付場所を変えるなど感染対策を行っている場合があります。受診前には必ずかかりつけ医や医療機関へのお電話でのご確認を重ねてお願い申し上げます。
歯根は虫歯にかかりやすい
深い歯周ポケットのある歯周病にかかっていらっしゃる方は、歯の動揺や歯肉の腫れ、歯肉からの出血、お口のネバネバ感などの症状で悩まされているかと思います。
歯科医院で歯周病治療を始め、健康な歯肉を取り戻しつつあると、今まで腫れていた歯肉は引き締まっていきます。
逆に歯と歯の間の隙間が拡がるため、食べ物が挟まりやすくなったり、また歯根の露出量が増えるため、冷たい水でしみる知覚過敏症状が起きることがあります。
このような症状の他に起きる大きな問題点のひとつとして、根面う触(こんめんうしょく/歯根の部分の虫歯)があります。
この歯根部の虫歯は歯周病の方だけでなく、加齢とともに歯肉が下がった高齢者に発症しやすく、60歳以上では2人に1人の割合で発症しているという報告があります。
歯冠(歯の上の部分)はエナメル質で覆われていて、PHが約5.5以下になると脱灰されるのに比べ、歯根では象牙質が薄いセメント質に覆われていて、PHは約6.7以下になると脱灰されますので、歯冠よりも歯根の方が虫歯にかかりやすいと言えます。
根面う触がおきやすくなる原因として、高齢になると歯を虫歯や歯周病から守る唾液の量が減るため口腔乾燥症を起こすことがあげられます。
加えて、降圧薬や利尿薬、坑うつ薬等の多種の薬剤の副作用や、糖尿病やシェーグレン症候群でも口腔乾燥症が生じやすくなります。
また、そもそも歯根の形はくぼんでいる部分もあるためブラッシングしにくく、プラークを残しやすいので虫歯にかかりやすいと言えます。
根面う触の予防には、フッ化物入りの歯磨剤を用いたブラッシングを行い、歯間ブラシや電動歯ブラシの併用も効果があると思われます。
根面う触に対してフッ化物入り歯磨剤を用いた場合、67%のう触予防効果があったという報告があります。
さらにご自身で清掃が難しい部分を、定期的に歯科医院でケアすることをおすすめします。
体重減少性無月経
最近若い女性に、急激なダイエットにより月経がなくなる方が増えています。
TV、週刊誌にあふれるダイエットの宣伝。
スリムであることが可愛いという考え方。
社会生活の変化による過食、美食、運動不足による肥満の増加等が無理な、あるいは不要なダイエットを強いているようです。 女子高生の調査では標準体重[(身長-100)×0.9kg]の10~20%少ない方のうち4割、20%以上のやせの方の1割が「まだやせたい」と思っています。
このように若年女性のやせたいという願望は、極めて強い反面、それに伴う月経不順についてはあまり知られていません。 神経性食欲不振、ストレス、環境の変化、美容上の理由による本人の意志での減食等により急激(3ヶ月~1年)な体重減少(標準体重の80%以下)で、今まで順調であった月経周期が、不順あるいは無月経となった場合を体重減少性無月経といいます。
但し内科的な疾患による場合は除外します。 体重減少性無月経は、ダイエットによるものを単純性体重減少性無月経、精神的なものが主体の神経性食欲不振症。
その違いは、食行動の異常(過食、拒食、隠れ食い)があれば食欲不振症、なければ単純性と診断されます。 治療は共に第一は体重の回復で、90%以上に回復すること。
性ホルモンの補充療法で排卵誘発を行います。
月経が回復するのに一年以上かかることも多く、早期に、また、気長に治療を続ける事が大事です。
但し、神経性食欲不振症では、精神的なものが強くあり、体重回復の指導に抵抗する事が多く、
心療内科や精神科の治療も必要となります。
冬になると肌がカサカサに乾燥します。良い対処法はありますか?
強い垢こすりや長湯も皮膚の機能低下に影響。
スキンケアにはバランスの良い食生活が何より重要
全身を覆う皮膚は、外敵から身を守る防御機構の最前線に位置し、新陳代謝を活発に繰り返しています。
皮膚がカサカサに乾燥すると、その機能は低下してしまいます。
皮膚の潤いを決める要素には、皮脂、角質細胞間脂質、天然保湿因子の3つがあります。
皮膚は角質で覆われ、一つひとつの角質細胞はレンガを積み上げたような構造をしています。
毛穴から分泌される皮脂が角質表面を包み込んでおり、角質細胞の間にはセラミドという物質を中心として脂質が充満しています。
また、角質細胞の中にはアミノ酸を中心に天然保湿因子が存在しています。
これらの働きによって皮膚の潤いが保たれているのです。 お風呂で行うことが多い「垢こすり」は、かつての1カ月に数回しか入らないような入浴習慣だと、実際に垢が皮膚の表面にたまり、強くこすることに意味があったでしょうが、ほぼ毎日入る現在の入浴習慣では、こするという行為は、皮脂を洗い流し、いたずらに皮膚をそぎ落とす行為でしかないのです。
このことにより、皮膚のバリア機能は著しく阻害されます。
また、長湯を続け、皮膚がお湯と接触し続けると、潤いを決定する要素の一つ、天然保湿因子が流れ出てしまいます。
お風呂に入ってきれいにしているつもりの行為が、実は外からの刺激が侵入しやすいような状態にしてしまっているのです。 皮膚の健康を保つうえでは食事も重要です。
皮膚は網目状に張り巡らされたコラーゲンの線維によってその弾力が保たれています。
コラーゲンの主な原料はプロリン、アルギニン、システインなどのアミノ酸です。
コラーゲンを合成するには良質なタンパク質とビタミンCが不可欠です。
またアミノ酸のひとつであるタウリンも肝臓の機能を高め、皮膚に有害な物質を除去するのに有効な成分とされており、それを多く含む魚介類の摂取がお勧めです。
またビタミンCはメラニン色素の変化を防いだり、コラーゲンの形成と維持を調節したりする効果を持ち、鉄分の吸収を助ける働きもあります。
通常の食事をしていればビタミンCが不足することはまずありませんが、偏食している場合や抗生物質を服用している場合、腸内細菌が変化しビタミンCの合成が低下する場合があります。
ビタミンCが低下・欠乏すると皮膚の内出血や粘膜からの出血が起こることがあります。
このほかにもビタミンAやEは抗酸化ビタミンと呼ばれ、保湿成分の生成に関与し、皮膚の老化を防ぐ働きがあります。
亜鉛やセレンといったミネラルも皮膚の増殖や機能の維持に必要不可欠な栄養成分です。 細胞を正常に働かせるには、必須アミノ酸を含むタンパク質を十分摂取しビタミンやミネラルも摂る必要があります。
バランスの良い食事を心がけること、これが皮膚にとって一番です。
MRI検査の安全性
先日、ある患者さんから「MRIやCTは、放射線を浴びるから、何度も受けちゃ駄目だと友達に言われた」という話を聞きました。
MRI検査が導入されて20年を過ぎた今でもこんな風に思われているのかと少し驚きましたが、医療機関で検査を受けるときに不安になるのは当たり前でしょう。そこで今回は、MRI検査の安全性について、簡単にご説明します。
レントゲン撮影やCT検査で使われるX線も、MRI検査で使われるラジオ波も、電磁波の一種です。
この電磁波のエネルギーは、その周波数にプランク定数という数字を掛け合わせたものになります。
現在、多くの病院で使われている超伝導のMRI装置で使われるラジオ波の周波数は60数MHz(メガヘルツ)です。
これはラジオのFM放送と同じ位です。一方、X線の周波数はその1千億倍にもなります。
つまり、MRI装置の電磁波エネルギーは、X線の1千億分の1ほどで、検査による健康被害の心配はないと考えられています。
MRIは、日本語で「磁気共鳴イメージング」といい、字の通り磁気(磁石)を使います。そのため、金属には要注意です。例えば、鉄製のものは検査装置に人間の力では取れないほど強力にくっついてしまいます。
また、金属の種類によっては検査中に熱を発する可能性もあります。
このため、検査前に体内に金属がないかどうか、あるのならどんな種類のものかを確かめます。
入れ墨やアイライナーなどの化粧品にも金属が含まれているため注意が必要です。稀に「熱い」と感じることがあるようです(ヤケドの心配はないと思いますが)。
さらに、強力な磁気のため、クレジットカードなどの磁気カードを検査室に持ち込むとそのカードのデータは壊れてしまいます。
携帯電話もいけません。最後に、妊娠初期の胎児はデリケートな上に胎児への影響は不明なため、妊娠中の検査は慎重にと勧められています。
このように物理学的影響は色々ありますが、注意点を守っていれば、極めて安全な検査ですのでご安心ください。
失神バンド
1960年頃にはグループサウンズが流行っていて、オックスとか「失神バンド」がありました。演奏する人が失神してしまうとコンサートは終わりなので、失神するのは最前列に来ている女の人たちでした。
キャーッと騒いで、ぐったりしている所を係員に運び出されていました。
「入場券がもったいない」と小学生ながらに心配したものです。
失神を主訴に外来を訪れる人はよくいます。
26年間の住民調査で「男3%、女3.5%の人が、一度は失神していた」と言う論文があります。
命に別条のない失神の原因もありますが、倒れたときに頭を打ったり、骨を折ったりすることもあります。
失神する状態とは、一過性に脳への血流が減少する状態です。
頭への血流が6~8秒間途絶えるような不整脈が起こったり、上の血圧が60まで低下したり、脳への酸素が20%低下しても失神します。
失神前にふわふわする浮遊感を自覚することもありますし、前駆症状のない場合もあります。
完全に意識を回復するので、「あれはなんだったのだろう?」と不思議になりますが、繰り返すことが多いので、原因を調べるのは大事なことです。
脈の速くなる不整脈と脈の遅くなる不整脈のどちらも失神の原因になります。
脈が速くなる不整脈が起こって、それが止まるときにしばらく心臓が打たないので、失神することがあります。
心房細動と言う不整脈で、脈が非常に遅いときも失神します。
心臓がやたら速く動くのだが、速すぎて血液を送り出せない不整脈の時も失神します。
出血して血圧が下がった時も失神します。
血を吐いた時は原因がわかりやすいのですが、動脈瘤の血管が裂けて体内で出血している時は失神の原因がわかりづらく、命に別条のある失神です。
朝礼で失神するのは、失神バンドと同じで、一時的な血圧低下が原因の命に別条のない失神です。
心臓血管に病気があると失神の原因になり易く、繰り返すと言われています。
致命的な病気の前触れかもしれないので、気を失ったときは原因を調べましょう。
健康診断の結果を確認していますか?
健康診断などで、血液検査や尿検査を行うと、普段あまり見慣れない検査項目の羅列で、見どころが分からない、と思ったことはありませんか?
腎臓の病気は、比較的ゆっくりと経過する場合があり、初期段階ではほとんど自覚症状がなく、検査をして初めて発見されることもあります。
検査方法は腎臓病の種類によっても異なりますが、一般的な健康診断で行われる尿検査や血液検査は、慢性腎臓病(CKD)の早期発見のきっかけになり、隠れている腎臓病を見つけることができます。
尿検査では主に尿中にたんぱく質や血液が漏れ出ていないかを検査します。
通常、正常な腎臓であれば、尿中にタンパク質が出ることはありませんが、腎臓に何らかの障害があると、体に必要な成分であるタンパク質が尿中に排泄されてしまいます。
また尿中に血液が混ざっている場合、腎臓や尿管、膀胱(ぼうこう)などに何らかの病気があることが疑われます。
運動等でたんぱく尿や血尿が誘発されることがありますので、再検査が必要です。
血液検査では、「血清クレアチニン」をみます。「血清クレアチニン」は、血液の中にある老廃物の一種です。本来であれば、尿中に排出されますが、腎臓の働きが悪くなると、尿中に排泄されずに血液中にたまっていきます。そのため「血清クレアチニン」の値が高いということは、腎臓がうまく働いていないと判断できます。
この「血清クレアチニン」の値を年齢と性別で補正した値がeGFR(推定糸球体濾過量)です。
eGFRは腎臓が体に必要ない老廃物を尿中へ排泄する能力を示していて、このeGFR値が低いほど腎臓が悪いということになります。
尿検査でタンパク質や血液がみられたり、血液検査でクレアチニン値やeGFR値に異常を認めるような場合は、症状はなくとも腎臓の病気が隠れている可能性がありますので、最寄の医療機関にご相談ください。
インフルエンザワクチン今年は…
今年もすでに11月。2年前の今頃は新型インフルエンザ(現在は新型とは言わず通常の季節型インフルエンザとして取り扱われるようになりました)の流行で、皆さんはとても不安に思われたことでしょう。
今年もすでに東京都や山口県などで局所的な流行が散見され、インフルエンザの流行はすぐそこまで来ているようです。インフルエンザを予防する手段として、手洗いうがいなどの一般的なウイルス感染などを予防する方法の他に、予防接種を行うという方法があります。
インフルエンザの予防接種は今年、特に子供の接種の対象・方法と量に大きな変化がありました。まず対象・方法ですが、今までは生まれてすぐのお子さんも予防接種としては可能でしたが、今年から6カ月以降のお子さんが接種の対象になりました。
接種量は年齢によって大きく変化し、6カ月から3歳までは1回0・25mlで2回接種、3歳から13歳未満は0・5mlで2回接種となりました。
13 歳以上では従来と同じ0・5mlで1回ないし2回接種です。インフルエンザワクチンは他のワクチンと違い、インフルエンザに罹(かか)らないことを目標としたワクチンではなく、あくまでも重症化を防ぐワクチンです。
子供にとって重症なインフルエンザ脳炎・脳症は、インフルエンザワクチンによって防ぐことはできません。
とくに、小さなお子さんで、三種混合ワクチンや麻しん・風疹混合ワクチンなどを後回しにしてまで接種しなければならないものでもありません。
必要であれば、他のワクチンと同時接種を行うことは可能ですので、接種を行うかかりつけ医に相談してください。昨年までありました新型インフルエンザ対策としての補助は今年はありませんので、特別に補助を行なっている市町村以外は全て有料となっています。
接種量が増えたことから、接種料金も昨年から上がっている所が大半と思われますので、接種を希望される方は早めにご相談されるといいと思います。
当院のコロナ診療
2023年3月13日、ついに日本でもマスク着用義務が緩和され、社会はウィズコロナへと進み始めました。5月には、新型コロナウイルスはインフルエンザなどと同等の5類感染症という扱いになる予定です。今年は、例年にも増して春を感じられそうです。
当院では、主に軽症、中等症の患者様を中心に診療を行ってきました。20年の春から現在に至るまで、新型コロナの入院患者様の数は大きく変動し、その都度通常診療の制限を行ったり、解除したりを繰り返してきました。
時には検査や治療の延期などでご迷惑をおかけすることもありましたが、皆様のご協力のおかげで、ここまで診療を続けてくることができました。今後、新型コロナの診療がどのように変わっていくかは分かりませんが、地域の中で役割を果たしていけるよう努めてまいります。
また、当院では21年2月から、医療従事者を対象にmRNAワクチン(ファイザー社製)の接種を開始し、その効果について研究を行ってきました。その研究結果について、22年11月に韓国・ソウルで行われた国際学会で発表し、高い評価を頂きました。
ワクチン接種によって、感染の予防や重症化の抑制は期待できるものの、決して「感染しなくなる」というわけではありません。また、ワクチンの効果は、時間経過とともに下がっていく可能性があります。
「ワクチンを打っているから大丈夫」と油断せず、これからも感染拡大には注意しつつ、新たな春を満喫したいところです。









