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歯並びは変化し続けています

矯正歯科2017/01/10

不正咬合(悪い歯並び、かみ合わせ)は、治療する必要があるのでしょうか?
放っておいてはいけないのでしょうか?

不正咬合は、つぎのような問題を引き起こすキッカケとなります。

①虫歯や歯周病、②口臭、③顎関節症(あごの病気)、④歯ぐき・粘膜・舌を傷つける、⑤発音不明瞭、⑥肩こり、腰痛、頭痛⑦コンプレックス、など・・・。

 一方、歯並び、かみ合わせは悪いが虫歯もないし、今のところ不便は感じていないmという方もおられます。

しかし、油断は禁物です。
歯並びも人間の体の一部、一生を通じて変化しています。
お子さんの時期は成長、そして大人になると老化という変化が生じます。

 不正咬合は不安定で、年齢を重ねていくうちにさらに崩れていく傾向にあります。
中高年以降は歯周病にもかかりやすくなり、不正咬合の悪化が歯周病を悪化させるという悪循環におちいり、体調不良や全身の病気の引き金となったりもします。
また、不正咬合がヒドイとしっかりした歯科治療が受けられないことも多く、歯の寿命を短くしてしまう可能性が増すので注意が必要です。

 若い頃はあまり気にならない不正咬合でも、年齢とともに悪化し、虫歯や歯周病など、お口の中の病気だけではなく、全身の病気のキッカケとなりうることも知っておく必要があります。
「生活の質」を向上させ、健康で快適な人生を送るためには、整った“歯並び”、バランスの取れた”かみ合わせ”であるということは非常に重要なことです。

 健康には気を付けている方でも、正しい知識をもって、歯やお口の中の健康増進に取り組んでいない方がおられると思われます。
今現在、歯並びやかみ合わせがあまりきにならない方でも、お口の中に関心を払い、できれば歯科医院へ定期的に通院し、虫歯・歯周病予防に努め、歯並び、かみ合わせの維持に努めることが望ましいです。

 歯並び、かみ合わせに不安や疑問を抱いている方は、1度、矯正歯科医にご相談されることをお勧めします。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2016年8月19日発行号 「青いぽすと」掲載)

悪い歯並びの『要因』を知ることの大切さ

矯正歯科2015/07/27

 悪い歯並び・かみ合わせは、「遺伝的な要因」と「環境的な要因」によってもたらされます。
「遺伝的な要因」とは、親から受け継ぐ遺伝子が発現することによって生じるもので、親が受け口であれば、お子さんが受け口になる可能性が出てきますし、親がデコボコの歯列なら、お子さんもデコボコの歯列になる可能性があります。

 「環境的な要因」には、生まれた後の生活習慣、食習慣、そしてさまざまな病気などがあります。
例えば、現代人は、昔の人と比較してあまり歯応えのあるものを食さなくなったため、歯を支えている骨(歯槽骨)の発育が抑制され、歯が並ぶスペースが不足し、デコボコになってしまう人が増えているとも指摘されています。
また、アレルギー性鼻炎などがあると、口呼吸が習慣となり、普段、舌の置いておく位置や嚥下する(ものを飲み込む)際の舌の動かし方が悪くなり、歯並び・かみ合わせに悪影響を与えてしまうことが多々みられます。
幼少時代の「おしゃぶり」や「指しゃぶり」なども、歯並びを崩してしまう要因となりますので注意が必要ですし、「歯ぎしり・食いしばり」も非常に悪影響を及ぼします。

 歯列矯正を行う際、まず精密な矯正検査を行い、治療計画を立てますが、何が要因で今の歯並びがもたらされているのかも診断します。
環境的な要因が現時点でも残っていることが確認されれば、それを取り除く指導や治療を行います。
なぜなら、矯正治療時にそのような要因を放置したままだと、歯列矯正の期間が長引いたり、きれいに治らなかったり、治ったとしても歯列の安定が悪かったりするためです。また、遺伝的な要因が認められても、直接的には対応できませんが、それを踏まえて、治療計画を組み立てます。

 歯列矯正とは、単に目の前にあるデコボコの歯並びをまっすぐ整えれば良い、という単純なものではありません。
現時点の歯並び・かみ合わせをもたらしている「要因」を捉えた上で、治療計画を綿密に立て、随時、軌道修正を加えながら治療を進めないと、軽症ならいざ知らず、重い症状ほど対応ができません。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2015年7月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

マウスピースで歯並びは治せるの?

矯正歯科2015/04/06

 マウスピースを用いた歯列矯正が注目を集めつつあります。
これは、透明で取り外し可能なマウスピースを定期的に交換しながら歯を動かす治療法です。
ワイヤーを用いた矯正の時にみられるような痛み、違和感がきわめて少なく、見た目を気にせずに歯並びを治すことができ、また、お口のケアもしやすく、虫歯や歯周病のリスクが抑えられます。

 しかし、「マウスピースで歯並びを治せるの?」「軽いデコボコしか治せないんじゃないの?」と、疑問を抱く方々(歯科医を含めて)も多いのが実情です。

 そう思われるのは仕方がないことです。
なぜなら、マウスピース矯正といっても数多くの治療法があり、そのほとんどが軽い症状にしか対応していないからです。
しかし、重い症状にも対応できる唯一の治療法が「インビザライン」です。

 「インビザライン」とは、3D画像処理、3Dプリンターなど最先端技術を活用し、歯の移動をシュミレーションして、治療計画を決定、治療の最終段階のマウスピースまでデザイン、製造を行い、治療を進める画期的な歯列矯正法です。
軽度の症状にしか対応できない他のマウスピース矯正とは大きく異なります。

 「インビザライン」は、今現在、全世界で250万人以上の方々が治療を受けられており、日本でも全国的に広がりをみせつつあります。
東京、大阪など大都市にはインビザライン専門矯正歯科があるほどです。

 以前は、マウスピース矯正は、ワイヤーを用いた矯正と比べて治療期間がかかりすぎる、仕上がりが良くない、治せる症状が少ないなどといわれておりましたが、「インビザライン」は日々改善、改良がなされており、治療期間、仕上がりに差がなくなってきており、抜歯が必要なほどの重い症状でも対応できます。
症状が重い場合、マウスピースのみで対応しづらいこともありますので、詳しくは「インビザライン」に詳しい矯正歯科医にご相談ください。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2015年2月13日 「青いぽすと」掲載)

歯列矯正を受ける時期はいつがいいのか?

矯正歯科2015/01/26

 歯列矯正は、乳歯と永久歯が混在している時期(1期治療・小児矯正)と永久歯がほぼそろった時期(2期治療・本格矯正)の二つの時期が主な治療のタイミングとなります。
しかし、乳歯列でも治療を開始した方がよい場合もあり、治療のタイミングは症状や諸条件によって異なります。

 お子さんの歯列矯正の場合、永久歯が全部生えそろった時点で、きちんとした歯並び・かみ合わせにするために、今何をすべきかと考え、治療方針を決定する必要があります。
目先のことだけ考えて治療にあたっていては対応できません。
そして、歯並び・骨格の状態だけではなく、お口の衛生状態、ご家庭のご事情、親御さんや治療を受けられるご本人のお気持ちなどを総合的に考え、治療のタイミングや装置の選択を行います。

 1期治療(あごの成長や歯の生え変わりが盛んな時期の歯列矯正)は、不確定な要素が多く、ある面、大人より診断、治療が難しい時期ともいえます。
しかし、その変化に富んだ時期だからこそ可能になることも数多くあります。
あごの成長を利用した治療が可能であったり、歯の動きが早かったり、かみしめた際の歯の痛み・違和感が少なかったり、歯を抜かないで済んだり、歯や歯ぐきへの悪影響を回避できたり、数多くのメリットが挙げられます。

 お子さんの歯並び・かみ合せが気になるようでしたら、お早目に矯正歯科医にご相談されることをお勧めします。
また、問題がないと思われる場合でも、できれば小学校低学年までに一度、矯正歯科医や小児歯科医に診ていただくことをお勧めします。
気づかない問題が潜んでいる場合もあります。

 また、歯ぐきがしっかりしていて、健康な方であれば、50代、60代以降の大人の方でも歯列矯正は可能です。
最近では、装置が目立たず、歯の痛み違和感が少ない、その上、衛生管理もしやすいワイヤーを極力使用しないマウスピースを利用した矯正治療法もあり、人の目を気にせず、快適な日常生活を送りながら歯並びが治せる時代となっております。
(治療は保険適用外となりますので、費用に関しては歯科医へご相談ください)


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2015年1月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)

次世代型矯正 インビザライン

矯正歯科2014/09/24

 歯列矯正というと、歯に付ける銀色のボタン(=ブラケット)やワイヤーなど目立つ装置を思い浮かべるかもしれません。
しかし、今ではワイヤーを使わずに歯列矯正を行う「マウスピース矯正」があります。
マウスピース矯正とは、取り外し可能なマウスピースを定期的に交換しながら歯を移動させる治療法です。

 しかし、マウスピース矯正といっても1種類だけではなく、数多くの種類があります。その中でも精度が高い診断、治療が可能な「インビザライン」という歯列矯正システムが世界中で注目を集めています。これは、3D画像化技術や3Dプリンター(光造形)技術を駆使して、歯の移動をシュミレーションし、治療ブラシを決定。そして、治療の最終段階のマウスピースまでデザイン、製造を行い、治療を進めます。「インビザライン」の特長として
①装置が透明で目立たない
②取り外しが可能で衛生的
③痛み・違和感が少ない
などが挙げられます。
また、他のマウスピース矯正と異なり、装置を製作するために何度も何度も歯型を取る必要がないのも利点といえます。

 アメリカで開発された「インビザライン」は、世界中で250万人以上の方々が治療を受けられております。
(2013年12月現在)日本でも東京、大阪など大都市を中心に広まっており、インビザライン専門の矯正歯科医院があるくらいです。

 マウスピース矯正は表側に装置を付ける矯正治療法(唇側矯正)と比べて、治療期間がかかりすぎる、仕上がりが良くない、治せる症状が少ないなどといわれておりましたが、次世代型のマウスピース矯正といえる「インビザライン」は絶え間ない改良が日々なされており、今では期間、仕上がりに差がなくなってきており、重い症状の方にも対応できるようになってきております。
ただし、年齢や症状によってはマウスピースのみで対応しづらい場合もありますので、詳しくは、「インビザライン」に詳しい矯正歯科医にご相談下さい。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2014年7月15日 「青いぽすと」掲載)

歯のホワイトニングについて

矯正歯科2014/09/22

 「芸能人は歯が命」というフレーズが、一昔前はやりましたが、現在は、一般の患者さんにもホワイトニングが浸透してきました。
白い歯を手に入れた患者さんは笑顔に自信が持てたり、もっと健康になりたいという意識が高まるようです。
また、かぶせ物を交換するときも周りの歯の色に合わせるため、事前にホワイトニングを行う方も多くなっています。

 ホワイトニングには歯科医院で行うオフィスホワイトニング(OW)と、ご自宅で行うホームホワイトニング(HW)の2種類あります。
OWは1回約1時間を2回行います。
効果の持続期間はHWに比べて短く、一過性の痛みを伴う場合があります。
HWは歯科医院でマウスピースを作り、ご自宅にて自分で薬液をマウスピースに入れて装着し行います。
1日2時間以上2週間行います。
時間をかけ、マイルドに薬液を浸透させるため、効果の持続期間はOWに比べて長く、痛みを伴う事も少ないです。
最近では、効果が確実なためHWを選択する方が多くなっています。

 注意点としては、事前に歯科医院にて虫歯や歯周病の有無、問診やホワイトニングの説明、歯面のクリーニングを行うことも大切です。
表面の汚れを落とし、歯本来の色が出ると、それだけで十分満足される患者さんもいるからです。
その場合ホワイトニングは行いません。
さらに白くしたい場合にホワイトニングを行うこととなります。
現在、ホワイトニングは手軽で安全に行う事ができますが、妊娠中や授乳中、光線過敏症などの禁忌症や、白くなりにくい歯の色もあります。
保険適用外となる場合がありますので、詳しくは担当医にお問い合わせ下さい。


Text by にしかわ歯科本通りクリニック 西川 卓志( 2014年9月22日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

歯列矯正は見た目を良くするだけではありません!

矯正歯科2014/07/22

 「歯列矯正は見た目を良くするだけの治療」と考えている方が多いと思います。
しかし、そればかりではありません。
確かに歯列矯正によって、歯並びが美しくなり、見た目が良くなるのはとても大きなメリットですし、それを第一目的として歯列矯正を受ける方も多いと思います。
しかしながら、それだけが歯列矯正のメリットではありません。

 悪い歯並び・かみ合わせ(不正咬合)は、虫歯や歯周病、口臭、顎(がく)関節症のリスクを上げ、身体のバランスにも悪影響を与え、肩凝り、頭痛のキッカケとなったりもします。
発音、そして、メンタルにも悪影響を与えかねません。
たとえ、不正咬合が直接的な原因となっていなくても、さまざまな病気や問題を引き起こす間接的な要因となり得ることを知っておく必要があります。
つまり、お口の中だけではなく、全身の健康増進のためにも、良い歯並び・かみ合わせであることは望ましいことなのです。

 また、不正咬合の方の中に、口呼吸、歯ぎしり、くいしばり、望ましくない舌の位置・動かし方(異常嚥(えん)下、低位舌)などの悪い癖(悪習癖)をお持ちの方が実に多く、これらの悪習癖は、歯並び・かみ合わせに悪影響を及ぼすだけではなく、体全体の健康にも害を及ぼしかねません。
歯列矯正を行う際、検査診断で悪習癖があることが確認されれば、それを取り除く指導や治療を進めます。
なぜなら、矯正治療時にそのような悪習癖を放置したままだと、歯列矯正の期間が長引いたり、きれいに治らなかったり、治ったとしても歯列の安定が悪かったりするためです。
つまり、歯列矯正は、悪習癖や問題の発見、改善のキッカケをもたらしてくれるのです。
良い歯並び、すなわち、良い「形(形態)」を手に入れるには、呼吸・嚥下など全身の健康に密接に関係する「機能」も同時に改善し、正常に保つことが必要となるのです。

 たとえ、前歯の歯並びなど、見えるところが気にならない方でも、見えない、気付かない問題がひそんでいるかもしれません。

 治療内容によっては保険適用となる場合もあります。一度、矯正歯科医やかかりつけの歯科医へご相談してはいかがでしょうか。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2014年7月22日 「北海道新聞夕刊」掲載)

口腔インプラントの安全・安心をめざして

矯正歯科2014/03/17

2012年、公益社団法人日本口腔インプラント学会から「口腔インプラント治療指針」が発表されました。
これは、内閣府から出された「日本21世紀ビジョン」において、国民生活の最大の願いとして「安全・安心」が取り上げられたことにより、同学会がまとめたものです。
内容は多岐にわたり専門的なことが多く書かれておりますが、ここでは、患者さんが受けるべき説明事項について列記させて頂き、実際に説明を受けるときの参考にしてほしいと思います。

①インプラントと入れ歯、ブリッジなど他の治療法との比較や利点、欠点
②インプラント残存率(他の治療法との比較)
③期間
④費用
⑤麻酔法、痛みや手術後の状態
⑥治療の方法やそれに伴う骨移植、軟組織移植などの前処置の有無や侵襲
⑦経過不良のリスクや合併症
⑧経過不良の場合のリカバリー法
⑨回復後の状態
⑩メンテナンスについて

上記のような説明の努力はしていますが、先生と患者様とのコミュニケーションが良好なことが、安心した治療を受けられる要因の一つでもあります。
何か不明な点や疑問点などがあれば先生やスタッフに聞いて頂き、安心した治療を受けて頂くことをお勧めいたします。
また、「口腔インプラント治療指針」は同学会HP上で誰でも見ることができるので、興味のある方は一度検索してみて下さい。


Text by にしかわ歯科本通りクリニック 西川 卓志( 2014年3月17日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

歯列矯正はむし歯リスクを上げるの?

矯正歯科2014/02/14

 歯列矯正をお考えの方で、矯正治療中はむし歯にかかりやすいのではないか、と不安に思われている人も少なからずいらっしゃると思います。

 確かに、矯正装置を歯に付けると、歯垢がたまりやすくなり、ブラッシングもしづらくなりますので、むし歯になるリスクは高まります。
しかし、矯正治療中は定期的(1ヵ月に1回程度)に矯正装置の調整だけを行うのではなく、毎回、歯科専用の器械で歯のクリーニング行ったり、ブラッシングのアドバイスなどを行ったりしますので、むし歯が急激に増えるということはあまりありません。
ただし、間食や運動中の水分補給など、普段の生活の中で注意していただかなければならない「むし歯リスクを下げるポイント」はいくつかあり、歯科医や歯科衛生士のアドバイスに真剣に耳を傾け、家庭でむし歯予防にしっかりと取り組んでいただかないと、あっという間にむし歯を作ってしまうことがありますので注意が必要です。

 歯列矯正がむし歯のリスクを上昇させることは確かなことですが、逆に、歯列矯正は、歯や口の中への興味をわかせ、歯とかみ合わせの重要性再認識させてくれて、「歯を大切にするキッカケ」を作ってくれます。
実際、矯正治療を受けられた方やご家族にお聞きすると、歯列矯正を受けたことにより、歯や歯並びに興味を持つようになり、歯を大切にする意識が芽生え、矯正治療中だけではなく矯正治療後も、引き続きむし歯や歯周病の予防に積極的に取り組むようになったと多くの方々がおっしゃっています。
当然、意識が変わるだけではなく、歯並びがキレイになると歯や歯ぐきのお手入れもしやすくなりますので、むし歯や歯周病にかかるリスクはおのずと減少します。

 歯列矯正は、「きれいな歯並び、健康なかみ合わせ、美しい口元」をもたらすだけではありません。
むし歯・歯周病予防への意識を高め、一生涯自分の歯でお食事を楽しめ、質の高い快適な生活をもたらしてもくれます。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2014年2月14日 「青いぽすと」掲載)

変化し続ける『歯並び、かみ合わせ』

矯正歯科2014/01/27

 不正咬合(悪い歯並び、かみ合わせ)は、治療する必要があるのでしょうか? 放っておいてはいけないものなのでしょうか?

 不正咬合は、次のような問題を引き起こす可能性があるといわれています。
①虫歯や歯周病②口臭③顎関節症(あごの病気)④歯ぐき・粘膜・舌を傷つける⑤発音不明瞭⑥肩こり、腰痛、頭痛⑦コンプレックス、など…。

 一方、歯並び、かみ合わせは悪いが虫歯もないし、今のところ不便は感じていない、という方もおられると思います。
しかし、油断は禁物です。
歯並びも人間の体の一部、一生を通じて変化しています。
お子さんの時期は成長、そして、大人になると老化という変化が生じます。不正咬合は不安定で、年齢を重ねていくうちにさらに崩れていく傾向にあり、悪くなっても良くなることはありません。
中高年以降は歯周病にもかかりやすくなり、不正咬合が悪化し、それが歯周病を悪化させるという悪循環に陥り、体調不良や全身の病気の引き金となったりもします。
また、不正咬合がひどいとしっかりとした歯科治療が受けられないことも多く、歯の寿命を短くしてしまう可能性が増すので注意が必要です。

 若い頃はあまり気にならない不正咬合でも、年齢とともに悪化し、虫歯や歯周病など、お口の中の病気だけではなく、全身の病気のキッカケとなりうることも知っておく必要があります。
「生活の質」を向上させ、健康で快適な人生を送るためには、正常で整った『歯並び』、バランスの取れた『かみ合わせ』であるということは非常に重要なことです。

 健康には気を付けているといわれる方でも、正しい知識で歯やお口の中の健康増進に取り組んでいる方はまだ少ないと思います。
今現在、歯並びやかみ合わせがあまり気にならない方でも、お口の中に関心を払い、できれば歯科医院へ定期的に通院し、虫歯・歯周病予防に努め、歯並び、かみ合わせの維持に努めることが望ましいといえます。
また、歯並び、かみ合わせに不安や疑問をいだいている方は、一度、矯正歯科医にご相談されることをお勧めします。


Text by ふるた矯正歯科 古田 樹己( 2014年1月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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