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コラムを読む

身近にひそむ睫毛(まつ毛)ダニ!!

眼科2018/05/28

 最近テレビなどで取り上げられている睫毛(まつげ)ダニは、顔ダニの一種で、睫毛の根元にすみつきます。
実は、日本人のほとんどの方に顔ダニがいますが、通常は悪さをしないので、病院で治療をする必要はありません。

 ところが、睫毛ダニは、ひとたび目の周りが不衛生になると、皮脂や化粧品を食べて活発に繁殖しだします。

《症状》①睫毛の生え際がかゆい②ふけのように白くなっている③ゴロゴロする④充血する⑤まぶたが腫れる⑥目やにが大量に出る⑦目が乾く⑧睫毛が抜けやすくなった―などの症状がある方は、睫毛ダニがいるのかもしれません。

《原因》睫毛ダニの大量発生の原因としては①寝たきりの老人で洗顔ができていない②メイク落としが不十分③洗顔しないで寝る④アイラインやマスカラで睫毛の内側の皮脂腺が詰まっている⑤つけまつげ、エクステのせいで生え際が洗えず汚れがたまっている―などの原因が考えられます。

《診断》睫毛ダニは0・5mm以下と非常に小さく、肉眼では分からないので自分で見つけるのは困難ですが、眼科では、睫毛を数本抜いて顕微鏡で診察すると見つけることができます。特に濃いアイメイクやエクステなどをしていて目が乾く症状が強く出ている方は要注意です。日本人の5人に1人にはすみついており、20代の方では2人に1人がすみついているとも言われています。

《予防》予防としては①必ず化粧を落としてから寝る②目の周りは特に清潔に保つ③マスカラやアイラインを使わない④古い化粧品は使わない⑤目の周りの化粧をしない休息日をつくる―などです。自分の自然の睫毛に化粧品を使わずに清潔に保つことが、結局は睫毛が抜け落ちるのを防ぐことにつながります。

《治療》ダニによるアレルギーや感染症・ドライアイなどの合併症状の治療を行います。また、洗浄液を使用し睫毛を清潔にする方法があります。
ぜひ、眼科を受診して下さい。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子(2018年5月28日 「北海道新聞夕刊」掲載)

目薬の『ステロイド』

眼科2018/05/14

 桜も咲いて暖かくなり、「花粉症で目薬を処方されたら、『ステロイド』と書いてあったので心配です…」とのお問い合わせが多い季節です。
テレビ等で危険な印象があるようですが、点眼薬には目以外の副作用はありません。

 ステロイドの副作用としては、
①眼圧上昇:約2週間後から一部の方に起こります。
眼科で眼圧を確認するしかありません。
放置すれば緑内障に進行し治療法がありませんが、そうなる前に中止すれば問題ありません。
②白内障:1年以上後から一部の方に起こります。
若い世代でも起こり、手術以外では治すことができません。
③(眼の)感染症:期間によらずまれにありますが、糖尿病やコンタクトレンズなどの事情がある方が多いです。
自覚症状の悪化で気付くことが多いです。

 ステロイドは「短い間だけ使う」「長く使うなら受付で『薬だけ』と言わない」「『検査は不要』と言わない」なら心配なく、とても良い薬だと思いますよ。


Text by 江口眼科病院 松浦 恭祐(2018年5月14日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

70歳代の8人に1人に潜む緑内障

眼科2018/04/23

 去る3月12日、13日に五稜郭タワーが緑色にライトアップされました。
これは、緑内障週間の啓発活動の一環ですが、ご覧になった方も多いでしょう。
緑内障は40歳以上の方の5・8%(17人に1人)に認められる病気です。
そのパーセンテージも年齢が上がるに連れて増加していきます。
70歳代ならば実に13%(8人に1人)の方が緑内障になってしまいます。

 さて、それでは緑内障という病気はどんな病気なのでしょうか?

 カメラのフィルムにあたる網膜には、一面に視神経繊維が張り巡らされています。
その視神経繊維が、太い1本の束・視神経となって脳へ向かうところを、視神経乳頭といいます。
緑内障は、この視神経乳頭にへこみができ=乳頭陥凹(にゅうとうかんおう)、正常に機能する視神経が減少する病気です。
一度失われた視神経は、二度と元に戻りません。
病気の進行とともに、見える範囲が徐々に狭くなり=視野欠損、最悪のケースでは、光を失うことになります。

 視神経が痛められる大きな原因は、眼圧が高過ぎる状態「高眼圧」です。
高眼圧は、空気を無理につめてパンパンに固くなったボールのようなものです。
しかし、眼圧が正常でも、視神経乳頭が陥凹することもあります。
それは高齢者の場合、視神経乳頭の構造が相対的に弱くなるためです。

 緑内障治療のキーポイントは、早期発見です。
40歳を過ぎたらできるだけ眼底検査を受けるようにしましょう。
緑内障は早期発見と適切な治療により、多くのケースでは、一生十分な視野・視力を保つことができるようになっています。
緑内障は一旦視野の異常が起きたら後戻りはできないのです。
眼圧コントロールの必要性をよく理解し、欠かさずに通院しましょう。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶(2018年4月23日 「北海道新聞夕刊」掲載)

アレルギー性結膜炎の原因(アレルゲン)を調べてみませんか?

眼科2018/04/13

 アレルギーは、通年性と季節性のものがあります。
通常、通年性アレルギーはハウスダストなど年間を通じて空気中にある物質により起こり、鼻炎症状が強く、目の症状は軽いことが多いです。
一方、季節性のアレルギーは一定の時期に出現する花粉などが原因で起こるアレルギーであり、皮膚のかゆみ・鼻水・くしゃみ・涙目・目の充血など、目にも症状が強く出ることがあります。
季節性アレルギーはいわゆる花粉症ですが、地方によって植物の種類や、花粉の飛ぶ時期が違います。

 北海道地方ではスギ花粉の飛散がきわめて少なく、シラカンバやテンサイが花粉症の原因物質(アレルゲン)として見られます。
しかし、ここ道南地方は唯一スギ花粉の飛散が見られる土地で、すでにスギ花粉の飛散が始まっています。
花粉症のアレルゲンとして4〜6月はスギ・シラカンバ・ハンノキ・ヒノキ・イネ、7〜9月はイネ・ヨモギ・ブタクサ・テンサイなどの花粉の飛散が多いとされています。
しかし、温暖化により今までは東北地方の花粉アレルゲンだったアカマツ・りんごなどが道南地方では4〜6月に飛散するようになってきています。

 また、口腔アレルギー症候群といって、(左下の)花粉症がある方が、(右下の)果物、野菜などを食べた時に、花粉症と同じ症状になるのに加え、口腔内にピリピリ感が発症することがあります。
口に入った途端にのどの腫れや痒みで気づくのですが、蕁麻疹や喘息など重症化しやすいので注意が必要です。
よって、重症化を回避するためにもアレルギー性結膜炎になったことのある方は、1度自分のアレルギーの原因をちゃんと血液検査で調べておくことをおすすめいたします。

シラカンバ → りんご・もも・さくらんぼ
イネ科 → トマト・メロン・スイカ・オレンジ
よもぎ・ブタクサ → メロン・スイカ・りんご・セロリ


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子(2018年4月13日発行号 「青いぽすと」掲載)

青と紫

眼科2018/03/12

 以前このコーナーで白、緑、黒で目の病気を紹介しましたが、今回は青と紫で目に関連のあることについて紹介します。

 青や紫から連想される目に良いとされるものでブルーベリー、ビルベリーがあります。
これらに含まれるアントシアニンが目の働きを助け、抗酸化作用もあり目の老化防止にも良いと言われています。

 一方、目に不調を与える青や紫から連想されるものにブルーライト(短波長)や紫外線(UV)があります。

 ブルーライトは目に見える光(可視光線)でまぶしさや眼精疲労の原因につながり、紫外線(UV)は目に見えない光で蓄積されると角膜や水晶体に悪影響を与えると考えられています。

 ブルーライトは遮光やブルーライトカットレンズ、紫外線はつば広の帽子、UVカットサングラスやコンタクトレンズなどの対策法があります。


Text by くどう眼科クリニック 釜石 清隆(2018年3月12日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

加齢黄斑変性治療の現況

眼科2018/02/26

 加齢黄斑変性は欧米で多い疾患でしたが、わが国でも増加し、現在視覚障害の原因の第4位です。
眼に入った光の情報は角膜、水晶体、硝子体を通って網膜に像を結びます。
網膜の中心にある黄斑は視覚をつかさどる重要な細胞が集中し、ものの形や大きさ、色などを識別しています。
加齢黄斑変性はここに新生血管が生じ、視機能が低下します。

 これまで治療法はありませんでしたが、2005年から光線力学的療法(PDT)が始まりました。
これは薬剤を静脈注射し、黄斑にレーザーを照射することで薬剤が反応し、新生血管だけを退縮させる治療です。

 08年からは血管内皮増殖因子(VEGF)の働きを抑える薬を眼に注射し、新生血管を抑制する抗VEGF療法が行われています。
これはPDTよりも視機能の改善の効果があり、現在治療の中心となっています。
薬剤が高価であることや再発に対して繰り返し投与しなければならないことが今後の課題です。

 12年に人工多能性幹(iPS)細胞の研究がノーベル賞を受賞しました。
14年にそれを臨床応用し、自分のiPS細胞から作られた網膜細胞の移植が1例行われ、悪性化や拒絶反応はなく、術前矯正0・1程度の視力が維持されているとのことです。

 昨年には他人のiPS細胞から作られた網膜細胞の移植が5例行われました。
これも安全性を確認する臨床研究ですが、そのうち1例で合併症を認めました。
今後、この治療のさらなる開発、改善が期待されますが、視機能の改善が認められ、広く行われるようになるまでにはまだ時間がかかると思われます。

 現況としては早期から現在の抗VEGF療法を開始し継続することが望ましいでしょう。


Text by 江口眼科病院 森 文彦(2018年2月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)

分かっていますか? 近視・遠視・乱視・老視の違い

眼科2018/02/19

間違い①運転時に遠くを見る時の遠用眼鏡を遠視の眼鏡
間違い②新聞など近くを見る時の近用眼鏡を近視の眼鏡、と思い込んでいる方が多く、日々困惑しております。
これは完全に間違っております!

(1)遠視は、遠くにピントが合いやすい目(2)近視は、近くにピントが合いやすく、遠くが見づらい目の状態をいいます。(3)乱視とは、簡単に言えば、目の形のゆがみで、物がずれて見える原因にもなります。(4)老視は俗に言う老眼で、加齢で、遠くも近くも瞬時にピントが合わなくなる状態であり、決して近くだけが見づらくなるわけではありません。
カメラのオートフォーカス機能が壊れた状態と考えて下さい。
早い人は30代後半から始まります。特にスマホを長時間やっているとスマホ老眼になるとも言われております。
①②の正解:近視・遠視・乱視・老視にかかわらず遠くを見る目的の眼鏡は遠用眼鏡、近くを見る目的の眼鏡は近用眼鏡ということです!!


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子(2018年2月19日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

眼精疲労(疲れ目について)

眼科2017/12/11

 眼精疲労を訴えて眼科を受診する方がたくさんいます。
症状を詳しく聞くと、かすみ、眼の奥や周囲の痛み、ピントが合わない、異物感、まぶしい、首や肩の凝り等さまざまです。
その原因は視力の低下、眼鏡やコンタクトレンズが合わない、老視、不同視、斜視(斜位)、ドライアイなどです。
特に多いのは遠視や乱視があるのに、生活に困らないため眼鏡を掛けず無意識に調節をしている、老眼鏡を掛けずに近くを見続けているケースです。また眼鏡を掛けてはいるもののフィッティングの悪さが原因で眼精疲労が生じるケースもあります。

 つまり眼精疲労は“歳のせい”ばかりが原因ではないのです。眼精疲労を主訴に受診され緑内障や網膜疾患等が見つかることもあり、思わぬ原因が潜んでいるかもしれません。

 症状のある方は眼科で検査を受けてみてはいかがでしょうか?


Text by 江口眼科病院 金井 敬(2017年12月11日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

中途視覚障害の3大要因とは?

眼科2017/11/27

 日本においては、緑内障・糖尿病網膜症・網膜色素変性症が中途視覚障害の3大原因と言われています。

①緑内障は、眼圧が高いことにより、視神経が圧迫されて枯れていき、見える範囲が狭くなってしまう病気です。緑内障は進行性なので、残念ながら、一度失ってしまった視野は元に戻すことができません。そんな大変な病気なのに、実は自分では、ほとんど気付きません。なぜならば、視野が欠け始めていても、もう片方の目が助けてくれているからで、自覚症状が出るころには、かなり視野が狭くなっています。
 日本人では40歳以上の20人に1人が緑内障です。緑内障にはいろいろなタイプのものがあり、正常な眼圧であっても、その人にとっては、視神経が圧迫を受け、視神経が枯れていくタイプもあります。これを「正常眼圧緑内障」と言います。眼圧が高いタイプと違い、眼痛やかすみ目などの症状を伴わないため、発見されていないことが多くあります。実は、日本人はこの「正常眼圧緑内障」が多く、緑内障患者の半数以上を占めています。

②糖尿病網膜症は、糖尿病の合併症ですから、内科で糖尿病と診断をされた方は、眼科を受診し定期的に眼底検査をすれば、眼底出血も早めに発見できます。ところが、かなり視力が低下してから初めて眼科を受診する方が多いのが現実です。この場合、治療をしても、中途視覚障害の方向に向かっていくことがあります。ぜひ、内科と眼科の両方を早い時期から受診することをお勧めします。

③網膜色素変性症は、遺伝性疾患で、残念ながらこれといった良い治療方法は現時点ではありませんが、今話題のiPS細胞による治療法がこれから期待されています。

 以上のような、中途視覚障害にならないよう早期発見・早期治療が大切です。
眼科の検査は痛くないので、気軽に、定期的に眼科を受診することをお勧めします。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子(2017年11月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

白内障

眼科2017/10/30

 白内障は、目の中の「水晶体」が濁る病気です。
おおまかに、加齢によるものとその他の白内障に分けられます。
圧倒的に多いのが加齢性の白内障で、早ければ40歳代から始まり、70歳ではほぼ全員に白内障がみられます。

「水晶体」はカメラのレンズに相当する器官のため、これが濁ることによりまぶしく感じる、明るいところで見づらい、逆に暗いところで見づらい、霧がかかったようにぼやける等の症状が現れます。
ただ視力に関しては、濁り方の違いにより初期から視力が下がるタイプや、進行しても視力が良いタイプまでさまざまです。

 「白内障です」と言われたら、何もせず経過観察するか、点眼薬または手術による治療を選ぶことになります。
点眼薬は進行を遅らせる効果は期待できますが、決して進行を止めるものではありません。
各自の日常生活において不便を感じるようになったら手術を考える時期です。


Text by くどう眼科クリニック 工藤 勝利

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