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二重まぶた

皮膚科2014/09/29

 日本人のまぶたには一重まぶたと二重まぶたがあります。
なぜ、一重まぶたと二重まぶたができるのでしょうか。

 まぶたの中には、まぶたを持ち上げる筋肉[上眼瞼(がんけん)挙筋といいます]があり、それがまぶたの上の方から延びてきて瞼板という軟骨組織に付着しています。
この筋肉が縮むとまぶたが持ち上がります。
そして、この上眼瞼挙筋は枝分かれしてもう一方は皮膚に付着しているのですが、これが強いとまぶたの皮膚が奥に引き込まれて二重まぶたになり、弱いと皮膚が引き込まれずに一重まぶたになります。

 二重まぶたにするには大きく分けて2種類あります。
埋没法と切開法です。
埋没法はまぶたの皮膚と裏側の眼瞼結膜を糸で留めてしまう方法です。
これによって、糸が上眼瞼挙筋の代わりをして皮膚が引き込まれて二重になります。
術後は翌日から洗顔したり、2~3日するとお化粧もできます。
この方法は腫れも少なく、傷もほとんど残らず、簡単な方法なのですが、欠点もあります。
まず、糸で留めてあるだけなので糸がはずれると、一重に戻ってしまいます。
また、あまりまぶたの厚い方にはできないこともあります。
まぶたの厚い方に埋没法を行うと、ますます腫れぼったくなったり、糸も外れやすくなります。
埋没法を望まれる患者さんが多いのですが、埋没法には限界があり患者さんによってはできないこともあるのです。

 もう一つは切開法です。
切開法は、まぶたの皮膚を切開して直接皮膚と瞼板を縫合してしまう方法です。
この方法だと一重に戻ることはありません。
でも、皮膚を切開するため、腫れは埋没法よりも長くかかります。
抜糸は1週間位です。
また、傷もしばらくは赤くなって目立ちます。
しかし、赤みが取れると傷は目立たなくなります。
二重になりにくい方、まぶたの腫れぼったい方、皮膚のたるみのある方などは切開法をお勧めします。
(保険適用外となり、費用は埋没法で9万円、切開法で21万円程度です)


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2014年9月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

イボのはなし

皮膚科2014/06/30

 皮膚科の診療をしているとイボに悩まされている方が多く来院されます。
皆さんの身近にもいらっしゃいませんか?

 イボには他の部分や他の人にうつるウィルス性のイボと、年齢や紫外線の影響でだんだんに増えてくる種類のイボがあります。
イボは医学用語では疣贅(ゆうぜい)といい、ウィルス性のイボには手足の関節部分や末端によくできる盛り上がっていて少し硬いイボ(尋常性疣贅)や直径1~2ミリの子供に多くでき、潰すと白い塊がでてくるミズイボ(伝染性軟属腫)、手の甲や顔面に多発する扁平性疣贅などがあります。
これらは公衆浴場やプールなど、多くの方が行き交う所で感染します。

 治療には古くからある漢方薬のハトムギまたはヨクイニンなどが用いられますが、イボが増え続けるときや薬を服用しても治りにくいときは皮膚科を受診してください。
尋常性疣贅や扁平性疣贅では少し痛みはありますが液体窒素(ー196℃)で凍結させる方法が一般的です。
通常一度では治りませんが、1週間から10日に1度位通院して治療すると段々に改善します。
足の裏など硬いところにできるイボは治りにくく、皮膚を柔らかくする専用の絆創膏を併用する場合もあります。
またミズイボは免疫が出来ると自然によくなるので、それまで待つ方もいますが、ご希望の方は専用の器具を使い内容を圧出します。
小さなお子様など、治療が苦手な方には痛み止めテープを使用してから行うこともあります。
ただ、全部取り除いたとしても、その時点で完治ではなく、免疫ができるまでは繰り返すことが多いです。
免疫が出来るまでは待たないといけません。
ウィルス性のイボは痛みや痒みがなく、命にかかわる病気でもありませんが、放置すると増えてきたり他人にうつったりします。
またウオノメやタコと間違えてほじくったりすると、広がってきたり、傷口から皮膚表面にいる細菌が入って二次感染をおこす心配もありますのでご注意ください。


Text by みなとまち皮膚科菊地医院 菊地 誠一( 2014年7月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

風疹の予防接種は受けていますか?

皮膚科2014/04/14

 風疹は、三日はしかとよばれているウイルス感染症です。
飛沫、あるいは直接触れて感染し、潜伏期間は14~21日で、発疹出現数日前から出現後7日間が、最も他人に感染させてしまいます。
主な症状は、赤い皮疹、発熱、頚部リンパ節腫脹で、皮疹は3~5日で消失します。
中には無症状の人もいて、知らないうちに他人に感染させていることがあります。
妊娠初期に妊婦が感染すると、胎児が先天性風疹症候群になることがあり、先天奇形を生じたり、時には死亡することもあります。
治療法がないので、ワクチンによる予防が最も大切です。
1回の接種では免疫ができない場合もありますので、免疫の有無の確認か、ワクチンの再接種をして下さい。
妊娠可能な女性は、妊娠していないことを確認して接種し、接種後2カ月は避妊する必要があります。


Text by うめき皮膚科 梅木 薫( 2014年4月14日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

血管拡張性肉芽腫(けっかんかくちょうせいにくがしゅ)

皮膚科2014/03/24

 血管拡張性肉芽腫という名前はすごいのですが、良性の皮膚の腫瘍です。

 体に急にできてくる赤い皮膚の腫瘍で、よく血管のかたまりなどといわれることもあります。
あまり大きくはなりません。
直径は5mm~2cmくらいで、色は赤色か暗赤色で、柔らかくて盛り上がっています。
基部がくびれていることもあります。
男女ともに発症しますが、子どもや若年者、または妊婦の方にも多いようです。

 子どもでは顔に多く、大人では四肢や体幹に多いようです。
急にできてきて大きくなりますが、だいたい2~3週間で大きさは一定になります。
痛みやかゆみなどの症状はありませんが、血管のかたまりですので、傷つけると出血しやすく、出血するとなかなか止まりません。
腫瘍の表面にカサブタが付いたり、ジクジクしたりしていることもあります。
悪性の皮膚腫瘍との鑑別が必要なこともあります。

 原因としては、細かいキズや感染が引き金となって毛細血管が反応して拡張してきたものです。
妊婦に多いことからエストロゲンによる血管の拡張が原因と考えられています。
血管拡張性肉芽腫であれば、自然に治ることはほとんどないので、何らかの治療が必要になります。

 治療は小さいものは、電気メスなどで焼いてしまいます。
大きなものは切って取ることになります。
十分に取らないと再発することもあります。
電気メスで焼いたり、切除したりするときは局所麻酔が必要になります。

 ごく小さいものであれば液体窒素で患部を凍らせて壊死させ、新たな皮膚が下から再生してきて押し上げることにより、患部をカサブタ状にして治すこともありますが、数回の治療が必要になることもありますので、専門の医師にご相談ください。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2014年3月24日 「北海道新聞夕刊」掲載)

イボについて

皮膚科2013/11/30

 小さなお子さんから大人まで、イボに悩まされておられる方が多いと伺っています。
皆さんの身近にもいらっしゃいませんか?

 イボには他の部分や他の人にうつるウィルス性のイボと、年齢や紫外線の影響でだんだんに増えてくる種類のイボがあります。
イボは医学用語では疣贅(ゆうぜい)といい、ウィルス性のイボには手足の関節部分や末端に生じる盛り上がっていて少し硬いイボ(尋常性疣贅)や直径1~2ミリの子供に多くでき、潰すと白い塊がでてくるミズイボ(伝染性軟属腫)、手の甲や顔面に多発する扁平性疣贅などがあります。

 ウィルスによる病気には『水ぼうそう』や『はしか』など他にもありますが、これらは1度感染すると体に免疫ができるため、通常一生に1回しか罹りません。
しかしイボのウィルスに対しては、すぐには免疫ができません。

 治療は古くからある漢方薬のハトムギまたはヨクイニンなどがよく用いられますが、イボが増え続けるときや薬を服用しても治りにくいときは皮膚科を受診してください。
尋常性疣贅や扁平疣贅では少し痛みはありますが液体窒素(-196℃)で凍結させる方法が一般的です。
通常1度では治りませんが週1回位通院して手当てをうけていると次第に治ってゆきます。
治りにくい方や痛みを感じやすい方は局所免疫治療法を選択することもあります。
ミズイボの場合は専用の器具を使い内容を圧出します。

 ウィルス性のイボは痛みや痒みがなく、命にかかわる病気でもありませんが、ブツブツは不快なものですし、放置すると増えてきたり他人にうつったりします。
またウオノメやタコと間違えてほじくったりすると、広がってきたり、傷口から皮膚表面にいる細菌が入って二次感染をおこす心配もありますのでご注意ください。


Text by みなとまち皮膚科菊地医院 菊地 誠一( 2013年12月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

外傷

皮膚科2013/09/30

 外傷とは、日常生活で多く見られるケガのことです。その種類は、切創(切りキズ)、擦過傷(すりキズ)、挫創・挫滅創(ぶつけたキズ)、刺創(刺しキズ)、咬傷(咬みキズ)、などに分けられます。
このようなキズをきれいに治すには初めの治療が大切です。

 擦過傷は、すりむいてできたキズです。
このようなキズは、皮膚の損傷は浅く、縫合せずに治すことができます。
しかし、キズの中に土砂やゴミなどが入っていることも多く見られ、そのままで治してしまうと刺青のように黒く残ってしまうことがあります。
これを防ぐにはよく洗浄して、細かい異物を取り除いておくことが大切です。
そのためには、局所麻酔が必要なこともあります。

 挫創というのはぶつけてできたキズです。
切り傷などに比べると周囲の皮膚のダメージが大きくなっています。
そのまま消毒しておいても治ります。
ただし、時間がかかってしまいますし、治った後のキズアトは幅が広くなって目立つキズアトになってしまうこともあります。
このようなキズをきれいに治すには、まず、ぶつけてできたキズですので、傷口から細菌が入り込み感染症を引き起こしてしまうこともあるので、充分な洗浄が必要なこともあります。
そして、ダメージを受けた皮膚や皮下組織を切除して、ていねいに縫合することで、キズアトを目立たなくすることができます。

 咬創は、咬まれたキズです。
キズそのものは小さくても深いことがあります。
また、引っかかれたキズも同様ですが、汚いことが多く化膿しやすいキズです。基本的には縫合せずに治療していきます。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2013年9月30日 「北海道新聞夕刊」掲載)

伝染性膿痂疹(のうかしん) ~とびひにご注意を~

皮膚科2013/08/19

 膿痂疹は、主に子供に、そして夏に流行する皮膚の感染症で、水疱の中の液を触ることによって、まるで火の粉が「飛び火」するように他の部位に伝染することから、「とびひ」と呼ばれています。
この時期に多い膿痂疹は黄色ブドウ球菌による水疱性膿痂疹で、虫刺されやほんの少しの傷がきっかけとなります。
特に鼻の中を触る癖がある子供は、容易に鼻に感染してしまいます。
薬は抗生剤の内服と外用を使用しますが、湿疹になり痒みを伴う場合は、ステロイドの外用を使用することもあります。
3日間抗生剤を内服しても効果がない時には、薬の変更が必要になります。
日常生活では、1日1回は石鹸で優しく洗い、患部はガーゼで保護し、爪を切り、タオルの共用は止めましょう。
患部を覆えば、登園登校は可能ですが、水遊び、水泳は控えた方がよいでしょう。


Text by うめき皮膚科 梅木 薫( 2013年8月19日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

タコとウオノメについて

皮膚科2013/05/31

 歩くたびに足の裏に痛みを感じることはありませんか? 今回はタコとウオノメのお話です。

 タコもウオノメも皮膚が硬くなってしまう状態です。
医学用語ではタコは胼胝腫(べんちしゅ)、ウオノメは鶏眼(けいがん)といいます。わたしたちの皮膚は繰り返し圧力がかかると厚くなっていきます。
これは刺激から皮膚やその下の組織を守るための正常な反応です。
たとえばいつもペンや鉛筆を持っていると利き手の中指などが厚く硬くなります。
この状態がタコで通常痛みは伴いません。
ところが、足の裏の皮膚が硬くなってしまうと、歩くたびに押されるため、次第に奥に入り込んでしまうため、痛みが出てくるのです。
表面から見ると芯の部分が丸く見えるためウオノメ(魚の目)という名前がついています。

 一度ウオノメが出来ると、歩行の度に押されて奥に入ってしまい、次第に強い圧力がかかるようになるため、自然にはなかなか良くなりません。
さらに痛みのある側の足をかばって歩くうちに腰まで痛くなってしまうこともあります。

 ウオノメの治療は硬く入り込んでしまった皮膚を専用のハサミで取り除いていく方法です。
一見痛そうですが、通常、ウオノメ自体には神経は来ていないため、治療時の痛みはありません。
ウオノメを柔らかくする絆創膏も市販されていますが、奥の方にはまり込んだ芯は取れにくいですし、ご自分でハサミやナイフなどで削っている方もいらっしゃるようですが、足の裏側というのは意外と手が届きにくく、かえって刃物で怪我をしてしまう恐れもあります。
またウオノメやタコと思っていても実はウイルス性のイボである場合もあり、これは治療法も異なりますので、医療機関で一度御相談されることをおすすめします。


Text by みなとまち皮膚科菊地医院 菊地 誠一( 2013年6月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

ホクロ(色素細胞性母斑:しきそさいぼうせいぼはん)の手術法

皮膚科2013/03/25

 ホクロというのは色素細胞性母斑といって良性の皮膚腫瘍です。
ホクロの手術法ですが、ホクロといっても、形、大きさ、場所でいろいろあります。
その手術法も大きさ、場所で変わってきます。
通常は局所麻酔の注射をして、紡錐形(木の葉のような形)に切除して縫合します。
手術時間は、大きさにもよりますが、普通は20~30分くらいです。
翌日か翌々日からは洗顔やシャワーで濡らしたりできます。
抜糸は通常は1週間ほどです。
抜糸するとしばらくは赤みがあったり、硬かったり盛り上がったりしていますが、徐々に落ち着いてきます。
落ち着くのは3~6カ月くらいかかります。
最終的には白い線のキズになり、目立たなくなってきます。
また、場所や大きさによっては縫い縮めることができないものもあります。
その場合は皮膚をずらしたり(皮弁といいます)皮膚を植えたり(植皮といいます)することもあります。

 直径3mm以下の小さなものに関しては、くり抜いたり、焼いたりする方法もあります。
そうすると、初めはカサブタになったり、ジクジクしたりしています。
そして、2週間位すると皮膚ができてきます。
やはり数カ月は赤かったり、へこんだりしていますが、徐々に目立たなくなってきます。
でも、大きなものをくり抜いたり、焼いたりすると皮膚ができるのに時間がかかったり、盛り上がったキズになることもあります。

 ホクロの悪性化(癌化)については、ごくまれと考えられています。
ホクロが癌になるのか、はじめから癌として出てきているのかははっきりしません。
一般的には、足の裏、手のひらにあるもの、形がイビツなもの、色むらがあるもの、急に大きくなるもの、出血したり潰瘍化するものなどは要注意です。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2013年3月25日 「北海道新聞夕刊」掲載)

悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)

皮膚科2013/03/18

 悪性黒色腫は悪性度の高い皮膚癌の一種で、「ほくろの癌」として一般に広く知られています。
一見、黒いほくろに似ていますが、全く別物で、ほくろと思って放置すると手遅れになることがあります。
足の裏、手指にできることが多く、悪性黒色腫を疑う症状があります。

①左右非対称の不規則な形状
②色調は濃淡差が目立ち、不均一
③病巣の境界が不鮮明
④最大径が7mm前後を超える
⑤当初は黒褐色斑としてみられ、次第に拡大し、形状・色調の変化が目立ち進行すると全体ないし一部が隆起して、さらにびらん・潰瘍も生じてくる。

 悪性黒色腫はひとたび進行すると非常に治療しがたい皮膚癌です。
手のひら、足の裏などになんだか怪しいと思う変なほくろ・あざがあり、先に挙げた症状の中で少しでも気になるところがあれば、早期発見のため一度皮膚科専門医に診てもらってください。


Text by 函館渡辺病院 菅原 隆光( 2013年3月18日 「みなみ風」掲載)

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