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光老化(ひかりろうか)

皮膚科2008/08/13

 お年を重ねると、次第にお顔やお首にシミやシワが増えてきます。これは長い年月にわたって日光に当たり続けることによって起こってくる変化で、光老化といいます。

 皮膚は日光を浴びると、褐色のメラニンという色素を作って有害な紫外線が体内に入ってくるのを防ごうとします。真夏の日射しを1時間浴びると、皮膚の細胞の遺伝子に百万個もの傷がつくといわれています。数日で大方の傷は元に戻りますが、治らないまま残った傷が増えると必要以上にメラニン色素が作られ続けてしまうようになります。35歳前後から目立ってくるシミなどは、このようにして出来ます。深部まで達する紫外線の作用が加わると、皮膚全体の張りが失われシワも出てきます。また、発ガンに関係する遺伝子に突然変異が起こると、皮膚ガンなどに発展する心配があります。

 光老化を起こした皮膚は完全には元に戻りませんが、シミの種類によってはレーザー機器などで目立たなくすることが出来ます。レーザー機器には皮膚の中の特定の色を削っていく作用があるため、シミに対して有効なのです。さらにお顔全体が褐色調にくすんでいる方や、ニキビ痕が残っている方に有効なタイプの機器もあります。また皮膚ガンが疑われる場合には細胞検査を行い、適切な治療を速やかに行う必要があります。

 これまで長年にわたり健康増進のための日光浴が勧められてきました。しかし現在では、紫外線による悪影響が皮膚の老化を早めることが分かってきました。光老化は毎日の生活の中でも、ちょっとした注意で随分と防ぐことができます。まず紫外線に当たる時間をなるべく少なくすることです。日中の外出時には日傘、帽子を着用し、短時間の外出でも日焼け止めを使用されることをお勧めします。これからの季節、陽気は良くなりますが、紫外線も増えてきます。屋外を散歩したりスポーツで汗を流すことは気持ちが良く、健康にもよいことですが、光老化には御注意下さい。


Text by みなとまち皮膚科菊地医院 菊地 誠一(  「」掲載)

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