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おりものの話

産科婦人科2010/03/21

 最近おりものが多い。臭いが気になると言って受診する方が増えてきています。

 おりものとは、外陰・膣・子宮・卵管などからの分泌物、漏出液・浸出液が生理的に、あるいは病的に増加したもので、診察して多いなぁと思っても気にしていない人や、何もないのに多いと言う方もいて、感じ方に個人差があります。

 規則的に月経がきている成熟期の女性では、膣は主に卵胞ホルモンの働きで酸性になっていて、細菌の増殖をおさえています。
これを膣の自浄作用といい、頸管炎などによる粘液の増量・精液・月経血・過度の膣洗浄等で低下します。

 おりものには、生理的な排卵・妊娠・ピルなどホルモン剤の服用・子宮膣部ビランによるもの、病的な炎症性の性感染症である淋病・クラジミア感染症・トリコモナス症・性器ヘルペス・尖圭コンジローマ他、細菌性膣炎・卵管炎・バルトリン腺炎・腫瘍性の子宮頸膣部癌・子宮体部癌・外陰癌・頸管ポリープによるものがあります。

 おりものが多い時、それが異常かどうかの判断は、色は白い、膿のよう、水のよう、赤い、臭い他、かゆみ、痛み、腹痛、腰痛等はあるのかというところから検査をすすめます。

 小児期のおりものの異常は、外陰・膣の炎症に伴っておき、外陰の不潔・下着の刺激・外傷・膣内異物などが原因でおきます。

 更年期から老年期の女性にみられるおりものの異常は、ほとんどが卵胞ホルモンの低下による性器の萎縮によるものですが、子宮癌によることもあり、放置せず検査を受けることが必要です。


Text by 松浦 敏章( 2005年11月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

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