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妊娠中の食事

産科婦人科2010/04/02

 妊娠中は赤ちゃんの分と二人分たべなければ。赤ちゃんのために栄養を沢山とらなければ。などと親御や周りの人に言われたことのある妊婦さんは多いことと思われます。

 たしかに、食事を十分にとることが難しかった時代には、栄養不足を心配することも必要でした。
でも現在は栄養(カロリー)のとりすぎや、栄養のかたよりの方が問題になっています。

栄養をとりすぎた妊婦さん、すなわち太りすぎた方の妊娠経過、分娩はリスクが高くなります。
妊娠中毒症になりやすい巨大児・低出生体重児。また難産(微弱陣痛・吸引分娩・帝王切開・出血が多い)が多くなります。

 では妊娠中に必要なエネルギーは赤ちゃんの発育に要する分と、母体の基礎代謝が上昇する分合わせて1日あたり350Kcal程度です。
ご飯だと軽く茶碗二杯分です。
20才代の女性の1日に必要なエネルギー量は1800から1900Kcalですから、妊娠中に必要なエネルギー量は2200Kcal前後で十分ということです。
妊娠中の体重はどのくらい増えるのがよいでしょう。
10ヶ月の妊婦さんの体重は、赤ちゃんの体重・胎盤・羊水で約4Kg。
血液量の増加、子宮の増大。乳房組織の発育などで約3Kg。
脂肪の蓄積分が約3Kgで合わせて10Kgです。
だからこの10Kg増えていればよいのですが、妊娠前の体重が40Kgの人と70Kgの人では違ってきます。

 やせている方は特に体重の増加に制限はありません。普通の体重の方は10Kg以内に抑えてください。
太り気味の方は5Kg以下に。
肥満の方は、妊娠前の体重を維持するように心がけてください。

 この体重管理がお産をスムーズに、赤ちゃんを元気に産む一番の方法です。


Text by 松浦 敏章( 2004年8月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

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