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ピロリ菌について

消化器内科2010/04/26

ピロリ菌についてご存知ですか?
最近、メディアで耳にする機会も増えてきたピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)。
何となく可愛らしい印象のする名前ですが、実は胃の粘膜に生息して胃潰瘍や十二指腸潰瘍、果ては胃癌まで引き起こす原因にも成り得る恐ろしい細菌であることがわかっています。
感染経路ははっきりとは分かっていませんが、口を介した感染(経口感染)が大部分であると言われています。
また、衛生環境と関係していると考えられていて、上下水道が十分普及していなかつた世代の人で高い感染率となっています。
日本人では、40歳以上の約80%(!)の人がピロリ菌に感染しているとも言われています。
ピロリ菌に感染すると胃の粘膜に炎症が起こりますが、ほとんどの人は症状を自覚しません。
つまり、知らないうちにピロリ菌に感染していて、胃・十二指腸潰瘍を発症したり、一度潰瘍が治っても再発を繰り返したりすることになるのです。
そこで、このピロリ菌を退治する「除菌治療」を行うと大部分の潰瘍の再発が抑えられると言われています。
当院では「尿素呼気試験法」という、紙パックに息を吐いてもらうだけでピロリ菌に感染しているかどうかがわかる簡単な検査を行い、ピロリ菌に感染している場合は、2種類の「抗生物質」と「胃酸の分泌を抑える薬」の合計3種類を1日2回、7日間内服してもらう除菌治療を行います。
正しくお薬を服用すれば、約80%の確率で除菌治療は成功します。(万が一、除菌に失敗した場合でも2回目の除菌治療を受けることができます。)
また当院では、胃痛などの症状の重さにより、必要であれば苦痛の少ない鼻からの経鼻内視鏡検査も随時行えます。
今までに潰瘍になったことがある方や、いつも何となく胃の調子が悪いという方は、一度ピロリ菌の検査を受けてみられてはいかがでしょうか?


Text by 佐藤内科小児科 内科認定医 中里 諭美(  「青いぽすと」掲載)

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