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矯正歯科治療のQOL

矯正歯科2010/07/26

 以前私が勤務していた市立函館病院では、交通事故などで顔面に外傷を負った患者さんの治療を、脳神経外科や関係する科の医師が一つのチームとなって担当していました。 その頃は患者さんの家族は、命が助かっただけで一緒に喜んでくれたものですが、現在では、当然のことですが、できるだけ治療中の侵襲をおさえ、回復を早め、治療後もよい状態を得ることが要求されています。
このように医学の進歩が進み、質の点、QOL(Quality Of Life)が、重要とされてきております。

「歯が顎の中で動く仕組み」
 歯並びを治すマルチブラケットという普通用いられている矯正歯科治療法について考えてみましょう。
歯は歯ぐきの中にある骨に埋まっております。
骨と歯の根は、歯根膜という骨膜に似た軟組織で着いています。
歯に力を加えると、力がかかった側の骨は減り、その反対側では骨ができてきて、結果的に歯は、押された方向に移動します。
これが矯正治療で歯並びが治っていく仕組みですが、月に1㎜動くことがさまざまな研究により知られております。
著しく歯並びが悪くても、小さな口の中ですので、矯正治療で良い歯並びになるための一本の歯の根の移動距離は、5㎜以内です。
従って効率的に歯の移動が起きれば、5ヶ月で良い歯並びが得られると考えられます。
しかし、一般的には2年あるいはそれ以上治療期間が必要とされています。「矯正歯科のQOLについて」
 矯正歯科の分野においては、治療結果は当然のことですが、快適な治療経過を得るために、歯の裏側に装着するリンガルオルソドンティックスなどの矯正装置、痛みを軽減するための滑りのよい装置、患者さんの協力や努力の量を低減し、目標の位置まで歯を動かす期間を出来るだけ短くするインプラントアンカー治療法などにおいて改良が進んでおります。
このように現在の矯正歯科における進歩は、治療中のQOLの向上という方向に進んでおります。
5年前と比較してみると、大きく進歩し、より患者さんにとって「よりやさしい」環境となってきております。


Text by みはら歯科矯正クリニック 村井 茂(2010年7月26日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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