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社会不安障害について

心療内科2008/08/13

 不安という言葉は、日常的には何か悪いことが起こりそうな気がかりな気分を指し、医学用語としては「漠然(ばくぜん)として対象がない恐れの感情」を意味します。もちろん珍しいものではなく誰でもが持つ感情ですが、それが質、量ともに健康な人と異なる状態のとき、それを不安障害と呼びます。

 不安障害の中には、強くて持続的な「全般性不安障害」、発作的な「パニック障害」、手を洗わなければ気がすまないなどに代表される「強迫性(きょうはくせい)障害」、そして、強いストレス状況の後に発生する「外傷後(がいしょうご)ストレス障害[PTSD]」等といったものがありますが、対人場面、社交場面で強い不安が生じ、過度の緊張、苦痛を感じてしまう「社会不安障害」もその中のひとつです。

 「社会不安障害」という名前は比較的新しいもので、これまでは対人恐怖、社会恐怖などと呼ばれていたものです。この障害を持った人たちが苦手なのは例えば次のような状況です。「よく知らない人に電話する」、「店に物を返品する」、「レストランなど家の外で食事する」、「幾人かを前に報告する」、「他の人たちが既に着席している部屋に入る」、「会議で発言する」等々。

 このような場面では、自分でもおかしいと思いながらも強い不安を感じてしまうため本来の能力を発揮できませんし、何とかこのような状況を避けようとするため不自由な毎日を送らなければなりません。

 「恥ずかしがり屋」とか「内気すぎる」といわれるような人は、大体この診断に該当してしまいます。その程度にもよるので全員が治療が必要なわけではありませんが、あまりつらい状況をそのままにしておくと、「うつ病」や「アルコール依存症」といった別の問題が起きてしまうことも少なくありません。

 「性格のせいだから」と諦めずに、困っている方は精神科医へ相談してみることをお勧めします。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 高田 和彦(  「」掲載)

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