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再び子宮頸癌のワクチンを

 平成23年1月から、函館市と七飯町が子宮頸癌の予防ワクチンの接種費用を助成する事となりました。 対象は平成6年4月2日から平成10年4月1日生まれで、函館市、七飯町に住民登録している女子です。 子宮頸癌はその発生機序が解明され、発症にヒトパピローマウイルス感染が関わっていることが判明し、そのワクチンができて、確実に予防できる数少ない癌の一つとなりました。
120以上の国でワクチンによる予防に取り組んでおり、日本でも公費による助成が増えてきています。
公費で助成することで平等に多くの人が接種機会を得られ、高い予防効果が得られます。
また公費すなわち税金から支払われるわけですが、その費用効果も、ある大学の試算によれば、接種に係わる費用と、接種をしないで頸癌を発症しその費用及びそのための労働損失等を比較するとかなりの額の節約になると出ています。 子宮頸癌は女性がかかる癌では乳癌に次いで発症率、死亡率の高い癌で、一年で約15,000人が発症し、約3500人が死亡しています。
近年20歳から30代前半の発症率が増加しています。 20代から30代の子宮頸癌の患者さんの約80%からこのワクチンの対象となるパピローマウイルスの16タイプか18タイプが見つかっています。
ということは、このワクチンを接種することで、頸癌になる確立が80%減らせるということです。 このウイルスは主に性交渉で感染しますが、手指、口腔、等からも感染しますので、他の性感染症のようにコンドームで予防する事はできません。
女性の80%が一度は感染すると言われています。
但し、感染しても殆どが自然に消えていきます。
まれに持続感染となり、それが異形性や癌化を起こします。 主に感染の原因は性交渉なので、11歳から14歳がワクチンの第一推奨となります。30歳代までがワクチンの対象です。
40歳以上では強い希望があればとなります。 このワクチンは接種してその1ヶ月後、6ヶ月後と3回の接種が必要で、1回約1万5千円と高額ですが、30歳代までの方には接種する事をお勧めします。


Text by 松浦 敏章( 2011年3月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

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