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クラミジア感染症

産科婦人科2011/02/24

 つい先日、性感染症の1998年、1999年の全国調査の結果が届きました。
クラミジア感染症。淋病が98年より99年が増加しています。北海道は男女共にクラミジア感染症が全国平均より50%多く、淋病も40%多くなっています。
10代、20代の感染症が全国平均より多くなっていました。 それで今回クラミジア感染症について述べたいと思います。 クラミジアは昔からトラコーマ、オーム病の病原体として知られていましたが、最近性感染症の代表的なものとなっています。 男性では非淋菌性尿道炎の35%~60%がクラミジアによるものと考えられ、排尿不快感、膿性分泌物を訴えますが、症状は軽く、自然に
軽快する事も多く、女性ではおりものが増えることが最初の症状ですが、無症状の事が多く、それが感染の増加の原因となっています。 女性では子宮頚管に病巣を作り、次第に子宮内、卵管と上行して卵管炎を起こし、下腹痛、性交痛と症状が表れてきます。
菌量が多いと卵管に膿がたまり骨盤腹膜炎となって開腹手術が必要となることもあります。
その結果、不妊症。子宮外妊娠の誘因となり流早産、前期破水の原因となることもあります。
また、分娩時に赤ちゃんに感染し、結膜炎や肺炎の原因となります。 治療は薬で治りますが、パートナーと同時に治療することが必要です。 最近の性感染症の問題点は、症状が軽くなっているものが多く、その為治療を受けることなく感染者を増やしていること。
性器だけでなく咽頭粘膜、直腸にも感染が広がっている事。
性器と性器の結合がなくても感染すること。
感染源が、性を職業としていて人のみでなく、一般の人が増加していること。
10代20代前半に多くなっていることである。 女性にとって将来の妊娠、分娩にも影響することであり、予防(コンドーム)に十分注意し、症状が少しでもあれば、必ず専門医を受診して下さい。


Text by 松浦 敏章( 2000年 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

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