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タコとウオノメについて

皮膚科2010/06/22

 歩く度に足の裏に痛みを感じることはありませんか?今回はタコとウオノメのお話です。 タコもウオノメも皮膚が硬くなってしまう状態です。
医学用語ではタコは胼胝腫(べんちしゅ)、ウオノメは鶏眼(けいがん)といいます。
わたしたちの皮膚は繰り返し圧力がかかると厚くなっていきます。
これは刺激から皮膚やその下の組織を守るための正常な反応です。
たとえばいつもペンや鉛筆を持っていると利き手の中指などが厚く硬くなります。
この状態がタコで通常痛みは伴いません。
ところが、足の裏の皮膚が硬くなってしまうと、歩くたびに押されるため、次第に奥に入り込んでしまい、痛みが出てくるのです。
表面から見ると芯の部分が丸く見えるためウオノメ(魚の目)という名前がついています。 1度ウオノメができると、歩行の度に押されて奥に入ってしまい、次第に強い圧力がかかるようになるため、自然にはなかなか良くなりません。
さらに痛みのある側の足をかばって歩くうちに腰まで痛くなってしまうこともあります。 ウオノメの治療は硬く入り込んでしまった皮膚を専用のハサミで取り除いていく方法です。
一見痛そうですが、通常、ウオノメ自体には神経は来ていないため、治療時の痛みはありません。
ウオノメを柔らかくする絆創膏も市販されていますが、奥の方にはまり込んだ芯は取れにくいですし、ご自分でハサミやナイフなどで削っている方もいらっしゃるようですが、足の裏側というのは意外と手が届きにくく、かえって刃物で怪我をしてしまう恐れもあります。
またウオノメやタコと思っていても実はウィルス性のイボである場合もあり、これは治療法も異なりますので、医療機関で1度御相談されることをおすすめします。


Text by みなとまち皮膚科菊地医院 菊地 誠一( 2010年6月22日 「青いぽすと マイホームドクター」掲載)

緊急避妊をご存知ですか?

産科婦人科2012/03/31

「避妊」とは妊娠を望まない性交渉の時に妊娠を避ける手段です。
日本で最も広く使われている方法はコンドームです。
コンドームのよい点は、コンビニ、スーパー、ドラッグストアなど身近で安価に入手可能で、性感染症の予防にもある程度有効なのですが(コンドームをきちん と使用していてもうつる病気はあります)、反面、使い方が正しくなければ破れたり、はずれたりで失敗し、妊娠してしまう例は後を断ちません。
女性が行う避妊法のうち、経口避妊薬は、飲み忘れさえ気をつければ失敗も少なく、月経も軽くなり、卵巣腫瘍や卵巣癌、子宮体癌などが 減るという副効用も多く、持病のない若い女性にはお勧めなのですが、産婦人科を受診して処方してもらう必要があるためか、敷居が高く、日本ではまだあまり普及していないのが残念なところです。
また、避妊をしなかった、避妊に失敗した、性犯罪の被害にあった場合に使うのが 「緊急避妊」で、緊急避妊専用の薬がノルレボ錠です。

使い方は非常にシンプルで、妊娠を望まない性交渉後72時間以内に1回内 服するだけです。
黄体ホルモン剤で受精卵の着床を阻害する作用です。
妊娠阻止率は81~84%と言われており、海外でも標準的に使われている薬です。
日本ではノルレボ錠が認可される前は、中等量ピルを高用量で使用し、緊急避妊薬として代用していましたが、吐き気、嘔吐、 頭痛などの副作用が多いことが問題でした。
ノルレボ錠認可後は、ノル レボ錠の使用で以前のような副作用は格段に減っています。
しかし緊急避妊に健康保険は使えないため、診察料と薬代合計で最低15,000 円程度はかかります。
このような急な出費を避けるには、妊娠を望まない方は、女性が自分で自分の身を守るために、日常から経口避妊薬や子 宮内避妊具を使用する方が結果的には安心安価なのです。
避妊に失敗して妊娠するのは女性だけですからね。


Text by 湯の川女性クリニック 小葉松 洋子( 2012年4月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

さまざまな「痛み」の改善に努める 患者個々人に最も適した疼痛治療を実施

病院紹介2011/03/09

 産業道路の花園十字街にほど近い「やなづめ医院」は1990年に開設。
診療では主に神経痛や慢性頭痛、がん性疼痛、帯状疱疹、帯状疱疹後神経痛、線維筋痛症など、痛みを伴うさまざまな疾患に対応し、ペインクリニック(疼痛)外来を開設している。
「どこの病院に行っても原因がわからず、慢性的な痛みに悩んでいる患者さんが多くいます。
痛みを自然に止める経路に、疼痛下行性抑制経路というのがありますが、それが弱くなると、ごくわずかな刺激でも痛みを伴うことがわかってきました。
まず日常の生活など患者さんの話をよく聞いた上で診断し、個々人に最も適した治療を選択するよう心がけています」と、簗詰泰彦院長は話す。 治療では局所麻酔による神経ブロック(注射)や消炎鎮痛剤、痛みの性質に応じた薬物療法、低周波治療器などの理学療法などを駆使しながら改善を図っていく。
また漢方を併用することもある。院内はバリアフリー対応で車いす用トイレも完備している。
ウオーターベッドやローラーベッドなど血液循環を向上させ、腰痛や肩こり、不眠、ストレスを解消させるリハビリ機器も備えている。「帯状疱疹など神経痛は改善することができます。何科を受診していいのかわからない方などは気軽にご相談ください」と話す。


Text by やなづめ医院( 2011年3月 「ホームドクター」掲載)

良い塩梅の塩加減

循環器内科2011/09/13

 脳、心臓や腎臓に重大な障害をもたらす悪い病気としては、特に高血圧が良くないのですが、血圧を上げる原因の1つに食塩の取りすぎがあります。
高血圧が毎日の食事と関連する生活習慣病と言われるゆえんです。 「和食はとても健康的な食事だ」と言われています。
実際その通りなのですが、塩分の取り方が多い食事でもあります。
冷蔵庫がない高度成長期の以前には、食品の保存に塩が防腐剤の役割をしていたのです。
漬物、みそ、しょうゆは明らかにしょっぱいですが、かまぼこもつなぎに塩を使っています。 冷蔵庫が三種の神器として各家庭に普及した後も、1日20g以上の塩を取る生活が続いていました。
塩分の取りすぎから高血圧になり、血圧が高いために脳内の血管が破れたり詰まったりして、脳卒中を発病することが非常に多かったのです。
だから昭和の中期(’60年)までは、脳卒中が死亡原因の1番で、平均寿命は65歳程度でした。
その後の減塩運動が奏功したり、高血圧の治療が普及したりして、脳卒中の死亡は急激に減り、日本の平均寿命は大きく伸びました。
減塩した食事では、下の血圧(拡張期血圧)が特に下がりやすくなります。
日本人の塩分平均摂取量は’85年頃には1日13gが平均でしたが、最近は10.5gに減っています。
ただし、北海道は塩の取り方が多い方の地域になります。
1日の塩分は6~7gが理想的と政界保健機構では勧めますが、日本では、まだ遠い目標と思われます。 梅干し1個1g、カレーライスには3g、ラーメン・とんかつ定食には4g、そば・すき焼き定食には6gの塩が入っています。
だから、そばを汁まで飲んでしまうと1日分の塩を取ることになるので、汁は飲まないようにすることが必要になります。
一般的に外食では塩分が多くなると思って間違いありません。
コンビニ弁当も付いている調味料を使わないようにして1食の塩が4g位になります。
レモンや酢を調味料に多く使うと、また、昆布でだしを濃くとると塩の量を減らすことができます。
いろいろと工夫して減塩するように気を付けてください。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨( 2011年4月15日 「青いぽすと」掲載)

涙目治療から遠近両用コンタクトの処方まで地域や患者にやさしい眼科医療を目指す

病院紹介2011/03/07

 1997年に開院した清水眼科クリニックは、湯の川を中心に道南地区全域、なかでも渡島半島東部地域から訪れる患者も多い。 地域や患者にやさしい医療を目指し、建物はバリアフリー構造で目の不自由な人、お年寄りや車いすなど体の不自由な人でも受診しやすい環境を整えている。
またインフォームドコンセントに努め、患者の目の状態について目の検査機器に内蔵されたカメラで写した画像を見せながら分かりやすい説明を行っている。
診察券を兼ねた「眼の健康手帳」も発行し、視力や眼圧、病名などを明記。自宅に帰って家族にも説明でき、患者も自分の病態を改めて理解できると好評だ。 さらに清水信晶院長は角膜を専門に研鑽を積み、患者への負担が少ない白内障の日帰り手術や、涙道内視鏡による涙目の治療にも積極的に取り組んでいる。
このほか視野計や眼底レーザーなど最新の検査・治療器具を完備し、高いレベルの医療を実践。入院が必要な場合は、市内総合病院とも連携が図られ安心だ。「最近はコンタクトによる障害や、コンタクト使用者の高齢化による老眼の問題も多くなっています。正しい使用法の啓蒙や遠近両用コンタクトの処方などにも力を入れたいと考えています。悩み事があれば気軽にご相談ください」と清水院長は話す。


Text by 清水眼科クリニック( 2011年3月 「ホームドクター」掲載)

胃潰瘍・胃がんの原因は家族内感染?

消化器内科2013/06/03

胃・十二指腸潰瘍、また胃がんの原因の1つとされている「ピロリ菌」。
ピロリ菌の発見から20年以上経過した現在でも、確実な感染経路は特定されていませんが、最近、ピロリ菌感染の予防対策につながる感染経路が、解明されつつあります。
その感染時期の多くは、胃酸の分泌や胃粘膜の免疫機能の働きが不十分な小児期といわれています。
子供の時に飲用していた井戸水も感染源となる可能性があり、上下水道の整備がされていない国や地域では、家族でピロリ菌感染が多いという報告も多数あります。
また、親が噛み砕いたものを子供に与えるような行為を繰り返されると親子感染が起こり、大人になって胃・十二指腸潰瘍、胃がんのリスクを高めているのです。
今までは、胃・十二指腸潰瘍等にしかピロリ菌の除菌治療は、保険での治療は認められていませんでしたが、今年2月、「胃カメラにおいて胃炎の確定診断がなされた患者」にも、保険適用が拡大されました。

親や兄弟に、潰瘍や胃がんの方がいらっしゃる場合、胃・十二指腸潰瘍や胃がんになる前のピロリ菌の検査は、とても重要です。是非、専門医にご相談下さい。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子( 2013年6月3日 「みなみ風」掲載)

頼んだことは何でもしてもらえるの?

介護2010/04/08

 訪問介護ヘルパーは、介護保険制度の目的に沿って、本人が少しでも自立した生活を送る事ができるように、また状態が悪化しないように知識と技術、思いやりの心をもってサービスを提供する人です。
担当ケアマネジャーが本人や家族と相談して立てた介護サービス計画に沿ってサービスを提供します。
介護保険制度では、ヘルパーの仕事は、本人の日常生活上での介護という事で規定されています。
したがって、家族の分の食事作り、訪問車でのお買物、来客の接待、大掃除、雪かき、洗車、花や庭木の手入れ、犬の散歩などは禁止されています。
つまりヘルパーは「お手伝いさん」ではないということです。
利用する際は、担当ケアマネジャーにサービスの内容等について相談してみると良いでしょう。


Text by 函館渡辺病院ヘルパーステーションあまりりす 相川 都( 2010年4月5日 「みなみ風」掲載)

進学・就職の時期になると…先天性色覚異常について

眼科2016/10/31

 進学・就職の時期になるとよく相談を受けるのが、先天性色覚異常かどうか? と言う質問です。
 先天性色覚異常は、男性の5%(20人に1人)、女性でも0・2%に見られ原因は遺伝とされています。
「色覚異常は一つの個性であって、色弱や色盲という言葉が差別やいじめを生む」などから、学校検診で行われていた色覚検査が希望者だけになり、就職時の検査でも一部の職種を除いてほとんどが行われなくなりました。
しかしながら、いざ就職試験の時に初めて色覚異常を指摘されてショックを受る様なことが起きてしまいます。

 さて、実際色覚異常の方はどんな見え方をしているのでしょうか?
網膜には赤・緑・青それぞれの光を感じる網膜細胞があって、その感じる力が弱い場合色覚異常になります。
特に赤と緑の障害の場合が多く、例えば、緑の葉っぱの中にある赤いきれいなつつじの花があっても、どこに花があるかが分からない、と言う事が起こります。
小学校に上がると緑色の黒板に赤いチョークで文字を書かれると、よく読めなかったり、図工の時間に写生をしたりするときにお花や消防車の絵を間違った色使いで描くこともあると思います。
ですから、家族・親戚に色覚異常のいるお子さんの場合、色覚検査は、小学校に上がる直前には色覚検査を受けておいて、小学校に上がるときに先生には相談しておくのが良いと思います。

 眼科医をしていても、色覚異常の方がどう見えているとか、生活上どのような注意をしたら良いとかは実際分からないことばかりです。
そこで、当クリニックに来院された患者さんには参考になる本を紹介しています。

 小さなお子さんの場合には「色弱の子供が分かる本 コミックQ&A」、就職を前にしている場合には「20人にひとりの遺伝子 色弱の子を持つすべての人へ」の2冊です。
ご家族はもちろん、是非、学校の先生や会社の方にも読んでいただきたい本だと思っています。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶( 2016年10月31日 「北海道新聞夕刊」掲載)

あなたはドライマウスではありませんか?

内科2009/12/21

 当院の外来では、口の渇きや、食べ物が飲み込みにくいという訴えで来院されるかたが意外と多くみられます。
ほとんどの方が糖尿病や食道の病気を心配されるようですが、実はその多くが口腔乾燥症が原因であることをご存知でしょうか。

 口腔乾燥症はドライマウスともいわれており、口が渇く、のどがかわく、パンやクッキーが食べにくい、味がおかしい、飲み込みにくい、など多様な症状を呈します。
原因はいろいろありますが、大きく分けると唾液の出方が少なくなるものと少なくならないものに分けられます。

 唾液は出ているが乾燥を感じるものの原因には、鼻がつまることで口呼吸が多くなるための過蒸発や、夜間に口をあけて寝ることなどがあげられます。

 問題は唾液の出方が少なくなるためにおこるドライマウスです。
主なものとして放射線治療後におこる唾液腺の分泌障害や手術、脳血管障害などに伴う神経障害によるもの、さらにある種の薬剤によってもおこりますし、一番多いのはやはりストレスに伴うもののようです。

 ドライマウスの状態を示す病気で見落としてはいけないものにシェーグレン症候群があげられます。
この病気は関節リウマチの親戚に当たる関節の痛みをともなう膠原病の一種ですが、女性に多くみられるのが特徴のひとつです。
口の中の症状としては虫歯が急に悪くなったり、義歯をつけたときの違和感なども起こります。
通常は目の乾燥も伴うため、目の異物感やかゆみ、さらにコンタクトレンズをすると痛くなるなどの症状も現れることがあります。
診断には耳鼻科、歯科口腔外科、眼科などの専門医の受診が必要になります。
また関節症状については整形外科や膠原病科の受診も必要となるでしょう。

 治療としては、唾液分泌を促す、うがい薬や飲み薬を使うことになります。
またストレスが原因の場合はそれを軽減する薬を使うこともしばしばあります。

 シェーグレン症候群は他の膠原病(全身性エリトマチートスなど)と同時に出てくることもあり、ドライマウスがきっかけで膠原病が見つかることも少なくありません。
ドライマウスが気になる方は一度医療機関を訪ねてみてはいかがでしょうか。


Text by 北美原クリニック 遠藤 明太( 2009年12月21日 「北海道新聞夕刊」掲載)

整形外科における予防医療について

整形外科2008/08/13

 生活習慣病と同様にこれからの整形外科においても、予防医療として次の3点が重要となります。

(1) 骨粗鬆症(こつそしょうしょう)の予防
(2) 歩行能力を中心とした全身の筋力維持
(3) 肥満の予防

 高齢化社会では(1)が最も大切です。
骨折したり、腰が曲がってしまう前に、まず正確な骨量測定が必要です。骨量が低い方は50歳代からの早期治療が効果的です。

 (2)ではウォーキングを中心としたスポーツを積極的に行なうことが必要です。

 (3)では50歳以降には、基礎代謝が減少しますので10年ごとに摂取カロリーを10%ずつ減らしましょう。

 (2)(3)はスポーツの実践によって同時に効果が上がりますので、自分に適したスポーツを長く続けることをお勧めいたします。


Text by 八木原整形外科クリニック 八木原 一英(  「」掲載)

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