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目もメタボ!? 太っていなくてもメタボ!?

眼科2011/10/04

 近年欧米諸国と同じく、過栄養や運動不足の生活になったため、わが国では高血圧・高脂血症・糖尿病などのメタボリックシンドローム(メタボ)が急増しています。
しかしながら検診を受けていない方も多く、視力低下で眼科を受診してはじめてメタボがみつかる方もいます。
目薬で瞳を広げて眼底検査をすれば、眼科医は網膜の血管の様子を直接のぞくことができます。
眼は身体のなかで唯一、血管を直接観察できる臓器なので、実は眼底検査から動脈硬化、高血圧や糖尿病が発見されることも多いのです。
また、視界が狭くなったと受診した方の中には、視野検査などで頭の中の動脈瘤や腫瘍が発見され、即、脳神経外科で手術となり一命を取り留めた方もいます。
意外にも眼科受診がきっかけで全身の病気が発見されることは多いのです。 目のメタボは主に『糖尿病網膜症』と『加齢黄斑変性』ですが、いずれも失明原因になる病気です。
メタボと聞くと肥満をイメージしますが、アジア人は極端な体重増加がなくても糖尿病になりやすい人種です。
身長170cmで体重87kgのアメリカ人と体重72kgの日本人が同じ割合で糖尿病を発症するということで、太っていなくても油断はできないのです。
『糖尿病網膜症』も発見さえ早ければ、網膜光凝固などの治療で進行予防ができますが、糖尿病とわかっていても一度も眼底検査を受けていないために網膜症がすでに悪化してしまって、視力が戻らない方も多くいるのが現実です。
また、『加齢黄斑変性』はタバコを吸う人が吸わない人に比べて、3倍もかかりやすくなっています。
わが国の加齢黄斑変性は10年前に比べ確実に増えていますが、眼底検査をしないとわからないため放置され、視力が下がったまま固定してしまいます。 人間は80%以上の情報を目から取り入れているのです。
目は2つあるために片方の視力低下に気付かないようですが、一生見える人生を送るために早期発見が必要です。
眼科の検査は痛い検査はひとつもなく、目のメタボから身体のメタボも発見できるのですから、40歳以上の方は検診と考えてぜひ一度眼科を受診してみてください。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2011年7月15日 「青いぽすと」掲載)

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