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増え続ける大腸がん

2008/08/13

 食生活の欧米化とともに増加した病気に【大腸がん】があります。

 近い将来、消化器がんの中では最も多いと考えられています。初期には他のがんと同様にほとんど症状はありませんが、進行すると、下痢・便秘等の排便異常や血便が出現し、更に大きくなると、腸閉塞(へいそく)になることもあります。初期の症状が出現しづらいため、大腸がんの転移した肺がんや肝臓がんが、原因となった大腸がんよりも先に発見されることもあります。

 診断は、最近では「大腸カメラ」で発見されることが非常に多くなりました。以前は、おしりからバリウムを注入しながらレントゲンを撮る「注腸バリウム検査」で診断しましたが、便とポリープの区別が難しく、また早期の大腸がんの発見が困難なため次第に大腸の検査は「大腸カメラ」に取って代わりつつあります。「大腸カメラ」の普及は、検査手技の技術の向上とも関係していて、以前は全大腸を短時間でかつ苦痛なく検査するにはかなりの熟練が必要でしたが、現在では下剤の内服後、短時間(二十分程度)で苦痛の少ない検査が十分可能になったことも大きく影響しています。

 治療は、早期がんのうちに発見できれば「大腸カメラ」でがんの存在する粘膜を切除するだけで治癒可能です。ある程度進行すると、手術が必要になります。とはいっても以前のように大きな傷から腸を切除する手術の頻度は減少し、腹腔鏡(ふくくうきょう)を使用した手術が多くなっています。腹腔鏡の手術はお腹に開けた数個の小さい傷からカメラ等を挿入し手術をする方法で、以前と比較すると術後の痛みも軽減し、回復も早いことが特徴です。もし肝臓や肺に転移していても手術によって治癒する可能性もあります。

 いずれにしても、体に負担のかからない治療を受けるためには、早期発見がとても重要です。血便は痔が原因と誤解して放置している方、下痢の方、便秘の方、また無症状でも五十歳以上の方は恥ずかしがらずに、是非一度は「大腸カメラ検査」を受けてみることをお勧め致します。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子(  「」掲載)

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