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貧血に注意しましょう

 病院にはかかったことがなくても、年一回保健所などで健診を受ける方が増えているようですね。ご自分の健康に気を使われる方が増えているということだと思います。

 健診でも必ずチェックされる項目に貧血があります。赤血球の下にヘモグロビンという項目があります。このヘモグロビンが男性で十四mg/デシリットル、女性で十二mg/デシリットル未満に下がった状態を貧血といいます。血液がうすくなった状態と考えていただけば分かりやすいでしょう。普通は貧血が進むと息切れや倦怠感(けんたいかん)、さらに動悸、胸痛などが出てくるといわれますが、実際にはヘモグロビンが七mg/デシリットル台でも症状が全くない方もいらっしゃいます。臓器に酸素を運ぶのはすべて赤血球(ヘモグロビンを含む)が行っていますから、貧血になるとすべての臓器の働きに支障がでる可能性があるというわけです。

 貧血の原因は多岐にわたりますが、日常よくみられるのは鉄欠乏性貧血です。鉄が足りなくなるために起こる貧血です。女性に多く、鉄分を補えば改善が見込めます。ただし鉄剤は吸収をよくするために空腹時に服用するのが原則ですが、おなかの不快感を訴える方も少なくありませんので注意が必要です。さらにお薬が飲めない方には注射剤もありますが、漫然と注射しつづけると鉄過剰になり肝臓の病気になってしまうこともあります。そうならないためにも常に体内鉄量の目安である血清フェリチンを計測してもらうようにすると良いでしょう。

 また鉄剤を服用すると便が黒くなります。黒くなっても心配はないのですが、あらたな胃潰瘍による出血などを見落としかねない(胃の出血があると便が黒くなる)こともあり注意しておきたいところです。

 鉄欠乏性貧血以外にも慢性炎症や悪性腫瘍にともなう貧血、さらに白血病を含む血液疾患にともなう貧血などもあり、貧血からたどっていく病気がたくさんあるのです。

 健康診断の結果をケースにしまいこんだままの方は是非もう一度見直してみてはいかがでしょうか?


Text by 北美原クリニック 遠藤 明太(  「」掲載)

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