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最近高率に見られる貧血症

内科2009/07/23

 ちょっと動いただけで、動悸や息切れを感じたことはありませんか?

 朝、すっきりと目覚めることができない。
頭痛、めまい、疲労、肩こりなどの症状が続いたり…。
その原因は「貧血」によるものかもしれません。

 血液の中にあるヘモグロビンの量が少なくなった状態が、貧血です。ヘモグロビンは体中に酸素を運ぶ働きをしているので、貧血になると全身が酸素不足の状態になります。
そのため全身に様々な症状が起きるのです。

 貧血の九割を占めるのが「鉄欠乏性貧血」です。これは、ヘモグロビンを作る材料の一つの鉄分が不足することで起こる貧血のことです。
厚生労働省が推奨している一日の鉄分摂取量は、男性七・五mg、女性一〇・五gです。しかし実際の摂取量をみると、女性の場合、三・四gも不足しているといわれています。

 鉄欠乏性貧血の原因は大きく分けて二つあり、一つは鉄摂取量の不足です。
まず必要なのは、食事の改善です。
規則正しい食生活を守り、無理なダイエットはせずに、鉄分の多く含まれる食品、例えば、レバー、ひじき、煮干や大豆などを摂取し、鉄の吸収を助けるビタミンCも一緒に取ることが大切です。
もう一つは、出血などにより材料の鉄が喪失することにより起こります。
例えば、胃・十二指腸潰瘍(かいよう)からの出血、この場合は、便が黒っぽくなります。

 女性の場合は、子宮筋腫や子宮内膜症により、毎月の月経の頻度や量が増えることにより少しずつ貧血が進んでしまうことがあります。
また特に気をつけなければいけないのは、閉経した女性や貧血になりにくい男性に貧血の症状が現れた時です。
その場合は、胃がんや大腸がんなど消化器系の病気が強く疑われます。

 たかが貧血、されど貧血です。

 貧血の影に、様々な病気が潜んでいることが大変多いものです。

 鉄分を取っても治らない場合は、腎臓が原因の貧血「腎性貧血」の可能性があります。

 症状のある方は、自己判断で鉄分のサプリメントなどに頼ることで済ませたりしようとせず、医師に相談し原因を探すことが大切です。


Text by 鈴木内科外科クリニック 大原 眞理子(  「」掲載)

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