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歯周病について

歯科2015/01/13

 歯周病とは、細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患で、歯にとって大切な土台となる歯茎や、顎の骨の周りの組織を破壊する病気のことをいいます。
歯と歯の間の清掃が行き届かないでいると、そこに多くの細菌が停滞し、歯肉の周りが炎症を帯びて赤くなったり、腫れたりします。
進行すると、歯周ポケットと呼ばれる歯と歯肉の境目が深くなり歯を支える土台が溶けて動くようになります。
歯周病は食習慣、歯磨き習慣、喫煙なども関連があるので、歯科医院の治療のみではなく、個人の生活習慣の改善も大きく関与します。
歯や口は消化器官の一部の役割と同時に体全体ともつながっているため、慢性化することによって細菌が血液中に入ったり、心臓や肺などの病気を起こす可能性もあります。
歯周病を予防することは、歯や口の健康のみならず全身の健康にもつながります。


Text by 吉田歯科口腔外科 勝又 譲( 2015年1月13日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

インプラントや歯周病治療に豊富な実績。患者の満足度が高い最先端の歯科治療を提供。

病院紹介2011/03/07

 北斗歯科クリニックは、子どもからお年寄りまで幅広い患者に満足度の高い歯科治療を提供し、地域に信頼されるクリニックを目指している。 土永浩史院長は、大学時代より入れ歯や被せ物などの補綴(ほてつ)治療をはじめ、抜歯や顎関節症、外科矯正を含む口腔外科全般、さらに歯周病治療にも研鑽を積み、各学会において多くの研究発表をするほか、豊富な治療実績を持つ。特にインプラントには定評があり、月1回、首都圏の歯科医院でインプラント治療を担当し、さらに、東京医科歯科大学での診療及び研究にも携わるなど、患者から厚い信頼を得ている。「インプラント治療には口腔外科だけでなく、補綴や歯周病などすべての知識が必要です。今後も日々研鑽を重ね、最新かつ最適な医療を提供して患者さんに喜ばれ、信頼されるよう努めます」(土永院長) このほかにも、より咬める義歯(入れ歯)の作製、1本でも多く歯を残すための歯周病治療、子どもに好評の無痛治療、セラミックなどの審美歯科にも対応している。
また最先端の歯科用CTを導入し、インプラントの術前診断はもとより、歯の根の治療などにも効果を発揮するなど、「最先端の歯科治療で地域の皆様の快適生活をお手伝いします」と、土永院長は話す。


Text by 北斗歯科クリニック( 2011年3月 「ホームドクター」掲載)

男性の性(6)年をとるほど男は助平になるか?

泌尿器科2010/03/19

 昔、ドリフターズの“8時だよ!全員集合”では、加藤茶扮するステテコ・ハラマキ・チョビ髭・黒ブチ眼鏡・禿頭のオヤジが下ネタギャグを連発し、学生服姿のマジメ青年役・仲本工事と好対照で、子供心に『オトコは年をとると助平になるんだなあ』と思い込んでいました。
自分がそういう年令(現在48才)になって10代後半、20代、30代と比べて助平になっているか?と自問してみると、助平さの質は若い時と今では若干違うものの、確かに助平になっているような気がします。
『助平(助兵衛)』という言葉を広辞苑で引くと“好色な人、好きもの”と味も素っ気も無く書いてありますが、要するに助平な人とは、実際に行動に移す移さないは別として『性的なことに関心が高い人』だと思います。
中年以降のオトコが性行為の目的として生殖(子作り)を第一に考えるなら、女性の生理を考えると相手の年令は10代後半から40代くらいまでになりますが、ヒトの性行為の目的は他の動物と違って生殖(子作り)だけでなく、愛情や信頼の確認や快楽を共有するためという側面もあるので、後者が目的の場合、相手の年令は自分と同年令、或いはいくらか年上でも可能ということになります。
つまり、オトコが10代、20代、30代の頃は相手の女性が10才、20才、30才年下というのは物理的にも法的にも不可能だし、20才、30才、40才年上というのも、特殊な性癖のヒトを除けばかなり難しいので、性的パートナーの年令はかなり限定されていますが、中年以降のオトコにとって対象となる相手の女性の年令は10代後半から自分の年令プラス10才くらいまでと、かなり幅広くなっており、年をとればとるほど対象年令は拡大します。
こういうオトコを女性の側から眺めると、そのオトコが実行力がある場合は特に、やたらといろんな年令層のオンナ(時として親子ほどにも年令差のある相手)に声をかけたり色目を使う『助平オヤジ』と見られてしまっても仕方がないように思えます。
それでは男性には、女性の閉経に匹敵するような生殖上或いは性的に重大な変化はないのでしょうか?(つづく)。


Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士( 2006年12月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

私、納豆食べてもいいですか?

内科2009/12/21

 「先生、私は納豆が大好きなのに一生食べられないのですか?」と、Aさんは不満そうに聞いてきました。
どうやら診察前の待合室で「あなたも血液をさらさらにする薬をのんでいるんだから、納豆はダメよ」と世話好きな友人から言われたとのことでした。

 このAさんのように血液をさらさらにする薬=抗血栓症薬をのんでいる人で、食事内容の事で悩んでいたり、また誤解をしている人は決して少なくないようです。

 現代の医療において抗血栓症薬は最も有用な薬剤の一つであり、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な疾病の治療や予防に欠かすことのできない薬剤となっています。
抗血栓症薬には大きく二種類あり、抗凝固薬と抗血小板薬とがあります。

 抗凝固薬の代表的なものにはワルファリンがありますが、それを服用している人が、ビタミンKの豊富な食材、たとえば納豆、青汁、クロレラ、海草、濃い緑色の緑黄色野菜(ブロッコリー、ほうれん草など)を食べてしまうと、服用したワルファリンの血液中濃度を低下させ薬効を減弱させてしまいます。
このことを心配しすぎて全ての野菜をほとんど食べなくなる人がいますが、それではかえって健康によくありません。普通の野菜は問題ありませんし、緑黄色野菜でも量を控えめに食べるのであれば大丈夫です。
しかし、納豆は腸内でビタミンKを産生する働きがあリ少量でも影響は大きいので食べてはいけません。

 もう一方の抗血小板薬にはいくつかの種類があります。最も代表的なものにアスピリンがありますが、その他の抗血小板薬も近年有効性が証明されるようになりたくさんの人に処方されています。
これらの抗血小板薬の作用はビタミンKに影響されないので、納豆や緑黄色野菜などをたくさん食べても全く問題ありません。

 このように「血液をさらさらにする薬」には、大きく二種類があり、基礎疾患の違いによって有効な方の薬が選択されます。
Aさんのように、何を食べてはいけないのか悩んでいる人は、自主判断せずに主治医の先生に一度聞いてみることが大事です。


Text by 関口内科 関口 洋平( 2009年12月21日 「北海道新聞夕刊」掲載)

親知らずについて

歯科2011/03/03

一番最後に生えてくる歯、それが親知らずなのですが、歯科医院や病院の口腔外科で抜いたご経験のある方も多いと思います。
できれば、抜くというような外科処置はさけたいものですが、親知らずの生え方が通常の歯とは異なるときは、ブラッシング清掃がしにくくトラブルが起こりがちです。
中途半端に生えることにより歯肉が腫れて痛み出したり、知らぬ間に大きな虫歯になっていてズキズキ痛みが出たり、歯並びに影響を与えるなどのさまざまな症状が出ることがあります。
こういった場合には抜歯が治療の選択肢に入ります。
逆にこれを放置して、親知らずやその手前の歯の歯周病が進行し、骨が吸収し、事態がさらに悪化する場合があります。 一方でこういった悪い状態でなく、正常な歯の向きに生えていて、反対側の歯と咬み合っているのであれば抜歯の必要性は少ないといえるでしょう。 親知らずはただ抜いて無くすだけではなく、抜いた後に活用できる場合があります。
親知らず以外の奥歯が無くなった場合、その部分の骨が十分残っていて、歯肉の状態も健康であるなど条件が整えば、その部分に親知らずを移植する「自家歯牙移植」という方法があります。
また、親知らずを再生医療に応用する動きがあるなど、あらためて新しい話題を提供しています。
まずはご自身の親知らずの状態は虫歯や歯周病になっていないか、残すべきかどうかを、機会がありましたら歯科クリニックで相談してみてはいかがでしょうか?


Text by 北斗歯科クリニック 土永浩史( 2011年2月11日 「青いぽすと」掲載)

機能性ディスペプシア

内科2014/06/30

 胃の痛みや胃もたれなどの症状が長く続いたり、しつこく繰り返したりするのに、胃カメラなどの検査をしても、特に異常ありませんと言われたことがあるという方は、少なくないのではないでしょうか。
実際、ピロリ菌が原因で起こる萎縮性胃炎や、胃液の逆流による食道炎などが見つかる事もありますが、見た目には全く異常がないこともあります。
血液検査やほかの検査をしても異常がないのに、慢性的に胃の痛みや胃もたれなどの腹部症状を呈する病気を、機能性ディスペプシアと言います。
この病気にはいろいろな要因が関係していると言われています。
私たちが食べたものは、一旦胃の中に貯められて、そこから少しずつ腸へ流れていくようになっているのですが、食べた物がうまく貯められなかったり、逆に貯めた食べ物が腸へスムーズに流れていかなかったり、胃の感覚が敏感になりすぎていたり、胃液がたくさん出すぎていたりで症状がでることもあります。
さらに、ストレスや不安などの心理的なものや、アルコールや喫煙などの生活習慣、細菌感染症、胃の形なども関係しており、これらの要因がからまりあって症状が出ていると思われます。
また、逆流性食道炎や過敏性腸症と合併していることもあります。
その人によって原因も様々なので、治療方法も様々です。胃酸を抑える薬や胃腸の動きを改善する薬などがよく使われますが、最近では漢方薬でも高い効果があることが示されています。
また、飲酒や喫煙、食生活の乱れなど、生活習慣を見直して改善していくことも大事です。
ピロリ菌の検査で陽性だった場合には、除菌の治療をしただけで症状が改善することもあります。ストレスや不安などが関係しているときは抗不安薬や抗うつ薬などが効く場合もあります。
ただし、胃癌や食道癌、胃潰瘍が原因になっていることもありますから、症状があるときにはまず、胃の検査をすることをお勧めします。


Text by みはら内科クリニック 三原 真美( Array 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

眼から分かる全身疾患

眼科2019/11/25

 眼球は、直径24ミリほどの小さな器官ですが、私たちが得る情報の約90%が視覚からであり、それが障害されると日常生活に支障を来します。また、眼の症状から他の病気を発見するきっかけになることもあります。

①散瞳剤をつけて眼底検査をすると、眼科医は動脈と静脈を直接見ることができます。眼底は体の中で血管を直接見ることができる唯一の部分です。血管の走行状態や出血から、糖尿病・高血圧症・がんの転移・白血病・SLE(全身性エリテマトーデス)などの膠原(こうげん)病が見つかることがあります。

 特に、糖尿病は現代病であり、失明原因の第2位にもなっています。眼底出血が発見され、血糖値を測定したら、異常高値で即、内科に紹介ということも珍しくないことです。

②急な複視(物がずれて見える)や片側の眼瞼下垂(まぶたが下がる)などの症状の時は、脳梗塞・脳腫瘍・脳動脈瘤(りゅう)による頭蓋内の神経の圧迫・甲状腺の異常・重症筋無力症などの病気が見つかることがあります。特に危険な脳動脈瘤は、くも膜下出血の前触れであり、放置すると命に関わることもあるので、神経の麻痺(まひ)と判断した場合は、即、脳外科に紹介となります。

③目の周りのできものは良性のものがほとんどですが、まつ毛の際で増大していくものの中には、基底細胞腫・有棘細胞がん・悪性黒色腫などの悪性の腫瘍もあります。切除して病理組織診断して初めて分かることもまれにあります。

④目の周りの皮膚は、全身の中で一番薄いので、荒れてしまいやすく、早めに治さないと感染症や色素沈着が長引くので、的確な治療が必要です。

 以上のように、眼に関わる何らかの症状がある時は、放置せずに眼科を受診して下さい。特に、症状の出ないうちに進行してしまう「緑内障」は失明原因第1位の病気です。視野検査を受ければ見つけることができます。眼科の検査は痛い検査はほとんどありません。気軽に「目の検診」を受けて、いつまでも見える目でいられるように、早期発見・早期治療に努めましょう。


Text by 藤岡眼科 藤岡 聖子( 2019年11月25日 「北海道新聞夕刊」掲載)

脊柱管狭窄症は治りますか?やはり手術が必要でしょうか?

病院紹介2011/03/09

軽症や早期治療により保存療法でも改善
手術もスタンダードな方法が確立され安心です
 腰部脊柱管狭窄症は、加齢による骨や椎間板の変形、靱帯の肥厚が原因で、脊柱管という神経の通り道が狭くなり、中を通る神経が圧迫されたり傷つくことで腰や足に痛みやしびれをもたらす状態をいいます。
症状は、歩いていると徐々に足腰が重だるくなり、痛みやしびれが生じ、立ち止まって少し休むとまた歩けるようになりますが、長く持続して歩くことが困難になる間欠性跛行(かんけつせいはこう)というのが特徴です。 治療は、保存療法を基本に消炎鎮痛剤などの内服薬や湿布、腰の牽引や低周波治療など、リハビリによる物理療法を行います。
もともと神経の通り道が狭い方など個人差もありますが、症状が軽ければかなり改善されます。
場合によっては、神経の回復を手助けする点滴治療を行うこともありますが、それでも効果が見られない場合は、2~3カ月程度を目安に手術も一つの選択肢として考えてみることをお話して専門的治療を行える病院を紹介します。
手術と聞くと不安や抵抗感を持たれる方も多く、ある程度の改善が見られれば保存療法を続けられる方もいますが、現在はCTやMRIなど高度な画像診断機器の進歩により、脊柱管の状態を詳細に調べることが可能で、背骨のどこの骨を一部切り除けばよいかも手術前にはっきりわかりるなど、安心して手術が受けられる態勢が整っています。 具体的には、神経の通り道を広げるため、椎間関節の内側だけを削り取る「内側椎間関節切除術」、あるいは「後方除圧術」という切開手術を行います。
これは、狭窄によって神経を圧迫している骨の一部や靱帯を削り取ることで神経に加わっている圧を取り除く方法で、腰部脊柱管狭窄症に対するスタンダードな手術となっています。
さらに腰部脊柱管狭窄症でも、腰の骨の不安定性が強くなっている患者に対しては、除圧術に加えて不安定な骨と骨を固定する「脊椎固定術」を併用して行われる場合もあります。 手術は、神経の通り道を広げ神経自身が治りやすい環境を整えるもので、完全に回復するまでには個人差もあります。
長年にわたって神経に負担がかかった状態が続いていた方ほど回復に時間を要することにもなるので、我慢せずに早めに治療を受けることが大切です。 また、足の動脈硬化で血流が悪くなると、腰部脊柱管狭窄症と同じ間欠性跛行が起こる場合があり、逆に整形外科を受診して動脈硬化が発見され心臓血管外科に紹介するというケースもあるため、的確な診断や早期治療のためにも早めの受診は大切といえるでしょう。


Text by たき整形外科クリニック( 2011年3月 「ホームドクター」掲載)

男性の性(3)

泌尿器科2010/03/19

 前回は、なぜオトコは股間にあのようなものをブラブラさせているのか?というところで終わりました。
前々回にも書きましたが、オトコにとっての性器は“急所”とも言われるように何か損傷を受ければ命に別状は無くても生殖できなくなるかもしれない大事な場所です。
陰茎は性交の時に必要だからある程度外側に突出しているのも仕方が無いけれど、睾丸はどこかの国の軍隊のようにいざという時でも後方支援だけしていればいいので、なにも身体の外側でブラブラさせないで、オンナの卵巣と同じように身体の奥にしまっておけばいいのではないか?と誰もが思うのではないでしょうか?
ところが、動物園に行けばよく分かりますが、ヒトに限らずだいたいの哺乳類のオスは股間にあのようなものをブラブラさせています。
これにはやはり深い理由があったのでした。
哺乳類では睾丸で成熟した精子が作られるためには、体温より1.5℃から2℃低い温度の陰嚢内に睾丸が収まっていることが必須なのだそうです。
つまり身体の奥にしまいこんで体温と同じ温度の場所にいては立派な精子を作ることが出来ないのだそうです。
陰嚢の表面を見てみると身体のどこの皮膚よりもシワクチャであるのは、ラジエターのように絶えず熱を放散して体温よりも低い温度に保つ必要があるからなのだそうです。
身体の他の場所の皮膚は老化とともにシワが増えますが、陰嚢の皮膚は若い時ほどしわくちゃで年をとって生殖が不要になるとシワが伸びてダラーンとしていることが多いのも、そういった理由によるのかもしれません。
昔は精力をつける為に寒布摩擦と金冷法を実践していた人も多々いたようですが、寒布摩擦はともかく金冷法は当たらずとも遠からずで、“精力”の意味を勃起能力ではなく“精子を作る能力”とすれば、理にかなった民間療法だったと言えます。
ところで“現代人のオトコは精力が低下している”とよく言われますが実際のところはどうなのでしょうか?(つづく)


Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士( 2005年12月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

爪周囲の痛みと治療について

皮膚科2008/08/13

 爪が皮膚に食い込んで痛くなったことはありませんか?今回は陥入爪(かんにゅうづめ)のお話です。

 長い時間歩いたり、きつい靴をはいたりして、足の親指などが痛くなってきた。家に帰って靴を脱いで見てみると爪の角の部分が皮膚に食い込んで赤く腫れている。こんな時どうしますか?

 爪切りで食い込んだ爪を切ると、すぐに痛みは解消するかもしれません。でも、ちょっと待って下さい! 足の指は、いつも下からの力を受けているので、きちんと爪で押さえられていないと、数日位で指先がだんだん盛り上がってきてしまうのです。そしてその盛り上がった皮膚に再び伸びてきた爪が食い込む。つまり、痛む→食い込んだ爪を切る→切った部分の指の皮膚が盛り上がる→爪に食い込む→痛む→爪を切る・・・という繰り返しで、だんだんこじれてきてしまい、皮膚に爪が深く食い込み、自分では切れなくなってしまうのです。

 そこで、爪を切らずに痛みを取るための簡単な応急手当てをご紹介します。まず、粘着性の強めなばんそうこうを用意して、幅1センチ、長さ5センチ位に切ります。次に、ばんそうこうの端を爪が食い込んでいる部分の真横の皮膚に貼り、爪と皮膚を離す方向に引っ張りながら指に巻き付けるように貼っていきます(このとき強く引っ張りすぎると指の血のめぐりが悪くなることがあるので注意が必要です)。この手当てによって、爪と皮膚の間に隙間ができて、食い込みがゆるやかになり、痛みも解消されます。さらに、その隙間にガーゼを挟むやり方もあります。

 しかし、それでも痛みや腫れが取れない場合は医療機関を受診して下さい。細菌感染を起こしていて、抗生物質が必要な場合があるからです。また以前は手術的な治療が主流でしたが、最近では人工爪やシリコンチューブを用いた、手術によらない方法で治る方も増えてきています。ですから、怖がらずに、お早めに御相談下さい。


Text by みなとまち皮膚科菊地医院 菊地 誠一(  「」掲載)

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