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機能性ディスペプシア

内科2014/06/30

 胃の痛みや胃もたれなどの症状が長く続いたり、しつこく繰り返したりするのに、胃カメラなどの検査をしても、特に異常ありませんと言われたことがあるという方は、少なくないのではないでしょうか。
実際、ピロリ菌が原因で起こる萎縮性胃炎や、胃液の逆流による食道炎などが見つかる事もありますが、見た目には全く異常がないこともあります。
血液検査やほかの検査をしても異常がないのに、慢性的に胃の痛みや胃もたれなどの腹部症状を呈する病気を、機能性ディスペプシアと言います。
この病気にはいろいろな要因が関係していると言われています。
私たちが食べたものは、一旦胃の中に貯められて、そこから少しずつ腸へ流れていくようになっているのですが、食べた物がうまく貯められなかったり、逆に貯めた食べ物が腸へスムーズに流れていかなかったり、胃の感覚が敏感になりすぎていたり、胃液がたくさん出すぎていたりで症状がでることもあります。
さらに、ストレスや不安などの心理的なものや、アルコールや喫煙などの生活習慣、細菌感染症、胃の形なども関係しており、これらの要因がからまりあって症状が出ていると思われます。
また、逆流性食道炎や過敏性腸症と合併していることもあります。
その人によって原因も様々なので、治療方法も様々です。胃酸を抑える薬や胃腸の動きを改善する薬などがよく使われますが、最近では漢方薬でも高い効果があることが示されています。
また、飲酒や喫煙、食生活の乱れなど、生活習慣を見直して改善していくことも大事です。
ピロリ菌の検査で陽性だった場合には、除菌の治療をしただけで症状が改善することもあります。ストレスや不安などが関係しているときは抗不安薬や抗うつ薬などが効く場合もあります。
ただし、胃癌や食道癌、胃潰瘍が原因になっていることもありますから、症状があるときにはまず、胃の検査をすることをお勧めします。


Text by みはら内科クリニック 三原 真美( Array 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

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