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不妊症検査によって妊娠することがあります。赤ちゃんが欲しい方は早めに検査を受けましょう

産科婦人科2012/03/19

 女性の基本検査には、ホルモンの検査のほかに、卵胞(卵子を包む袋)の発育を診る超音波卵胞測定、卵管や子宮の内部を調べる子宮卵管造影検査、精子の通過性を調べるフーナーテストなどがあり、これらの検査をきっかけに妊娠する方も少なくありません。

●超音波卵胞測定
 低温期に超音波検査で卵巣内の卵胞の数や大きさを測ります。
卵胞の大きさが18mmを超えた時点でホルモン検査を行い、E2(エストロゲン)が300、LH(黄体形成ホルモン)が10以下なら排卵となります。

排卵日を正しく予測でき、妊娠しやすい性交のタイミングを指導できます(タイミング療法)。

●子宮卵管造影検査
 低温期に造影剤を使ってX線撮影をします。
排卵が順調でも、卵管に狭窄や閉塞があると不妊の原因となるため、必須の検査です。
この検査で卵管の軽い狭窄が解消し、検査後に妊娠することがあります。
検査は排卵前なので、造影剤やX線の影響は心配ありません。

●フーナーテスト
 排卵に合わせて性交してもらい、子宮頸管に精子がどのぐらいいるかを調べます。
医師が排卵日を正確に予測するので、この検査で妊娠することがあります。

また、フーナーテストは男性不妊の検査を兼ねます。
一定数以上の精子が子宮頸管にいれば、造精機能(精子を作る働き)に問題はないと分かります。

 産婦人科で不妊症の検査を受ける前に、基礎体温や市販の排卵検査薬を使って妊娠しやすい日を選ぶのもひとつの方法です。
しかし、排卵日の特定は難しく、タイミングが分からない、タイミングを選んだのに妊娠できないなど、ストレスを感じる場合もあります。

 医師が行うタイミング指導は、科学的根拠に基づく高度な医療テクニックです。
自己流の性交タイミングとは全く異なります。

 赤ちゃんが欲しい方は、勇気を出して産婦人科を受診するのが早道でしょう。


Text by 美馬産婦人科 美馬 博史( 2012年2月27日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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