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オグスット病(成長期の膝のスポーツ障害)

整形外科2008/08/13

近年、広く多くの人々が種々のスポーツを楽しむようになりました。成長期である小・中・高校生のスポーツ活動も学校や地域で益々盛んになっています。小さい頃から高いレベルでスポーツの練習や大会が運営されています。一方で成長期のスポーツ障害で整形外科外来を受診される方も増えています。 その代表的な疾患の一つがオグスット病です。

成長軟骨(骨端線)の骨化によって骨格は成長します。脚の成長の70%は膝を挟む大腿骨遠位・脛骨近位骨端線で行われます。このため、大腿四頭筋を始めとする膝周囲の筋肉・腱の緊張は発育期の急激に増加します。大腿四頭筋は大腿の前方の膝を伸ばす筋で、膝蓋骨に停止し、更に膝蓋腱に続き骨端線を介して脛骨に付着します。走ったり、ジャンプしたり、ボールを蹴る時には大腿四頭筋が働いて脛骨粗面の成長軟骨に大きな力が加わります。スポーツなどの使いすぎで脛骨粗面生じる骨端症が、“オグスット病”です。症状は脛骨粗面の疼痛と膨隆で、痛みは運動後に痛みが生じる程度から階段昇降など 日常生活に支障を生じるまで様々です。X線写真でも異常を認めます。他の膝関節痛をきたすスポーツ損傷・障害の鑑別診断も大切です。

治療は、運動後のみ疼痛がある程度の軽症であれば、運動後のアイスィングで十分ですし、運動中の疼痛や日常生活にも支障があればスポーツの制限・中止が必要になります。制限期間は疼痛やX線所見で判断します。また、装具の使用も有効です。

オグスット病は、スポーツが好きで一生懸命に練習をする子供に発症します。我々、整形外科専門医・スポーツ医は、予防の点でも、1日も早く良い状態で競技に復帰できるよう、常に競技者の良き理解者、協力者でありたいと考えています。

いつでもお気軽にご相談ください。


Text by こが整形外科クリニック 古賀弘道(  「」掲載)

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