ペットボトル症候群
内科2012/08/20
糖尿病の急性合併症の一つに糖尿病ケトアシドーシスがあります。
ケトンという酸性の物質が体の中にたまって血液が通常より酸性(アシドーシス)になった状態で、嘔き気(はきけ)・嘔吐(おうと)や倦怠(けんたい)感が出たりします。
放置すると意識障害を起こし、命にかかわることもあります。
糖尿病の患者さんが糖分を含む清涼飲料やスポーツドリンクなどを大量に飲むと、血糖値が上昇するため喉の渇きが強まり、さらに清涼飲料を飲んで血糖値が上昇するという悪循環に陥ります。
その結果、著しい高血糖とケトアシドーシスを来します。
糖尿病の人はもちろんですが、糖尿病の自覚のない隠れ糖尿の人にも起こることがあり、この人達がペットボトル入りの清涼飲料をたくさん飲んでいたことからペットボトル症候群と名付けられました。
特に肥満の若年男性に多いといわれています。ご注意を!
Text by
みはら内科クリニック 三原 真美(
2012年8月20日 「みなみ風」掲載)