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風邪の季節になりました

内科2012/11/30

 風邪は、鼻やのど・気管支などの粘膜の炎症の総称です。
高齢者や、糖尿病・がんなどの病気を持っている人は細菌感染が原因となる確率が高くなるといわれていますが、一般的にはウイルス感染が原因です。
風邪の原因となるウイルスは何百種類もあり、インフルエンザなど一部を除いては、予防や治療をすることは出来ません。
細菌感染が原因の場合は抗生物質で効果がありますが、ほとんどの場合はウイルス感染が原因であるため、風邪の初期には抗生物質を飲んでも効果は期待できません。

 現在、風邪薬として市販されていたり病院で処方したりする薬は、風邪そのものを治療するのではなく風邪の症状を和らげる薬で、本当の意味で風邪を治すのは自分自身です。
私達の体はウイルスが体の中に侵入すると、いろいろな手段を使って排除しようとします。
鼻や喉から侵入したウイルスを排除するために鼻水や、咳や痰(たん)が出たりします。
ウイルスを攻撃する白血球やリンパ球は温度が高い方が活発に活動するため、活動しやすいように体温を上昇させます。

 逆に、インフルエンザも含め、風邪のウイルスは温度があまり高いところでは増えにくいということがわかっています。
熱が出るのは、体温を上昇させて効率よく免疫細胞を働かせ、ウイルスの増殖を抑えるという効果があるのです。
ですから、熱が出たからといってあわてて解熱剤を飲んで体温を下げると、逆にウイルスを増やしてしまい、風邪の治りを遅くしてしまう場合があります。
ウイルスとの戦いにエネルギーを消費するため、だるさが出たり、消化の働きがわるくなるため、食欲が落ちたりもします。
そんなときには無理をせず、水分補給だけにするか、消化のよいものを摂った方がよいでしょう。
風邪のひき始めは暖かくして、しっかり休養をとることが大事です。

 薬はあくまでも症状を和らげることが目的ですから、薬を飲んでいるからと安心して無理をすると、逆効果になってしまいます。


Text by みはら内科クリニック 三原 真美( 2012年11月30日 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

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