糖尿病網膜症(とうにょうびょうもうまくしょう)
眼科2014/01/20
近年、患者数の増加が著しい病気の一つに糖尿病があります。
糖尿病の合併症の一つ、糖尿病網膜症は、糖尿病が原因で目の中の網膜という組織が障害受け、視力が低下する病気です。
実際には糖尿病を放置している人が少なくなく、毎年多くの人が視力を失い、成人の失明原因として非常に大きな比率を占めています。
ここで注意しなければならないのは、糖尿病網膜症は進行しても視力の低下などの自覚症状がほとんどないということです。
放置していると、ある日突然、目の前が真っ暗になったとあわてて病院に駆け込み、糖尿病網膜症がかなり進行した段階で起きる硝子体出血や網膜剥離と診断され、失明に至ることもあります。
糖尿病と診断されたら、定期的な眼科受診を忘れないでください。
検査・治療を続けていれば、糖尿病が原因で失明することは、多くの場合防げるのですから。
Text by
江口眼科病院 鈴木 裕太(
2014年1月20日 「みなみ風」掲載)