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ワクチンで子供を守ろう

小児科2014/06/23

 子供は病気にかかりながら大きくなるものです。
でも、ワクチンは、子供の命を危険にさらすことがあるものが選ばれて作られています。
ワクチンで防げる病気があるのに、お金がかかるからとか、かかった方が免疫がつくからという親の考えは、子供にとってはとても悲しいことです。

 昨年、東京を中心に風疹の大流行がありました。
その結果、悲しいことに先天性風疹症候群という障害を持ったお子さんが40名強生まれました。
今年はまた、海外で流行した麻疹が東京などに持ち込まれ現在も流行中です。
麻疹の流行の主体は20歳以上です。
20歳以下は麻疹風疹混合ワクチンの2回接種を行った年齢ですが、今一度母子健康手帳を確認して、していない人は自費で接種を受けましょう。
年長児で行う麻疹風疹混合ワクチンの2回目の接種は、できるだけ早期に終了するようにしましょう。
年長児のワクチンは無料で行うことができます。

 今年10月から、水痘ワクチンの2回接種が制度化されます。
接種の詳しい方法はまだ決まってはいませんが、対象は1歳児と2歳児となるほか、3歳児、4歳児も来年3月末までの期間限定で接種が行われる予定ですので、広報を見落とさないようにしてください。

 日本脳炎はコガタアカイエカが豚から媒介する病気で、かかると約20%の人が死亡し、50%の人に後遺症が残る重篤な病気です。
北海道では、日本脳炎ウイルスを持った豚がいないとされ、発症者がいまだ出ていないということで日本で唯一ワクチンの免除地域になっています。
しかし、現実には北海道で飼育されている豚からウイルス感染による抗体が検出されており、いつ発症者が出てもおかしくない状態が15年以上続いています。
現在は自費接種しかできませんが、ぜひ接種をお考えください。

 B型肝炎ワクチンは世界で初めての癌予防ワクチンです。
世界的にはあまねく人に接種するユニバーサルワクチンとして位置づけられておりますが、日本ではまだ任意接種扱いです。

 子供たちにワクチンを! 小児科医からのお願いです。


Text by かみいそこどもクリニック 渋谷 好孝( 2014年6月23日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

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