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ユマニチュード

脳神経外科2014/09/29

 最近、注目されている、認知症患者さんのお世話の仕方に「ユマニチュード」というのがあります。
テレビでも紹介されましたので、ご存知の方もいらっしゃるでしょう。
基本的には、看護や介護を仕事とする方たちのための「技術」ですが、考え方の基本は、誰にでも役に立つと思います。
柱となるのは、「見る」「触れる」「話す」「立つ」の四つですが、紙面の関係で「見る」「触れる」についてお話します。

 まず、「見る」とは、互いの視線を合わせて、存在を認め合うということです。
世話をする人が患者さんの存在を認めているというメッセージを送ることです。
具体的には、患者さんの正面に回ることが基本です。
こちらを向いていないときには、声を掛けて振り向かせたり、壁を向いて寝ている人にはベッドを動かしたり、座っている人にはひざまずいて目線の高さを合わせるなどして、とにかく視線を合わせます。
お世話を始める最初の段階です。

 次に患者さんに「触れる」ときは、赤ちゃんに触れるように、広い面積で、ゆっくり、優しく触れます。
いきなり顔や手に触れないように、上腕や背中といった鈍感な所から始めます。
「つかまない」ように、親指を閉じて手のひらで触れます。
使う力は、せいぜい小学校低学年の子供程度です。

 このユマニチュードの方法論から、馬の世話の話を思い出しました。
馬の世話をする時には、必ず声を掛けて、こちらに気付かせてから近づき、体に触る時、最初からデリケートな場所には触れず、離れたところから、徐々に目的の部位を触れます。
さもないと蹴飛ばされるそうです。
馬は臆病なので、安心させるためにこういう注意が必要だといいます。
認知症患者さんも、不安の中、警戒心が強くなっています。
スムーズなお世話には安心、信頼が大切です。

 動物と人を一緒に語ることに批判的な方もいるでしょうが、近年、動物と人間には共通点が多いことから、動物と人間の病気を一緒に見るという考え方があります。
これについては別の機会にお話しましょう。


Text by 函館西部脳神経クリニック 小保内 主税( 2014年9月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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