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加齢による眼瞼下垂(がんけんかすい)症

皮膚科2015/03/30

 眼瞼下垂症というのは、上のまぶたを上げる筋肉が弱くなって、まぶたが上がりにくくなる病気です。先天性と後天性とがありますが、後天性の原因として最も多いのが、コンタクトレンズによるものと加齢によるものです。加齢によるものでは、加齢によりまぶたを上げる筋肉が弱くなって、まぶたが上がりにくくなります。また、加齢によってまぶたの皮膚がたるみ、まぶたが下がってきます。まぶたが下がってくると視力は正常でも上を見ることができにくくなります。症状としては、まぶたが重く感じたり、視野が狭くなったりして、ものが見づらいと感じるようになります。眉を上げているため、額のしわが多くなったり、額が疲れやすかったり、します。さらに症状が進むと、あごを突き出す姿勢をとるため、肩こり、頭痛、めまい、疲れやすさの原因になることもあります。また、症状の進み方がゆっくりであったり、代償行為でカバーしてしまう為、気付かない事も多いようです。

 眼瞼下垂症の手術法は、眼瞼挙筋というまぶたを上げる筋肉を短くして、まぶたを上げる方法が一般的です。まぶたを切開して眼瞼挙筋を短くするので、2~3週間まぶたが腫れぼったくなります。加齢による眼瞼下垂症では、まぶたのたるんだ皮膚を切除するだけでも、視野が広くなってものが見やすくなります。この方が腫れは少なくてすみます。また眉毛下皮膚切除法といって、眉毛の下で皮膚を切除する方法もあります。
眼瞼下垂の程度が軽ければ、これでもまぶたが上がって見やすくなります。眉毛の下の皮膚を切除するだけですので、まぶたの腫れなどは最も少なくてすみ、術後は楽ですし、自然な感じにもなります。キズは眉毛の下にできるので初めは赤くなっていたりしますが、時間がたつと目立たなくなります。特に女性の場合は眉を描いてしまうと隠すことができます。

 症状によっては、保険適用外の場合もありますので、専門医にご相談下さい。


Text by すどうスキンクリニック 須藤 聡( 2015年3月30日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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