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緑内障は、早期の診断と治療が重要です

眼科2016/02/29

 緑内障という病気をご存じでしょうか。
これは目の奥の神経が萎縮し、だんだんと視野が狭くなっていく病気です。
初期の緑内障は視力が低下しませんが気付かない間に視野が狭くなっていく病気です。
なかなか自分自身で病気に気付くことは難しく、検診などで偶然発見されることがほとんどです。
目の病気の中では最も患者さんの数が多いものの一つで、40歳以上の人で、100人に5人がこの病気といわれています。
病気の原因は、遺伝、近視など言われていますが、よく分かっていません。

 目の奥の神経を直接観察する眼底検査、視野異常を発見する視野検査や、眼圧検査を行い、総合的に診断します。
近年、目の奥の神経を機械で撮影し萎縮しているところを探すOCT(眼底三次元画像解析)が導入され、これも早期の診断に役立っています。

 失われた視野を回復させる方法は残念ながらありません。
そのため、治療としては早期に発見し、できるだけ視野が狭くなる、視力が悪くなるのを抑えることが治療となります。
「眼圧」とよばれる目の圧力を減らすことにより、緑内障の進行が遅くなることが分かっています。
従って、緑内障と診断されたら、眼圧を下げる目薬を処方します。
そのあと定期的に視力、眼圧、視野、眼底検査を行い、緑内障が進んでいないか確認します。

 緑内障にはさまざまなタイプがあります。
緑内障発作とよばれ、急激に眼圧があがり頭痛や目の痛みを伴うタイプが有名ですが、実際には珍しいです。
最も多いタイプは、眼圧はあまり高くないのに神経が萎縮し視野が狭くなる正常眼圧緑内障というタイプです。
しかし、このタイプでも眼圧を下げる目薬が有効です。

 このように緑内障では、早期の診断と治療が重要です。気になる方はぜひ眼科を受診してください。


Text by 江口眼科病院 東 邦洋( 2013年2月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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