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寒くなるとトイレが近くなる原因とその対策

泌尿器科2021/02/25

 体が寒さを感じると体内では、寒さに対応するために様々な反応が起こります。

尿量増加

 寒さにより交感神経が刺激されると末梢の血管は収縮します。体温が奪われるのを防ぐ反応です。しかしその結果、体の中心では血液量が増えて腎臓でつくられる尿量が増えます。末消血管が収縮すると汗や水蒸気となって出て行く水分も減るため、さらに尿量が増えます。夏と比べると1日数百ミリリットル以上増えることもあります。

尿意増大

 膀胱には尿がたまった時に尿意を感じる神経があります。また、それとは別に膀胱や前立腺が病気の時に異常を感じる神経があります。寒さは後者の神経を刺激することで尿意を引き起こすことが知られており、膀胱の中にあまり尿がたまっていなくても寒いと尿意を頻繁に感じるようになります。

 ではどのような対策をとったらよいのでしょう。まず尿量を減らすために末梢血管を拡張させるような運動をしてみましょう。毎日つま先立ちをくり返すことでも末梢血流の改善が期待されます。利尿作用のあるカフェインの入った飲み物を控えるのも効果的です。

 尿意を抑えるには、やはり寒さそのものへの対策も必要でしょう。食事はなるべく温かいものをとる。温かいお風呂につかる。暖かい服装を選ぶ。

 時には本当の病気により頻尿が引き起こされることもあるので、対策をしても改善しない場合や寒さに関係なく頻尿が続く時には、医療機関への相談がすすめられます。


Text by たんだ泌尿器科 田崎 雅敬( 2021年1月25日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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