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泌尿器科と夜間頻尿と腎臓病とふくらはぎ

泌尿器科2022/02/10

 泌尿器科には、夜間頻尿で困っている患者さんが毎日来院されます。

 泌尿器科には、腎臓病や透析の患者さんも毎日来院されます。

 ご存じの通り泌尿器科は、排尿の異常や腎臓の異常を治療します。しかし今回ご紹介したいのは、ふくらはぎのお話です。実は夜間頻尿も腎臓病もふくらはぎに治療のヒントがあるのです。

 人の体には第2の心臓と呼ばれる部位があります。それがふくらはぎです。体の中を流れる血液は、心臓のポンプの力で全身に送られます。しかし心臓から遠い下半身ではその力もおよばず、ここでは第2の心臓ふくらはぎの収縮力が活躍します。この働きが弱い人やふくらはぎをあまり動かさない人では、下半身の循環が悪くなります。

 夜間頻尿の原因として最も多く見られるものに夜間多尿症があります。日中に十分な尿を作ることができず夜間の尿量が増える病態です。第2の心臓が十分働かず摂取した水分が下半身にたまり日中は尿を作らず、夜になり寝るとたまった水分が上半身へ戻り今度は尿を多く作ってしまいます。

 腎臓病においても末梢の血流障害により様々な合併症を引き起こすことがあります。どちらの病態もふくらはぎを動かし末梢循環を改善することが治療としてとても役立つのです。

 ふくらはぎの運動としては、自宅で簡単にできる踵上げ体操(カーフレイズ)がおすすめです。どこか安定したところにつかまり立ったままゆっくり踵を上げ下げします。1分間に20~30回くらいのリズムで、はじめは短い時間から始めてみましょう。立って行うのが難しい方は椅子に座ったまま行っても効果があります。これを1日2~3セット行います。塩分摂取を控えて行えばさらに効果的です。ただし持病のある方は、主治医やかかりつけ医に相談して行ってください。


Text by たんだ泌尿器科 田崎 雅敬( 2022年1月24日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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