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良い塩梅の塩加減

循環器内科2011/09/13

 脳、心臓や腎臓に重大な障害をもたらす悪い病気としては、特に高血圧が良くないのですが、血圧を上げる原因の1つに食塩の取りすぎがあります。
高血圧が毎日の食事と関連する生活習慣病と言われるゆえんです。 「和食はとても健康的な食事だ」と言われています。
実際その通りなのですが、塩分の取り方が多い食事でもあります。
冷蔵庫がない高度成長期の以前には、食品の保存に塩が防腐剤の役割をしていたのです。
漬物、みそ、しょうゆは明らかにしょっぱいですが、かまぼこもつなぎに塩を使っています。 冷蔵庫が三種の神器として各家庭に普及した後も、1日20g以上の塩を取る生活が続いていました。
塩分の取りすぎから高血圧になり、血圧が高いために脳内の血管が破れたり詰まったりして、脳卒中を発病することが非常に多かったのです。
だから昭和の中期(’60年)までは、脳卒中が死亡原因の1番で、平均寿命は65歳程度でした。
その後の減塩運動が奏功したり、高血圧の治療が普及したりして、脳卒中の死亡は急激に減り、日本の平均寿命は大きく伸びました。
減塩した食事では、下の血圧(拡張期血圧)が特に下がりやすくなります。
日本人の塩分平均摂取量は’85年頃には1日13gが平均でしたが、最近は10.5gに減っています。
ただし、北海道は塩の取り方が多い方の地域になります。
1日の塩分は6~7gが理想的と政界保健機構では勧めますが、日本では、まだ遠い目標と思われます。 梅干し1個1g、カレーライスには3g、ラーメン・とんかつ定食には4g、そば・すき焼き定食には6gの塩が入っています。
だから、そばを汁まで飲んでしまうと1日分の塩を取ることになるので、汁は飲まないようにすることが必要になります。
一般的に外食では塩分が多くなると思って間違いありません。
コンビニ弁当も付いている調味料を使わないようにして1食の塩が4g位になります。
レモンや酢を調味料に多く使うと、また、昆布でだしを濃くとると塩の量を減らすことができます。
いろいろと工夫して減塩するように気を付けてください。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨( 2011年4月15日 「青いぽすと」掲載)

安静狭心症(あんせいきょうしんしょう)ってどんな病気?

循環器内科2010/12/20

 また寒い冬がやってきました。
この時期は狭心症をお持ちの方には辛い季節といえそうです。
狭心症は心臓の血管(冠状動脈)が狭くなり、血液の流れが十分ではなくなることで胸に症状が現れる病気です。
この病気には大きく分けて2つのタイプがあることはご存知でしょうか。
ひとつは動脈硬化に伴い冠状動脈の一部が細くなり主に運動時に胸痛が起こる労作狭心症で、もうひとつはある種の刺激を受けると冠状動脈が急に狭くなるために主に安静時に胸痛が出てしまう安静狭心症です。 安静狭心症の原因は、冠動脈の攣縮[れんしゅく/スパスムともいう、血管の痙攣(けいれん)で細くなること]によって起こるといわれています。
この攣縮は特に寒さの刺激に敏感で、冬になると発作の回数が増えてくると言われています。
他に精神的ストレスや過換気でも誘発されることがあります。 雪が降ると、朝早くから家の前で除雪をされる方が増えると思いますが、安静狭心症は寒いところでの作業時にも起こりやすいと考えられています。
安静狭心症なのだから安静のときだけに起こると思われるかもしれませんが、寒さの刺激が加わると動き始めに症状が現れることがあるのです。
無理な除雪をして胸が苦しくなり、救急車で運ばれてはじめて狭心症の診断を受ける方も実際にいらっしゃいます。
安静狭心症の発作は持続時間が15〜20分といわれており、治まると全く症状がなくなることから、一回の発作だけでは病院で受診されない方が多いのもこの病気の診断を難しくしているのかもしれません。 安静狭心症の診断には心電図、24時間ホルター心電図、冠動脈CTなどが必要です。
治療にはカルシウム拮抗剤を使用しますが、人によって効き方が違いますので主治医とよく相談しながら治療されるのがよろしいと思います。
 寒いところに出たときや早朝安静時に胸が苦しくなったときには、この病気のことを思い出していただきたいものです。


Text by 北美原クリニック 遠藤 明太( 2010年12月20日 「北海道新聞夕刊」掲載)

私の血管は何歳?…

「先生、血管年齢って何ですか? 私の血管は何歳ですか?」と、Aさんは聞いてきました。どうやら、健診を受けた夫の血管年齢が実際の年齢より10歳も高かったので、とても心配になったとのことでした。

 ウィリアム・オスラーの「ヒトは血管とともに老いる」という名言があるように、人の血管は年齢を重ねるごとに老化していきます。その老化現象はいわゆる動脈硬化と言われ、自分では気づかないうちに静かに進行し、血管の壁が硬くなり弾力性も失い、内腔は狭くなり詰まることもあります。

 老化=動脈硬化の進展度を評価診断するには、いくつかの方法があります。血管造影による狭窄(きょうさく)度評価、血管内視鏡や血管内超音波による血管壁の質的評価、頚(けい)動脈超音波法による頚動脈硬化の量的、質的評価などです。また造影CTにより、冠動脈の狭窄を簡便に検出することも可能です。Aさんの夫が受けたのは脈波検査といわれるもので、動脈の波動が心臓から動脈の末梢へ伝導する速度を検出することで、動脈硬化の度合いを血管年齢としても評価できます。これは仰向けになって5分間ほどで測定できるとても簡便な検査で、下肢動脈の狭窄も同時に評価できます。非侵襲的な検査ですので年1回の測定による経年変化の観察が可能で、これにより老化の速度を評価することができます。

 日本人の死亡原因の三分の一は脳卒中や心疾患などの動脈硬化と強く関連する疾患です。その動脈硬化の原因には遺伝の要素もありますが、他の大きな要因には喫煙、肥満、運動不足、睡眠不足、ストレス、高血圧、糖尿病、脂質異常症(LDL=コレステロールや中性脂肪が高値)などの生活習慣病があります。これらの要素を複数併せ持っている人は、何も持っていない人の数倍も心血管病(脳卒中や心筋梗塞)を発症しやすいと言われています。

 Aさんのように自らの血管年齢を知ろうとすることは、日常の食習慣や運動習慣の是正に心がけるようになることにつながるので、とても良いことだと思います。


Text by 関口内科 関口 洋平( 2010年12月20日 「北海道新聞夕刊」掲載)

止まるいびき ZZz~

循環器内科2010/12/09

睡眠時無呼吸の人の多くは、昼間に強い眠気を自覚したり、一緒に寝ている人に大きないびきや呼吸停止を指摘されたりして受診します。
はじめは、交通機関や一般の運転手の居眠り事故を防ぐのが主眼でした。
中年人口の数パーセントに見られる病気だと思われていましたが、職域団体の男性従業員を対象に行った調査では、30%以上に睡眠時無呼吸が見られました。
近年、こうした睡眠時無呼吸は高血圧、不整脈、心不全、無症状の脳卒中、肥満、糖尿病などの生活習慣病や心血管系の病気と密接な関係があることが分かりました。
また、反対に、薬を飲んでもなかなか血圧が下がらない治療抵抗性の高血圧や夜間に脈が遅くなってペースメーカーを植え込み手術されるような人に、睡眠時無呼吸が合併していて、無呼吸の治療をすると血圧が下がったり、不整脈が改善したりすることも認められます。 血圧が上がる原因としては、呼吸が止まると酸素が足りないので、息苦しくなります。
水の中で溺れている時のように何とか息を吸おうと緊張します。
夜間の血圧は日中に比べると低くなるのが一般的ですが、夜の血圧がこうした緊張感と浅くなった睡眠で高くなります。
この結果、日中の血圧も高くなるように悪影響します。
呼吸を再度始める時には、過度に胸の中の圧が変化するので、血管を傷めるような化学物質が放出されたり、酸化ストレス物質が増えたりして動脈硬化を進めます。
これも血圧を高くします。不整脈や心不全も同じように無呼吸のために悪化するメカニズムが分ってきました。
また、心不全を治療するとよくなる無呼吸もあります。
循環器の病気と睡眠時の呼吸障害は密接に関係していました。
気楽な独り寝も結構ですが、たまには、一緒に寝るのもよいことです。
循環器を受診している人の中には、予想以上に睡眠時無呼吸が隠れていることが明らかになりました。
無呼吸と不整脈や突然死の関連はまだよく分からないことが多く、今後、次第に明らかにされてくると期待されます。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨( 2010年10月15日 「青いぽすと」掲載)

運動のススメ

循環器内科2010/04/16

「忙しくてできないけど、運動不足だなぁー」と、後ろめたい気持になっている人は多いことと思います。
一念発起してジムに通い始めても、3〜6カ月もすると、「行かなくなってしまった」ということで、せっかく減った体重がもと以上に増えていることもあります。
残念なことです。「健康日本21」など、政府の「運動をしよう」と呼びかけるキャンペーンもありましたが、習慣的に運動をするのは、3人に1人程度だそうです。
動脈硬化は、高血圧や糖尿病などでどんどん進みますが、運動が唯一進行を防ぐ手段です。
動脈硬化は脳卒中や心筋梗塞の原因です。
「仕事や余暇で体を動かす人は心筋梗塞や脳卒中の発症が少ない」といわれていますが、若い時に運動競技をやっていても、運動を続けていないと、この保護効果は無くなってしまいます。
「昔は野球をやっていたから大丈夫」と思っていても、普段から運動をしていないと「中年以降には動脈硬化が進んでしまっている」ということはよくあります。JAMAという米国医学雑誌に載った論文で、アメリカ人の真の死因にもっとも影響していることを調べた研究では、死因に関係する要素の第1位は「喫煙」ですが、第2位に「過食と運動不足」が入っていました。
運動不足はメタボの原因でもありますが、それ自体が死に至る病気ということになります。
日々、手ごろにできる運動を、飽きずに繰り返して続けることが肝心です。
簡単にいつでも思いついた時にできる運動として、ウォーキングを勧めています。
週に4回以上、1回20〜30分間、額にうっすらと汗がにじむ速さでの速歩が良いです。
肩甲骨が動くように手を動かすと上半身も使った全身運動ができます。
同程度の運動としては、自転車こぎ15分、バレーボール20分、ゴルフ15分、水泳7分があります。
「病気の予防のため」とか「健康のため」と考えるよりは、「好きな運動をやっているだけ」という方が続くと思われるので、何か好きな運動を見つけてしましょう。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨( 2010年4月16日 「青いぽすと」掲載)

血圧測定の方法と歴史も

循環器内科2009/09/28

 現在の日本では、全国の約3,800万人が高血圧と考えられます。
高血圧は動脈硬化を進める一番の要因です。
硬くなった血管の流れが悪くなった結果、血が回らなくなって、脳梗塞で半身麻痺したり、心筋梗塞で突然死したりする性質の悪い病気の入り口と言えます。
ところで、「血圧ってなんだろう」と改めて考えるとあいまいなところがありませんか?
つまり、測定の仕方、時間、測定の前に歩いていたか安静にしていたか、前日の夜によく眠れたか、そんなことでいつも違う数値がでる。
「家にある血圧計で測っても、いつも違う値が出て信用できない」と思ったことはないでしょうか?

 エジプト時代の人は血圧なんて言葉は知りませんでした。
そもそも、心臓から血液が押し出されて全身を循環して流れて行くのは、解剖しているうちに心臓が止まってしまうのだから、見た人はいないはずです。
最初に気がついた人は偉いのですが、なかなか信じてもらえなかっただろうと思います。

 世界で初めて血圧を測定したのは1733年のイギリス人生理学者です。
馬の首の動脈にガラス管を突っ込んで、血液が高く管の中を上がっていく高さを測定したのが血圧の始まりです。
1896年にイタリアで水銀血圧計が作られ、1906年にロシアのコロトコフが聴診法を発見しました。
今と同じ測り方です。
160年かかって血圧が痛い思いをせずに測れるようになりました。
さらに110年経った今、家庭用の血圧計はさまざまなタイプが店に並んでいます(家庭用の器械は日本人が作りました)。

 でも注意してください。
血圧は血管をつぶす力を測って、動脈の中の圧力を間接的に予想しているのです。
血管を刺して測った値より少し低い、だいたいの値なのです。
上腕で測って、やっとその程度の正確さなので、手首や指先で正確に測定するのは無理です。
だから、血圧計は上腕で測定するものを使ってください。
多少の幅のなかで正確な血圧が測れると思います。
「130/80以下に出ることが多い」なら、だいたい良いなと思って結構です。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨( 2009年10月 「青いぽすと」掲載)

肺炎に気をつけましょう

 今ちまたでは新型インフルエンザが問題になっていますね。
日本国内でも発病した人が多数報告されていますが、皆さんが快方に向かってくれることを願っています。
またメキシコではかなりの死者が出たとのことですが、その理由は何だったのでしょうか。
記事を見ると、多くの人が重症肺炎にかかっていたとのこと、さらに免疫力の低下した人も相当含まれていたそうです。
これらのことから新型インフルエンザに感染した後、重い肺炎になってしまったことが死亡の原因だったのかもしれません。

 二十世紀初頭に『スペインかぜ』が流行し、日本でも約五十万人が亡くなったと言われています。
亡くなった方の多くが細菌性肺炎を併発していたとの報告もあるようです。
つまりインフルエンザウィルスで弱ったところに細菌が入り込んで肺炎を引き起こすことが問題ということです。

 日本人の病気による死因の第一位は「がん」ですが、肺炎も高位を占めており、油断できない病気です。
慢性の呼吸器疾患を持っている方は肺炎にかかりやすく、さらに重症化もしやすいと言われています。
また高齢者では嚥下(えんげ)機能(ものを飲み込む機能)が低下しており、食物が食道ではなく、気管支に入り込むことによっておこる、嚥下性肺炎にも注意が必要です。
肺炎を予防するためには肺炎ワクチンをうつことも有効といわれています。
ただし肺炎の原因菌すべてに効くわけではないので注意が必要です。

 さらに嚥下性肺炎を予防するコツは、食事をとるときの姿勢です。
背もたれに寄りかからずに座り、あごを引いた状態で飲み込むようにします。
また、のどにつまりやすいものは避けましょう。
トロミがあると飲み込みやすいので、片栗粉やトロミ剤を使うのもひとつの方法でしょう。
また食後すぐに口の中をキレイにしましょう。食後すぐ横にならないことも重要です。

 以上を実行すると嚥下性肺炎もかなりの確率で予防できるようになるでしょう。


Text by 北美原クリニック 遠藤 明太(  「」掲載)

失神バンド

循環器内科2009/03/25

 1960年頃にはグループサウンズが流行っていて、オックスとか「失神バンド」がありました。演奏する人が失神してしまうとコンサートは終わりなので、失神するのは最前列に来ている女の人たちでした。
キャーッと騒いで、ぐったりしている所を係員に運び出されていました。
「入場券がもったいない」と小学生ながらに心配したものです。

 失神を主訴に外来を訪れる人はよくいます。
26年間の住民調査で「男3%、女3.5%の人が、一度は失神していた」と言う論文があります。
命に別条のない失神の原因もありますが、倒れたときに頭を打ったり、骨を折ったりすることもあります。

 失神する状態とは、一過性に脳への血流が減少する状態です。
頭への血流が6~8秒間途絶えるような不整脈が起こったり、上の血圧が60まで低下したり、脳への酸素が20%低下しても失神します。
失神前にふわふわする浮遊感を自覚することもありますし、前駆症状のない場合もあります。
完全に意識を回復するので、「あれはなんだったのだろう?」と不思議になりますが、繰り返すことが多いので、原因を調べるのは大事なことです。

 脈の速くなる不整脈と脈の遅くなる不整脈のどちらも失神の原因になります。
脈が速くなる不整脈が起こって、それが止まるときにしばらく心臓が打たないので、失神することがあります。
心房細動と言う不整脈で、脈が非常に遅いときも失神します。
心臓がやたら速く動くのだが、速すぎて血液を送り出せない不整脈の時も失神します。
出血して血圧が下がった時も失神します。
血を吐いた時は原因がわかりやすいのですが、動脈瘤の血管が裂けて体内で出血している時は失神の原因がわかりづらく、命に別条のある失神です。
朝礼で失神するのは、失神バンドと同じで、一時的な血圧低下が原因の命に別条のない失神です。
心臓血管に病気があると失神の原因になり易く、繰り返すと言われています。

 致命的な病気の前触れかもしれないので、気を失ったときは原因を調べましょう。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨( 2009年4月 「青いぽすと」掲載)

腎臓を元気に

循環器内科2008/10/03

 「加齢にともなう生理機能の変化」というグラフを見ながら書いています。生理機能とは、病気がない状態での体の働き具合ということです。
30歳を100%とすると、肺活量や心拍出量(心臓から送り出される血液の量)は50歳で2割減少し、60歳では、3~4割減少しています。
とても急激な右肩下がりのグラフなので、がっかりします。「一緒に運動をしても若者にはかなわないはずだよなぁ」と納得させられるグラフです。基礎代謝率(動かないでじっとしていても、生きているのに最低限必要なエネルギー)が70歳では85%に落ちているので、年を取ると1割ぐらいは食事を減らさないと余分なカロリーを取ることになって太るのがよくわかります。

 腎臓の働き具合をあらわす、糸球体ろ過率も10年ごとに10%ずつ下がっているので、10歳年を取るごとに、1割分ずつ腎臓を削り取っていることになります。
130歳になったら腎臓はすっかりなくなることになりますが、幸い寿命はそこまで長くないので、普通に生きている分には死ぬまで大丈夫です。
困ったことになるのは、高血圧や糖尿病にかかると腎臓の動脈硬化が起こって、腎臓のなくなっていく速さがスピードアップすることです。
上の血圧(収縮期血圧)が165だと、1年で10%の腎臓がなくなります。病気がない人の10倍の速さで腎臓が失われていきます。
腎臓が悪くなると尿に蛋白(たんぱく)が出るようになります。
蛋白が尿に出るようだと、腎臓がますます悪くなりますから、これは放っておけませんので、「高血圧を治療しましょう」ということになります。通常、高血圧の人では、130/80以下になるようにしますが、蛋白尿が出る人では、125/75が目標値になります。
糖尿病で蛋白尿が出ている人も、血圧を低く保つと蛋白の出かたが少なくなり、腎臓の働きを温存することができます。

 昔はよく検尿が行われていたのに、近年あまり評価されていませんでしたが、簡単に取れる尿で腎臓の悪くなった度合いが見られるのですから、なかなか良い検査と思います。
このようなわけで、循環器内科医は血圧を低く保つことにこだわって診察しています。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原亨(  「青いぽすと」掲載)

貧血に注意しましょう

 病院にはかかったことがなくても、年一回保健所などで健診を受ける方が増えているようですね。ご自分の健康に気を使われる方が増えているということだと思います。

 健診でも必ずチェックされる項目に貧血があります。赤血球の下にヘモグロビンという項目があります。このヘモグロビンが男性で十四mg/デシリットル、女性で十二mg/デシリットル未満に下がった状態を貧血といいます。血液がうすくなった状態と考えていただけば分かりやすいでしょう。普通は貧血が進むと息切れや倦怠感(けんたいかん)、さらに動悸、胸痛などが出てくるといわれますが、実際にはヘモグロビンが七mg/デシリットル台でも症状が全くない方もいらっしゃいます。臓器に酸素を運ぶのはすべて赤血球(ヘモグロビンを含む)が行っていますから、貧血になるとすべての臓器の働きに支障がでる可能性があるというわけです。

 貧血の原因は多岐にわたりますが、日常よくみられるのは鉄欠乏性貧血です。鉄が足りなくなるために起こる貧血です。女性に多く、鉄分を補えば改善が見込めます。ただし鉄剤は吸収をよくするために空腹時に服用するのが原則ですが、おなかの不快感を訴える方も少なくありませんので注意が必要です。さらにお薬が飲めない方には注射剤もありますが、漫然と注射しつづけると鉄過剰になり肝臓の病気になってしまうこともあります。そうならないためにも常に体内鉄量の目安である血清フェリチンを計測してもらうようにすると良いでしょう。

 また鉄剤を服用すると便が黒くなります。黒くなっても心配はないのですが、あらたな胃潰瘍による出血などを見落としかねない(胃の出血があると便が黒くなる)こともあり注意しておきたいところです。

 鉄欠乏性貧血以外にも慢性炎症や悪性腫瘍にともなう貧血、さらに白血病を含む血液疾患にともなう貧血などもあり、貧血からたどっていく病気がたくさんあるのです。

 健康診断の結果をケースにしまいこんだままの方は是非もう一度見直してみてはいかがでしょうか?


Text by 北美原クリニック 遠藤 明太(  「」掲載)

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