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頻尿や尿もれを減らす方法

泌尿器科2019/01/28

 トイレが近い。
急にもよおして我慢ができない。
尿意を感じてからトイレまで間に合わない。
これは過活動膀胱(ぼうこう)と呼ばれる状態です。

 緊張した時やトイレの心配をした時にすぐにしたくなってしまう。
あるいはそうならないよう常に早めにトイレへ行ってしまう。
これは習慣性・心因性頻尿と呼ばれる状態です。
これらの頻尿や尿もれは膀胱訓練により改善される可能性があります。

膀胱訓練とは

 トイレに行きたくなっても我慢をする訓練です。
最初のうちは毎回5分くらいをめどに我慢することを心掛けます。
5分の我慢ができないこともありますが、その場合はその時できる時間で我慢を繰り返しましょう。
尿意が強い場合は尿道やお尻の穴を締めるよう力を入れたり、服の上から尿道出口を手で押さえるようにしながら慌てずゆっくり深呼吸をすると尿意がおさまり我慢がしやすくなることがあります。

 5分の我慢が容易にできるようになれば、その後の膀胱制御はより確実なものになるでしょう。
あとは無理をしないで少しずつ10分、15分と時間を延ばしていきます。
毎日繰り返し実行することで、やがて尿意は弱くなりトイレの心配もなくなります。

 膀胱訓練の治療効果を高めるためには生活習慣の改善も必要になります。
まだもよおしてもいないのに念のためにトイレへ行く習慣はなるべく控えましょう。
少ない尿量で排尿を繰り返すと次第に尿意は強くなり、もっと少ない尿量でもトイレに行きたくなってしまいます。

 膀胱訓練は過活動膀胱診療ガイドラインなどでも高く評価されている優れた治療方法です。
ただし、頻尿や尿もれを来す病気には膀胱炎や膀胱がん、尿路結石症など膀胱訓練が不向きなものもあります。
血尿や排尿痛、腹痛など頻尿以外の症状を伴っている場合は、まず医療機関へ相談しましょう。
また、膀胱訓練によっても全く効果が得られない場合は、薬物療法の検討や他の病気の可能性がないか評価する必要があります。
このような場合にも医療機関への受診がすすめられます。


Text by 医療法人社団美原腎泌尿器科 田崎 雅敬( 2019年1月29日 「北海道新聞夕刊」掲載)

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