適切な診断と治療、治療結果の検証を重視 わかりやすい説明で地域の信頼も厚い
2006年に開院した治(はる)耳鼻咽喉科は、国道228号線に面した親しみやすい建物が印象的。
院内は子どもを意識したやさしい雰囲気で、診察室はプライバシーに配慮し完全個室になっているため、子どもからお年寄りまで誰もが気軽に通院できるクリニックだ。
山口治浩院長は、〝適切な診断と治療〟、〝治療の経過と結果の検証〟をモットーに、日々の診療に取り組んでいる。
「例えば蓄膿はきちんと治療すれば2カ月程度で治る病気ですが、治療結果が検証されず2年3年と通院していたというケースがあります。
診療では患者さんに病気の説明はもちろん、治療内容や完治するまでの見通しなど治療方針をきちんと示し、患者さんが最も良い状態を得られるよう、自らの診断と治療に責任ある姿勢で取り組みたいと考えています」と話された。特に耳鼻咽喉科領域は、患者が直接見られない部分が多いため、ファイバースコープの画像や聴力検査の結果なども目に見えるかたちで、より分かりやすい説明に努めている。 また、山口院長は勤務医時代、長年にわたって上咽頭がんを専門に、頭頸部の悪性腫瘍の治療に多くの実績を持ち、その知識と経験から悪性腫瘍などの診断には定評がある。
治療には総合病院や大学病院と密接な連携も図られ、万全の体制が整っている。
色覚異常について
先天色覚異常の割合は男子で約20人に1人、女子では約500人に1人といわれております。
日本眼科医会の平成24年の調査によると、色覚異常の中高生の2人に1人が異常に気がつかないまま進学や就職時期を迎え、6人に1人がなんらかのトラブルを経験していました。
小学校では、平成15年度から色覚検査が全員にではなく、希望者にのみ行われるようになっているためです。
色覚異常があるからといって、決して白黒や灰色の世界を見ているのではありません。
いくつか区別しにくい色の組合せ(たとえば赤と緑)があるというだけですから、通常は運転免許も問題なく持てるし、日常生活でもほとんど困ることはありません。
5月に入り、学校健診が行われる時期になりました。
色覚異常の場合は、それを自覚することで色の間違いを減らすことができ、また、トラブルを防ぐことが可能になりますので、学校健診では検査を受けることをおすすめします。
乾き目なのに涙目 ~結膜弛緩症(けつまつしかんしょう)~
白目(強膜:きょうまく)の表面は結膜(けつまく)という薄い膜で覆われています。
その結膜は黒目(角膜:かくまく)から始まって外側へ伸び、数㎝外側でUターンして赤目(眼瞼:まぶた)の表面から瞼の縁まで戻ってきます。
両手で薄い透明なビニール袋を持っている状態を想像してみてください。
そのビニール袋の中に涙がたまっていて瞬きをする度に角膜の表面を涙が覆って潤してくれます。年齢とともにこの結膜がゆるんでだぶついてきてしまう方がいます。
この状態を結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)と言います。結膜弛緩症になるとゆるんできた結膜は上の方に上がってきて、下瞼の縁からはみ出して角膜の上まで飛び出して、下瞼の縁から白目の固まりが盛り上がって見えるようになっています。この状態になると、結膜の折り返し部分に涙をためることが出来ないため涙があふれて涙目になってします。
でも逆に、折り返し地点に涙がちゃんとたまっていないということは瞬きをしたときに涙が黒目を綺麗に覆うことが出来ず、すぐに涙が蒸発してしまうということです。
ですから、結膜弛緩症の方の問診票を見ると、「涙が多い」と「目が乾く」の両方に丸がついている場合がよく見られます。そのほかに、シブシブする、イズい、目やにがたまる、涙が目尻にあふれるので目尻の皮膚が肌荒れする、といった症状も出てきます。治療法としては、結膜を引っ張って張りを持たせた状態で強膜に縫い付ける結膜縫合術(けつまくほうごうじゅつ)を行います。
程度の軽い場合には引っ張って強膜に縫い付けますが、程度の重い場合には結膜やその下にあるテノン膜を切り取ってから縫い付ける場合もあります。涙目だけれど乾き目、シブシブする、朝目やにがたまっているという方は一度眼科を受診して結膜の状態をチェックしましょう。
高齢者って、何歳?
世界保健機構WHOの定義では、65歳以上を高齢者と呼びます。近年、日本の高齢における心身の健康調査からは、20年前と比較して、加齢による衰えが、5~10年遅くなった「若返り」現象がみられました。世論調査でも、70歳以上を高齢者と考えると言う意見が多かったそうです。
そうは言っても、寄る年波には勝てませんから、身体が次第に弱っていくのは避けようがありません。「要介護」状態に陥る原因としては、第一位が「認知症」、「脳卒中」、「高齢による衰弱」、「転倒・骨折」、「関節疾患」と続きます。脳卒中のように、突然、健康寿命が終わってしまう場合もありますが、「いくつかの病気が重なって、次第に不調がつのり、だんだん要介護になっていく」という場合が多いと思います。
「要介護」の前段階と言える心身の弱った状態をフレイル(脆弱・もろい)と言います。フレイルには、三つのタイプがあります。①加齢と運動不足で、筋力が衰えて転倒しやすくなる「身体的フレイル」。②うつ病や認知症による「精神・心理的フレイル」。そして、③社会的問題等で、引きこもり、ストレスに弱くなった「社会的フレイル」です。
身体的フレイルのチェックは、体力テストです。世界17ヶ国15万人を4年間追跡調査した結果では、握力の弱い人で死亡リスクが大きくなるそうです。握力が5㎏低下する毎に死亡リスクが16%上昇すると言うことです。握力計がなければ、簡単にできるのは、開眼片足立ち検査でしょう。目を開けて、片方の足で立ちます。挙げた足を着いたり、ケンケンしたりすると終了です。2回やって、良い方が自分の記録です。65歳の平均は、50秒です。足の筋力とバランスを同時にテストできます。握力も片足立ちの時間も、トレーニングで変えられます。自分の未来や寿命を変えられるのかもしれないのです。まずは、けがをしないように、周りを片付けて、片足立ちしてみてください。
貧血をあなどらないで
貧血という病名を聞いたとき、みなさんはどのような症状を思い浮かべるでしょうか?
貧血は血色素(ヘモグロビン)の値が何らかの原因で減ってしまい、赤血球をうまく作れなくなった状態です。
一般的には10〜40代の女性に多い鉄欠乏性貧血がよく知られています。
立ちくらみやめまいの症状を貧血と思っている方が多いと思いますが、これは起立性低血圧などの血圧の調整障害の症状であり、貧血の症状ではありません。
受診される鉄欠乏性貧血の患者さんの多くは、健康診断で貧血を指摘されたり、指摘されていたのに自覚症状がなかったので放置していた方がたくさんいます。
慢性的に進行する鉄欠乏性貧血は、身体が順応してしまい、自覚しにくいのかもしれません。
また、自覚症状であってもそれを貧血の症状と思っていないこともありえます。
鉄剤投与で貧血が改善すると、「身体がらくになった」「ぐっすり寝られるようになった」「集中力が戻ってきた」という方が実は多いのです。自覚症状がないからといって身体に負担がかかっていないというわけではありません。
赤血球は身体全体に酸素を運ぶ役割を果たしているので、貧血の時には体中が酸欠となってしまい、じわじわと身体を苦しめているのです。
身体からSOSサインは出ているはずなのですが、「軽い貧血だから」とか、「貧血くらいで受診してられない」と無視している方が少なくありません。
貧血を決して、あなどってはいけません。
道南エリアで唯一の矯正専門歯科「見えない・目立たない矯正」が好評
道南の矯正専門歯科
矯正専門歯科医院でのきめ細かい矯正治療を希望する患者が、函館市や北斗市のみならず道南全域から通院している。
「患者さんとの対話を大切にしながら、分かりやすく、そして患者さんの立場にたった診療を心がけています」と、古田樹己院長は話す。
見えない・目立たない矯正
矯正治療に対して、「矯正装置は目立つもの」というイメージを持つ人が多いが、同医院では見た目を気にする人のために『見えない矯正(裏側矯正・舌側矯正)』や『目立たない矯正』に対応している。
これによって装置が目立つという理由から矯正治療に踏み切れなかった患者が数多く受診し、好評を得ている。「お子さんでも大人でも治療のタイミングを逃すと問題をこじらせてしまうことがあります。
歯並び・かみ合わせが気になり始めたら、早めに経験豊富で信頼できる矯正歯科医にご相談することをお勧めします」と古田院長。
特に40代〜60代に治療をあきらめたり、迷っている人が多く、「矯正治療に年齢は関係ありません。
まずは気軽にご来院ください」と話す。
土日診療・分割払いもOK
平日の通院が難しい患者のために土日診療を行っているほか、患者一人ひとりに丁寧かつ質の高い治療を提供するため、完全予約制を採用。
また古田院長は常日頃から学会やセミナーに積極的に参加し、最新かつ最先端の治療を提供するため日々研鑽を積んでおり、患者からの信頼も厚い。
さらに矯正治療は基本的に自費診療となるため、患者の負担を考え、長期にわたる分割支払いにも対応し、多くの患者に喜ばれている。
血液検査でがん早期発見の時代へ
「がんは血液検査で分からないんですか?」患者さんにそう尋ねられることが時々あります。現在血液検査には腫瘍マーカーと呼ばれるがん診断に関する項目があります。しかし、この検査はすでにがんの治療を受けている方の経過観察には有用ですが、残念ながらがんを早期に発見することは困難です。腫瘍マーカーはがん細胞の表面にある物質で、がんがある程度大きくなってから一部が死んで血液中に漏れてきたものを見ているので、もともと早期がんの発見には向いていないのです。胃カメラなど手間や苦痛を伴う検査を受けなければ分からないのが現状です。
その限界を打破する新技術の開発プロジェクトが国立がんセンターなどを中心として現在進行中です。エクソソームと呼ばれる細胞から出される膜に包まれた物質の中にある、マイクロRNAという物質ががんの増悪や転移に深く関わっていることが近年分かってきました。エクソソームは血液、尿、唾液などの体液中に含まれており、これを抽出してマイクロRNAを測定してみると、がんの人と健康な人とでその内容・種類が異なることが分かりました。さらに重要な点はこれらの異常ががんの超早期から見られることで、早期の卵巣がんがこの手法で100%近い診断率であったという驚くような報告もあります。現在は13種類のがんについて診断薬として問題ないか多数例で検証する段階に入っており、数年以内の実用化を目指して研究が進んでいます。
この技術には現在のがん検診・診断の体系そのものを根底から変えるほどの大きなインパクトがあります。長年続く画像診断を中心としたがん検診の時代から新時代の検診スタイルに進化すると思われます。早期発見されるがんが増えることになれば、最終的にがんの死亡率改善が期待されます。1日も早い実用化を期待したいところです。
片頭痛の新薬
最近、片頭痛の新しい治療薬がいくつか登場しました。片頭痛の治療薬には、頭痛発作時の頓服と発作の予防薬の2種類がありますが、その両方に新薬が登場しています。
頭痛発作時には、トリプタンというグループの薬が標準的に使われていますが、この薬は使うタイミングが難しく、痛み始めに使うのが良いと言われています。
昔の薬に比べ、よく効きますが、タイミングが悪いと、痛みは止まらず、「この薬は効かない」と判断されたりします。また、使い過ぎると薬のせいで頭痛が強く、しつこくなることもあります(薬物乱用による頭痛は、この薬に限ったことではありません)。
これらの問題に対して、発作時の薬としては、ジタン系薬剤という新しいタイプの薬が登場しました。これは服用するタイミングを選ばないという特徴があり、トリプタン製剤がうまく使えなかった、あるいは効果がなかったという人にお勧めです。
頭痛発作が頻回で長期間続いている人には、予防薬が適用されます。これにも何種類かありましたが、この領域でも新しい薬が出ました。
片頭痛のメカニズムは完全には解明されていませんが、痛みを引き起こしている物質の一つと思われるものをブロックする薬ができました。これは注射薬で、3製品販売されています。月に1回、あるいは3カ月に1回、皮下注射します。慣れれば、自己注射も可能ですので、受診回数も減らせます。
ただし、完全に片頭痛の発作を押さえられるとは限らず、内服薬を減らすことはできても、完全に縁を切るのは難しいことです。また、非常に高価であるという欠点もあります。
どんな薬にも長所や短所がありますが、選択肢が増えることは喜ばしいことです。片頭痛に悩んでおられる方は医療機関でご相談ください。
ドライアイ
先日ドライアイセミナーに参加する機会があり、有意義な時間を過ごしてきました。
ドライ=乾燥、アイ=目。
目の表面が乾く病気がドライアイです。
涙の量が不足していれば当然潤いませんが、量が十分でも、目の表面に涙が均一に安定しないと、まばたきの間隔に間に合わず乾燥してしまいます。
それぞれの病態に合った治療法や薬剤を選択することで症状の改善が期待できます。
目が疲れる。
目がごろごろする。
目が乾いた感じがする。
目に不快感がある。
目がヒリヒリ痛い。
目が赤い。
朝、目が開けにくい。
目がくしゃくしゃする。
白っぽい目ヤニがでる。
なんとなく見づらい。
時々かすんでみえる。
最近、少し視力が低下したようだ。
これらの症状がドライアイ研究会のホームページに記載されています。
心当たりのある方は、一度、近くの眼科を訪ねると良いでしょう。
おたふくかぜによる難聴にご用心
今年に入って函館市内近郊では、おたふくかぜの大流行が見られ、その数は、過去5年間の平均の5倍以上です。 手元に資料が残っている過去20年の統計を見てみますと、今年は大流行した平成9年についで2番目の多さになっています。
平成15年、16年にも小流行がありましたが、その後はほとんど流行もなく過ぎています。 今年の流行では、小学校高学年のお子さんがおたふくかぜにかかる例が多くみられます。 おたふくかぜというと、みなさんはどんな病気と思われるでしょう。
耳の後ろの耳下腺やあごのところにある顎下(がくか)腺というところが腫れたり、大人になっておたふくにかかると重症になったり、睾丸(こうがん)炎になって不妊の原因になるというところでしょうか? おたふくかぜになって一番心配なのは、「おたふく難聴」という、片方の耳が全く聞こえなくなるという合併症です。
頻度はおたふくになった人の1万人に1人という報告から、数百人に1人という報告までまちまちですが、おたふくの中で最も注意しなければならないものなのです。
残念ながら、おたふく難聴の存在はあまり知られていません。
難聴を早期に見つけたとしても、治療によって元の聴力に回復することはあまりありませんが、早期に発見して悪くなる可能性を少しでも減らす治療がなされます。
耳鼻科の先生にお話を聞くと、函館地域でもおたふく難聴で苦しんでいるお子さんは確実にいますとのことです。 おたふくかぜの予防にはなんといっても予防接種が有効です。ワクチンで防げる病気の多くは接種することでほとんどかからなくなるものですが、おたふくかぜワクチンだけは抗体の出来る人が約80%とあまり高くはありません。
それでもワクチンをすることにより、難聴になる危険性をできるだけ少なくすることは現在でも可能と考えられています。
任意接種でお金がかかりますが、ぜひ接種して欲しいワクチンだと考えています。
新入園、新入学の時、まだおたふくに罹っていないお子さんは、これを機会に予防接種をして難聴の危険性を少しでも下げるようにしてください。









