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カワムラ歯科クリニック  たからまち総合診療クリニック 

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Vビームによるレーザーフェイシャル なかなか治らない赤ら顔・ニキビの赤みや傷跡の赤みの治療

形成外科2012/12/31

 レーザーは単一波長の高いエネルギー密度を持った光の束です。
この光の束を波長、照射時間、照射間隔、強さなど精密に疾患に対応するように加工したものがレーザー医療機器です。
現在、たくさんのレーザーと光束を応用した医療機器はあります。
ただ、魔法の方法ではないので色を消しゴムのようにすぐに消すことはできません。
では、どのようなレーザーで、『なかなか治らない赤ら顔・ニキビの赤み・傷跡の赤みの治療』を行うのでしょうか。
現在、皮膚領域で用いられているこれらの症状を治療するレーザー医療機器は、Vビーム(色素レーザー)でこのオレンジ色の光は血管の中の血液の赤い色素(酸化ヘモグロビン)に大変よく反応する波長のレーザーです。
このレーザーは肌に当てると肌を通り抜けて血管を流れる血にあたり熱を持ち、その熱を利用して血管をふさいでいきます。
一回ではすべての血管をふさぐことはできませんので期間をあけて繰り返しレーザーをあてることで血管がだんだん目立たなくなります。

 一般にレーザーと言われているものと大きな違いは、医療用レーザー・光治療機器は強力なエネルギー密度を制御する非常に緻密構造の医療治療機器であるということです。

 老化は最初に血管から始まると言われています。
Vビームによるレーザーフェイシャルは『目の周囲の小しわ、手のしみ・しわ』にも効果があり、従来のしみしわの若返り医療機器とは違い、肌にレーザーを照射して血管の内壁の内皮細胞に働きかけサイトカインを産生させ周辺の細胞に刺激を与え組織の若返りを図るものです。
施術後すぐに化粧ができ、表面麻酔を行うので痛みも少なく、施術時間も顔の場合は5〜10分と短時間です。

 今までのレーザー、RFなどのしみしわの若返り医療機器は、メラニンやコラーゲンに『喝』でしたが、Vビームによるレーザーフェイシャルは、血管に『喝』ということです。


Text by 五稜郭大村美容形成クリニック 大村 勇二( 2013年1月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

緑内障は失明原因の第1位、早期発見を!!

眼科2013/10/31

 緑内障は眼圧が高いことにより、視神経が圧迫されて枯れていき、見える範囲が狭くなってしまう(視野が欠ける)病気です。緑内障は進行性なので、残念ながら1度失ってしまった視野はもとに戻すことが出来ません。
そんな大変な病気なのに、実は自分ではほとんど気付きません。
なぜならば視野が欠け始めていても、もう片方の目が助けてくれているために、自覚症状が出るころにはかなり視野が狭くなっています。
ですから早期発見がとても大切なのです。

 緑内障には色々なタイプのものがあり、正常な眼圧であってもその人にとっては視神経が圧迫を受け、視神経が枯れていくタイプもあります。
これを「正常眼圧緑内障」と言います。
眼圧が高いタイプと違い、眼痛やかすみ目などの症状を伴わないため、発見されていないことが多くあります。
実は日本人はこの「正常眼圧緑内障」が多いのです。

 緑内障の診断には「眼圧」「視野検査」「眼底検査」の3つが重要です。
眼科医による総合的な判断で治療を開始します。
緑内障と診断されても眼圧を下げることによって、視野が欠けていくスピードを遅くすることができます。

 治療の効果を実感できない病気なのですが、緑内障と診断された方は自己判断で治療を中断しないようにしましょう。
放置すると確実に徐々に視野は狭くなっていきます。
定期的に医師の診察と検査を受け、自分の目の状態を知っておきましょう。
一生涯見える目で暮らすために早期発見、早期治療が最も大事な病気です。
早期発見のために気軽に眼科受診することをおすすめします。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2013年7月16日 「青いぽすと」掲載)

白内障って再発するの?

眼科2008/08/13

 「せっかく白内障の手術をして視力が回復したのに、また見えなくなってきた」という声をよく耳にします。別の病気にかかったために視力が悪くなるケースもありますが、よくあるのは後発(こうはつ)白内障による視力低下です。

 聞き慣れない方が多いと思いますが、後発白内障は、白内障手術の時に眼内レンズを入れるために残しておいた水晶体(すいしょうたい)の袋に、術後濁(にご)りが生ずることが原因で発生します。これは、白内障手術を行った人の5~30%で、視力に影響が出るほどに進行します。

 しかし治療は簡単で、レーザーで濁りを取ることができます。外来で短時間で行うことができ、入院は全く必要ありません。

 白内障術後で、また以前のように見づらくなったと感じている方は、もう一度眼科を受診してみてはいかがでしょうか。


Text by 江口眼科病院 森 洋斉(  「」掲載)

高血圧をやっつけろ!

内科2009/05/22

 今年から、日本高血圧学会が高血圧のガイドラインを変更しました。
内容は、さらに血圧を低く管理することです。なぜ血圧を下げるのでしょうか?

 それは、健康に長生きしたいからです。
血圧を下げることにより、脳卒中・心筋梗塞による死亡リスクを減らすことが出来ます。
具体的には、血圧をたった2mmHg低下させると脳卒中になる率が約6%、心筋梗塞は約5%低下するそうです。
また、血圧が120mmHg以下の人に比べると140mmHg以上の人は 脳卒中・心筋梗塞による死亡リスクが3倍以上になります。
これらのデータをもとに、血圧をより低く管理することが必要になりました。
皆さんに出来ることは、まず、血圧測定をすることです。
測らなければ自分の血圧が正常なのかどうかもわかりません。
初期の高血圧患者さんは自覚症状は全くありません。
「頭も痛くないし大丈夫」と思わずに、まずは自宅で血圧を測定してみましょう(血圧計は腕に巻くタイプ・オシロメトリック法という測定方法のものが良いです)。

 今回のガイドラインの改訂で自宅での血圧は、若年・中年者は、125/80mmHg未満、高齢者135/85mmHg未満が目標となりました。
この数字は医師である僕がみても厳しいなと思います。
時間をかけて少しずつ目標に近づけること、そして、より血圧を下げるという意識を持つことが必要になります。

 漫然と血圧のお薬を飲むだけではなく、自分で出来ることをしてみましょう。
まずは減塩です。
日本人の食塩摂取の平均は11gですが、6gを目標にしましょう。
具体的には、味噌汁・スープは1日1回だけにする。漬け物を出来るだけ避ける。
減塩醤油を使ったり、ポン酢やレモン汁等で代用する。
次に、体重を4~5kg減量させると血圧も低下しますよ!

 運動は散歩程度で構いません。
日常生活で車は駐車場の端に止めるとか、買い物は歩いていくことなどから始めましょう。この春、何か一つでも出来そうなことから始めてみませんか!?


Text by はら内科クリニック 原 信彦(  「」掲載)

乳がんについて

2017/04/24

 1995年には日本人女性の3万1174人が乳がんになっていました。
その頃、それまで日本人女性がなる第1位だった胃がんを越え、現在まで20年近くその座は揺るぎません。
2015年には8万9400人が乳がんになっています。
激増している理由としては、食生活の欧米化、出産数の低下、月経回数の増加(初経が早くなり、閉経が遅くなったため)などが考えられています。

 一方、女性のがんのできる部位ごとの死亡率では乳がんは胃・大腸・肺のがんよりも低く、その予後は他のがんに比べれば一般的に良好と言われています。
しかし、乳がんの死亡率はいまだに増加傾向であり、2015年の日本人女性の乳がんによる死亡者数は1万3800人であります。

 乳がん患者の死亡率を低下させるためには早期発見、早期治療が重要であることは言うまでもありません。
そして、早期発見には検診が欠かせません。
検診には、自分で見たり触ったりして行う自己検診と医療機関で行う乳がん検診があります。
乳がんは、身体の表面近くにできるため、自分で見たり触ったりすることで発見しやすい数少ないがんです。
20歳以上の女性は月1回の自己検診が勧められています。
閉経前の女性では、月経開始から数日の乳房の柔らかい時期に行うと、しこりが見つけやすいと言われています。
自己検診でしこりを見つけた人はもちろん、早期のしこりのない乳がんは自己検診で見たり触ったりしても発見が難しいため、医療機関で行う乳がん検診でマンモグラフィ検査や超音波検査を受けることが大切です。
日本乳癌学会では月に1度の自己検診と、自己検診で異常がなくても40歳以上の方は1~2年に1回の定期的な乳がん検診を受診することも推奨しています。
乳がんは20歳過ぎから認められ、30歳代ではさらに増え、40歳代から50歳代がピークです。
若い女性にとっても、乳がんは決して他人事ではありません。

 乳がん検診を受けたことのない方はぜひ1度、受けたことのある方は、受けたことのない方を誘って乳がん検診を受けることをお勧めします。


Text by 国立函館病院 小室 一輝( 2017年4月24日 「北海道新聞夕刊」掲載)

月経痛には昔からの知恵を

産科婦人科2008/08/13

 男性にはわからない若い女性の悩みに月経痛があります。

 20代以上の女性で月経痛がひどい場合には子宮内膜症や子宮筋腫を疑わなければなりませんが、10代の女の子の月経痛には生活習慣が原因と考えられる患者さんが増えています。

 悪い生活習慣の一番手は「寒い季節のなま足」です。

 下半身を冷やすことが月経痛をつらくしていることに気づかず、堂々となま足で受診し私から説教される女の子は後を絶ちません。昔から「女性は身体を冷やすとよくない」と言われていますが月経が近づいたら、冷たい食べ物、飲み物を避け、暖かい食事、暖まる食材(ネギやショウガなど)を取るだけでも月経痛が軽くなる可能性があります。

 意外と知られていませんが、喫煙や受動喫煙も月経痛悪化の原因になります。お父さんのたばこで娘が月経痛なんてかわいそうですね。


Text by 湯の川女性クリニック 小葉松 洋子(  「」掲載)

目の検診を受けましょう!

眼科2013/01/25

 眼科を受診すると、視力検査により近視、遠視、乱視、老視などがわかります。
皆さんは視力が悪いというのは、メガネなしの視力(らがん視力)が悪いことと思っているかもしれませんが、メガネやコンタクトレンズで視力(矯正視力)が良ければ視力は良いと言えるのです。

 矯正視力が悪い場合には、何か他に目の病気がないのか、別の検査に進む手がかりになります。
視力検査は白内障をはじめ、色々な疾患の進行度合いを評価するのにとても重要な診断材料のひとつです。
矯正視力が悪化していれば、必要な検査を色々加えて総合的に診断をします。
「目が痒い」などの主訴で受診した方が、視力検査で他の病気が発見されることはよくあることです。

 子供の場合6〜8歳くらいまでに視力の発達が完成するので、それ以前に是非一度視力検査を受けることをおすすめします。
視力検査は3〜4歳くらいから可能になります。
幼児には絵の指標なども使って測る事もできます。

 また、成人も白内障、緑内障、糖尿病網膜症、加齢黄斑変性などは、「視力検査、眼圧検査、眼底検査」の基本検査の他に、視野検査や他の検査の組み合わせで発見できます。
早期発見により早期治療ができれば、急激な視力低下を防げることが多いのです。

 ふつうに見えることは当たり前のようですが、日常生活を安全・快適に過ごす上でとても大事なことです。

 眼科の基本の検査はひとつも痛い検査はありませんので、小児から高齢者まで受けることができます。
目の病気がなくても、年に1〜2回検診を受けるつもりでお気軽に眼科を受診して下さい。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2013年1月15日 「青いぽすと」掲載)

禁煙について

禁煙2009/01/08

 平成18年2月に「ニコチン依存症管理料」が新設され、禁煙治療が保険適応されました。

  1. タバコ依存症スクリーニングテストで5点以上
  2. 1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上
  3. 直ちに禁煙することを希望している

などの条件を全て満たした方が対象となります。

 喫煙が肺癌や咽頭癌等の癌、また心筋梗塞などの動脈硬化性疾患の原因になることはよく知られています。
また副流煙の方が主流煙よりも有害物質を多く含んでいるため喫煙している人ばかりではなく側に居る人にも害をもたらすこともよく知られています。
タバコは嗜好品でありストレス解消手段という側面もあると思われますが、禁煙を希望する方々も多いことと思います。

 一度禁煙治療を実施している医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。


Text by 小笹内科医院 小笹 明(  「」掲載)

男性の性(9)

泌尿器科2010/03/19

男性の性(8)からの続き)
 現在、競輪は男子のみで女子のレースはないが、スピードスケートの夏期トレーニングとして始めた自転車でオリンピックにまで出場した女子選手も居る事だし、是非、競輪に女子部を創設して欲しいと思う。
競馬や競艇では既に女性の参加が認められているし、また8月号のこのコーナーで述べたとおり何といっても身体上・健康上も自転車は男子よりも女子に適しているので、競輪では女子のみのレースにするか、男子選手とのレースの時はハンデをつければギャンブルとしても成り立つと思う。
競輪人気低迷はいろいろ原因があると思うが、まず競輪場に行って思うことは、華やかさ・明るさに乏しい、女性客が少ない、ということである。
女子競輪の創設はこの点を改善するのに最も効果的で人気上昇間違いなしだと思う。
中野浩一氏は引退後しばらくして禿頭であることをカミングアウトしてカツラのCMに出ていたが、老壮年になったら、排尿状態なども全国のファンにぜひ告白して貰いたいと思う。ファンとしても泌尿器科医としても、とても興味がある。
と同時に、女子競輪の創設と老壮男性はママチャリに乗るようアピールして貰えれば、競輪人気の再興と老壮男性の排尿状態改善に寄与したことで、長く人々の記憶に残るのではないか、さらに、女子の自転車競技が盛んになれば女性の頻尿・尿失禁の防止にも役立つかも知れず、前人未到の10年連続世界一という偉業と合わせれば国民栄誉賞にも値するのではないか、と思う(自転車競技は海外、特に欧州ではサッカーに匹敵するメジャースポーツで、中野浩一氏は欧州では『ムッシュー』という敬称付きで呼ばれる数少ない日本人だそうである)。

 競輪場近くの啄木小公園ではあごに手を当て胡坐で考え込んでいる啄木像があるが、サドルの硬い自転車とともに、老壮男性にとってよくないのは、まさしく啄木がとっているポーズ、長時間の座位、特に胡坐がよくないとされている。前立腺や尿道の循環障害が起こると推定されているが、長時間胡坐で麻雀したり飲酒したりは排尿状態に悪影響があることは体験的にも実感している人も多いのではないか、と思う。


Text by 岡本ひ尿器科医院 岡本 知士( 2007年12月 「タウン情報誌JAM「教えて、先生!!」」掲載)

過敏性肺臓炎という病気をご存知ですか?

内科2014/09/24

 一般的な肺炎は細菌やウイルスなどの病原体が肺に感染することによって引き起こされる炎症ですが、過敏性肺臓炎はそれ自体病原性や毒性を持たないカビや、動物性蛋白質などの有機物・あるいは化学物質などを繰り返し吸い込んでいるうちに肺が過剰反応を示すようになり、アレルギー性の炎症が生じて引き起こされます。
過敏性肺臓炎の症状は発熱や咳・呼吸困難感・だるさなどです。喘鳴(呼吸のたびにぜいぜいする)を伴う方も多く、レントゲン写真上は淡い炎症像を認めます。
抗原の多くは患者さんの自宅や職場に潜んでいるため、その環境から離れると症状が軽快・消失し、再びその環境に戻ると悪化します。
このような状態が続くと肺に繊維化と呼ばれる不可逆的な変化が生じ、慢性的な咳や呼吸困難感で悩まされることになります。
日本でよくみられる過敏性肺臓炎には以下のものがあります。

①夏型過敏性肺炎:高温多湿になる夏季に発症しやすく、冬季にはみられません。湿気の多い古い家屋を好むトリコスポロンというカビが抗原です。
②農夫肺:北海道や岩手県などの酪農家にみられ、干し草のなかの好熱性放線菌というカビが抗原です。
③換気装置肺炎(空調肺、加湿器肺):清掃を怠ったエアコン(空調)や加湿器に生じたカビ類を吸い込むことによって発症します。
④鳥飼病:鳩やインコなどの鳥類を飼育している人、あるいはその周囲で暮らしている人に発症します。抗原は鳥類の排泄物にふくまれる蛋白質といわれています。
⑤職業性の過敏性肺炎:キノコ栽培業者がキノコの胞子を吸入して生じる過敏性肺炎やポリウレタンの原料であるイソシアネートを吸入して生じる過敏性肺炎などが知られています。

北海道では農夫肺・キノコ栽培者の肺炎が多いです。
治療法は抗原からの回避とステロイドホルモン剤です。
頻度の高い疾患ではありませんが熱や咳などの症状が繰り返される方は過敏性肺臓炎を起こしていることがあります。


Text by ききょう内科クリニック 蓮沼 晶子 院長( 2014年8月19日 「青いぽすと」掲載)

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