ω-3系多価不飽和脂肪酸(EPA・DHA)
脂肪(脂質)は日本では10年前までは3大栄養素なのに悪者扱いされていました。
しかし、最近の研究で若い小さな腹腔内脂肪は健康につかさどる重要な分子伝達物質を分泌する組織であることが分かってきました。
脂肪には必ず脂肪酸が含まれていて、その中でω-3系多価不飽和脂肪酸(EPA・DHA)は炎症を抑え、健康に問題を起こす脂質を抑える非常に重要な働きを持つ脂肪酸です。
ω-3(EPA・DHA)にはさまざまな疾患予防、健康維持に必要な働きがあり、毎日適切な量を摂取することが重要で食事から取ることが理想的ですが、サンマやサバなど魚の食べられない人はサプリメントを上手に使っていくことが大切です。
また、アルツハイマーの予防には高齢になってからでは遅いと言われており、できるだけ若い時期から摂取することをお勧めします。
メディカルスキンケアと美肌点滴/高濃度ビタミン点滴療法と肌老化予防・光・レーザー治療
肌のトラブル『肌の荒れ・しみ・くすみ・しわ』を改善するためには、肌の表面だけの治療ではなく、体内に欠乏している『各種ビタミン、ミネラル』を同時に補給することでより早く効果が期待できます。
点滴よって成分がほとんど、血液にて細胞や組織に直接活性を与えることで、短時間に全身の新陳代謝が盛んになり効果が実感できます。 また、定期的に続けることで、しみ、くすみ、しわ、肌の荒れ防止に効果を発揮します。
体力の衰え、若返りにプラセンタ点滴、健康維持などに、ビタミンB(にんにく点滴)、ひとりひとりの肌の状態や悩みなど、美容効果だけではなく疲労回復などの健康づくりにも効果があります。
今、一番必要としている『ビタミン・ミネラルなど』生理活性物質を選択して処方します。 注目されている点滴療法のマイヤーズ・カクテルはアメリカの開業医で広く行われている高濃度のビタミンC、ミネラルの点滴で、ビタミン・ミネラルを症状に応じて全身の細胞に直接送り込み、免疫改善、肌などの老化予防、慢性皮膚炎、慢性疲労、耳鳴り、線維筋痛症など一般的治療に抵抗性のある疾患に効果があります。 また、美肌の点滴療法では、これらの点滴にプラセンタ『人の胎盤から抽出した各種アミノ酸、酵素、核酸、ビタミン、ミネラルなど細胞活性因子』併用してさらに大きな効果を得ております。
こんな所が気になる方に
- 不規則な生活による慢性的栄養不足の方
- お肌のトラブルが気になる方で、仕事が忙しく時間がない方
- 最近疲れやすく、お肌の老化が気になる方
- その他いろいろ試してなかなか効果が見られない上記の疾患で悩んでいる方
通常、週に1~2回のペースで継続されることが理想です。所要時間は2~30分程度です。
ワンランク上の美肌メディカルスキンケアは高濃度のビタミンC、ミネラル、細胞活性因子の点滴療法と同時にしみ・しわのIPL(光)・RF(高周波)・レーザー治療でストレスよって疲れた肌の免疫能力を改善させ、くすみのない美しい肌へのメディカルスキンケアと肌老化予防の時代です。
これからは、細いだけじゃない、よく見える内視鏡
ここ数年、特殊光観察による強調画像を用いた胃・大腸カメラが普及してきました。
血液中のヘモグロビンに吸収される波長の光を照射することにより、食道・胃・大腸の粘膜表面の細かい血管構造を描き出し、正常粘膜とがんとをカメラで区別することができるようになりました。 すなわち、いままでの胃カメラや大腸カメラでは、見逃されることが多かった小さな病変が、この新しいカメラを使用することによって見つけやすくなったばかりでなく、がんを含めた腫瘍の大きさの範囲、深さ(進行度)が、詳細にわかるようになってきました。
胃カメラが、直径5~6mm程度の細さになっただけではなく、胃カメラ・大腸カメラの性能もこのように日々進歩しています。 一般のクリニックでもここまで精密な検査ができるようになったことに驚き、感謝しながら診療を続けている毎日です。
歯周病とは?
歯の周辺の汚れ(歯垢)の中に含まれる歯周病菌の毒素で歯ぐきに炎症が起き、進行すると歯を支える骨が溶けて歯が抜けてしまう病気で、軽症を含めると成人の約8割に症状がみられます。
しかし、初期の段階では、自覚症状がほとんどなく、気づかないうちに進んでしまいます。
歯周病を予防するためには、歯みがきや食事、睡眠、喫煙などの生活習慣に注意するとともに定期的な歯科検診と、歯の汚れに応じて必要なクリーニング等を受けることが大切です。
スタイル
最近、部分痩せで話題となっているメソセラピーについてお話します。
メソセラピーは自分が痩せたい部分に1.5〜2cm間隔で少量の皮下注射を2週間に1回、5回程度行っていく方法で、今まで行われていた脂肪吸引と比較して安全で、日常生活に支障がない方法です。
効果が出現するまでに2ヶ月程度必要ですが、脂肪吸引のような数ヶ月間の患部圧迫など、施行後、毎日の大変な管理はありません。
メソセラピー(部分痩せ)を行うと、脂肪の減少・脂肪細胞の周りの微細血管・リンパ管の循環を改善し、脂肪が溜まらない環境になります。
よくある問い合わせの中に、メソセラピーを行ったらたくさん食べても太りませんか?という質問があります。
メソセラピーでは部分的な循環は改善し、部分的には良好な環境になりますが、年齢とともに、体の中は食べたものが円滑に消費されない状態になりつつあるので、不適切な食事は肥満を誘発します。
食べても、太らないダイエットはないのか?こんにゃくなど栄養価のないものを摂ること、これは筋肉を細くして、一時的には痩せたように思うかもしれませんが、エネルギーを消費する筋肉までなくなるので、リバウンドとして食べたものが消費できずに脂肪に変わり、必ず太ってきます。
そして、筋肉が細り脂肪が増えて輪郭がぼやけて、メリハリのないスタイルになります。
若い頃のスタイルを維持したい、若い頃のイメージ(記憶)から抜け出せない、納得できない方は、メソセラピーなど部分的なスタイルの修正をしながら、極端なダイエットをせず、適切な運動、食事を摂ること、そしてサプリメントを適切に摂ることをお勧めします。
最後に、スタイルを維持するには運動は欠かせません。
一日に30〜45分、できれば週に3〜4回、そして、有酸素運動(歩行・軽いランニング)と無酸素運動(ウェイトトレーニング)の割合は、有酸素運動は一日30分、筋肉量を高めるためには、有酸素運動を行った後に無酸素運動をすることが効果的ですが、トータルで45分以上することはマイナス効果になります。
当院では、メソセラピーを行うと同時に老化予防としての肥満対策、ダイエット(食事の摂り方)、適切なサプリメントの摂り方も指導します。
慢性腎臓病ってご存じですか?
腎臓とはどういう臓器でしょうか?腰の辺りに左右1個ずつある握りこぶし程度の大きさの臓器です。血液をろ過して、必要なものを再吸収し、不要なものを尿として排せつする臓器です。
それ以外にも、赤血球を作るホルモンや血圧を調整するホルモンを作ります。慢性腎臓病とは、腎臓が何らかの原因によりダメージを受け、血液をろ過する能力が落ちてしまう病気です。
初期に症状は何も無いため、検査を受けなければ分かりません。「ちょっと血圧が高いけど、まあいいや」「コレステロールが高いけど、何も症状が無いので、様子を見よう」などと、生活習慣病を長年見過ごすことにより、腎臓にダメージが蓄積して発症してしまいます。
このように、わが国の慢性腎臓病は、生活習慣の変化や高齢化を背景にして年々増加し、成人の8人に1人が慢性腎臓病と報告され、日本透析医学会の報告では、令和2年末で34万7千人の透析患者さんがいるそうです。※1
また、この慢性腎臓病は、心筋梗塞や脳卒中といった心血管病や認知機能障害とも深く関わっており、健康寿命を脅かす新たな国民病と呼ばれています。 慢性腎臓病は、血液検査や尿検査を行うことで診断できます。
血液検査で、血清クレアチニン値をもとにした推算GFR(eGFR)と呼ばれる検査値が59以下の場合、慢性腎臓病を疑います。それ以外には、高血圧や高脂血症などの疾患に伴いタンパク尿が出ている場合です。
まさか、ちょっと血圧が高いけど、放置しただけで知らないうちに腎臓が悪くなるなんて…しゃれになりませんよね。最悪の場合、高血圧を放置→慢性腎臓病→腎機能の悪化→慢性腎不全→透析という流れもあり得ます。
これを知っていれば、たかが高血圧とは、いえませんよね。 検診を受けていない人は、ちゃんと検診を受ける。検診結果で、生活習慣病に関わる数値が気になるのであれば再検査を受けるなど、症状が無くても自己判断で放置しないように気を付けましょう。
※1日本透析医学会誌54(12):611-657,2021
膝の靱帯を切ってしまうと、もうスポーツはできませんか?
再発予防のためのアスレチックリハビリなども実施。
手術後のスポーツ復帰は可能です 膝関節の中心にある前十字靱帯の損傷は、バスケットやバレーなどのジャンプや着地動作、あるいはサッカーなどのフェイントで体と膝が反対方向に動いた際に生じます。
これらの場合、ほとんどが非接触型損傷で、他人と接触して損傷することはまれです。 急性期には膝の腫れ、痛み、曲げ伸ばしができない、歩行困難などの症状が現れますが、時間が経つと腫れや痛みが取れるため、軽い捻挫と勘違いする方がいます。
しかし、放置してスポーツを続けると膝崩れ(膝が抜けるような症状)が生じ、それを繰り返すうちに膝関節の軟骨や半月板まで損傷し、日常生活に大きな支障をきたすことがあるため、自己判断せず早期受診が大切です。
また高齢者では、加齢による変形性膝関節症による痛みと診断される場合もあります。 前十字靱帯損傷は手術が必要な場合が多いです。
まったくスポーツを行わない中高年以降の方は、保存療法で様子を見てもいいですが、趣味程度でもスポーツをされる方や日常生活でも膝崩れが生じる方は手術を考えるべきでしょう。 手術は、太ももの裏側で主に膝を曲げる機能を補助している半腱様筋腱や、薄筋腱を採取して移植する再建術が主流です。膝の前部分に2カ所切開(約8)し、1カ所から内視鏡、もう1カ所から器具を入れて手術を行います。
麻酔専門医による麻酔で、約1時間程度の低侵襲な手術です。半月板に損傷があった場合でも1時間半程度で済む、いわゆる最小侵襲手術(MIS)の先駆けといわれています。
術後の回復も早く、翌日か2日後には少しずつの歩行や膝を動かす練習を行います。
膝を保護する装具をつけた状態で120度まで膝が曲げられ、日常生活が送れるようになれば退院となり、当院では10日間ほどの入院で済みます。
ただし完全なスポーツ復帰を目指すためには、まず日常生活を十分に行えるためのリハビリを約12週間行います。
その後、スポーツ復帰のための訓練となるアスレチックリハビリを行います。前十字靱帯損傷ではケガをしやすい体質や体型といった素因があると言われています。
したがって、このリハビリプログラムには通常の筋力訓練のほかに再損傷や、反対の膝のケガを予防するためのプログラムも含まれています。
当院では3次元動作解析装置なども活用しながら治療を行っており、最短で術後約6カ月で競技復帰が可能となっています。
ブルーライトは、何が悪い??
最近、ブルーライトカット眼鏡が売り出されていますが、ブルーライトとは、LEDをバックライトに使う液晶モニターから多く発せられている光です。
モニターは明るいほうが見やすいと思われがちですが、明るいとブルーライトがいっぱい入っているので、「眼精疲労」を引き起こします。
また、肌にとっても紫外線同様に悪影響を及ぼし、くすみやクマができると言われています。
20年前に比べると、LEDディスプレイの普及により、あらゆるデジタル機器からブルーライトを知らぬ間にたくさん見ているので、「①網膜へのダメージ②目の疲れ③目の痛み」などを引き起こします。
以上のことから「パソコン作業はなるべく長時間しないように控える。
ディスプレイの輝度を調整する。ブルーライトカットのフィルターやメガネを使用する」などして、健康的な生活を送れるように心掛けましょう!!
生活習慣病、メタボリック症候群
「生活習慣病」や「メタボリック症候群」という名前は、ご存知でしょう。医療者は病気に色々名前をつけますが、診断された人は気持ちの良いものではありません。診察の際に「メタボですから」と恥ずかしそうに、苦笑いを浮かべる人がいます。どうして苦笑いなのでしょう。
「スティグマ」という言葉があります。ギリシャ語で、奴隷や犯罪者に付けられた「印」の意味です(日本でも「島流し」から戻った犯罪者の腕に入れ墨が入れられました)が、現代では、身体的な障害や宗教など、周りとの違いが好ましくないとして区別する「印」として使われます。さて、「生活習慣病」や「メタボ」と診断されると、自身も、周囲の人間も「乱れた生活から、病気になったダメ人間」のレッテルを貼ってしまいます。この「レッテル」がスティグマです。結局、心配なので毎年、健診は受けますが、健診結果を隠し、医師には相談しません。「ダメ人間」のレッテルを見せたくないのです。
最近、糖尿病学会の偉い方の講演をオンラインで聞きました。糖尿病に対する「スティグマ」を取り除きましょうというお話でした。現在、世界中がコロナウイルス感染で苦しんでいますが、糖尿病などの病気を持っている人の死亡数が多いという報道がされています。そのため、糖尿病患者さんの中には「私なんか、コロナにかかったら、一発でお終いですヨネ」などという人がいます。今回聞いた講演によると、これまでに分かっているデータからは、糖尿病でも血糖コントロールが良好な人達では、糖尿病でない人達と死亡率に差はないということでした。
結局、病気であることが悪いのではなく、それをほったらかしにするのがいけないのです。病気は誰かのせいではなく、まして本人の責任でもありません。恥ずかしがることはありません。「生活習慣の悪い人」のレッテルを剥がしましょう、生活習慣病とは、生活習慣の改善でコントロールできる病気だと考えましょう。
顔面けいれんと三叉(さんさ)神経痛
患者さんから時々耳にする言葉に「顔面神経痛」というのがあります。
昔のことは知りませんが、少なくとも私が脳外科を学び始めてからは、正式名称として、このような病気は聞いたことがありません。
一方、顔面けいれん(正しくは半側顔面けいれん)と三叉神経痛という病気があります(さらに紛らわしいものに、顔面神経麻痺というのもあります)。
おそらく、顔面神経痛という言葉は、これらの言葉が混同されて広まったのではないかと考えます。
今回は顔面けいれんと三叉神経痛についてお話します。顔面けいれんは、自分の意志とは関係なく、顔がピクピクとけいれんする病気です。
三叉神経痛は顔が痛くなる病気で、歯科治療のとき、歯の神経に触られた時の刺すような鋭い痛みが、顔に生じます。
顔面けいれんと三叉神経痛は、症状は違いますが、症状が出るメカニズムは似ています。
基本的にはどちらも、頭の中で顔面神経、三叉神経それぞれの神経を血管が圧迫しているために、刺激を受けて勝手に顔がピクついたり、顔が痛くなったりするのです。
したがって、根本的な治療は、手術でこれらの神経と血管の接触を離してやることになります。
しかし、どちらの病気も命を脅かすものではありませんので、頭の手術をためらう患者さんも多くいらっしゃいます。
そこで代わりの治療法として、飲み薬によるものや、放射線照射、注射による方法などがあります。それぞれの治療方法には長所と短所がありますので、どの治療法を選ぶかは、お医者さんと相談するとよいでしょう。
命に危険がない病気といいましたが、顔のけいれんは外見に影響するために、社会生活に大きな影響がありますし、三叉神経痛は、「歯の痛み」と同じ(歯の神経も三叉神経です)ですので、どんなに辛い痛みであるかは、すぐに想像できます。
ごく稀に脳腫瘍が原因となることもありますので、まずは脳外科でキチンと診断を受けることが治療の第一歩です。
つらい症状を我慢しないで脳外科に相談してください。









