コンタクトレンズの選び方
コンタクトレンズにはハードレンズとソフトレンズがあります。
一般にハードレンズは乱視の矯正力があり酸素透過性も良いとされていました。
しかし、最近は乱視用ソフトコンタクトやシリコンハイドロジェルという酸素透過性の良いソフトコンタクトも発売され、初めてコンタクトを作る方はソフトコンタクトを選ぶことが多くなりました。
さらに遠近両用コンタクトやおしゃれ用のカラーコンタクトもあり、多種多様のコンタクトから自分にあったコンタクトを選ぶことができるようになりました。
ハードレンズを選ぶ方はまず強度近視や強度乱視の方、円錐角膜と言った角膜の病気を矯正する必要のある方に選ばれます。
通常のソフトコンタクトにはないハイパワーの方はまずこちらになりますが、ハードという通りレンズ自体が硬いため初めて付ける時にはちょっとごろごろして涙が出てきてしまいます。
それでも1週間位するとなれてきて、比較的長時間装用しても目に負担が少ないという特徴があります。
ソフトレンズも以前に比べると乱視付きレンズの性能が良くなり中等度の乱視の方までなら問題なく使用できます。
2週間から1ヶ月で交換する使い捨てレンズ(頻回交換レンズ)もあり、レンズに汚れがたまる前に新しい物を目に付ける事ができる種類の物はソフトコンタクトにあります。
また、全く消毒の必要がないという一日の使い捨てレンズ(ディスポレンズ)もあり、お値段はその分お高くはなりますが、気軽に、そして目の健康のためには非常に優れている種類もあります。
目を美しく見せるというカラーコンタクトもあり、若い女性を中心に隠れたおしゃれをするレンズとして人気があります。
コンタクトレンズは異物を目に入れていることになるので、きちんと消毒しないと角膜に傷をつけることがあります。
使用方法の説明をきちんと受けて、正しく使うことが大切です。
生後6ヶ月までの予防接種
現在日本で子どもに接種出来るワクチンは13種類ほどあります。
いずれも確実に病気を予防出来たり、重症化を防ぎます。
1歳になるまでに接種しておきたいワクチンだけでも6、7種類、しかも複数回接種しないといけませんので赤ちゃんが生まれて忙しくなる前にワクチン接種スケジュールを立てておきたいですね。
去年秋から接種出来るようになったロタウイルスワクチンは、4週間以上あけて2回の経口接種を生後24週までに終了させることになっています。
ロタウイルスは赤ちゃんの重症胃腸炎の原因病原体ですが、このワクチンを接種する事によって重症化を9割方抑えることが出来るとされています。
しかし生後半年までの時期はヒブや肺炎球菌、
DPTといったワクチンと重なるので、日本小児科学会などではこれらのワクチンの同時接種を進めています。
例えば2ヶ月になったらすぐにヒブ、肺炎球菌、ロタウイルスワクチンの同時接種、3ヶ月にはさらにDPTを追加といった具合です。
4ヶ月健診の時にBCG接種を行いますので、健診の1週間前までに肺炎球菌とヒブの3回目、DPTの2回目を済ませておくのが理想です。
ヒブや肺炎球菌、ロタウイルスワクチンは任意接種ですのでどうしても接種しなければいけないワクチンではありません。
しかもロタウイルスワクチンの場合2回で2万5千円程度の費用がかかります(ヒブ、肺炎球菌ワクチンは現在無料)。
いずれ公費の負担が期待出来るかもしれませんが、例年寒くなってくると増えてくるロタの感染症で苦しんでいる子を診ていると是非とも積極的に接種して欲しいワクチンの一つです。
ワクチンといっても経口生、不活化、生ワクチン等があって、ネット上には丁寧に説明している所もありますが、組合わせの難しいワクチンもありますので小児科医と良く相談してスケジュールを組むようにしましょう。
唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)と歯科のかかわり
唇顎口蓋裂は、胎生期に癒合するはずであった上あごの真ん中部分が離れたままで生まれてくる疾患で、最近では手術や矯正歯科治療の進歩により、治ってしまえば誰も気づかないこともあります。
私が札幌医科大学の口腔外科に勤務していたころは、この疾患を持つ子どもたちが北海道各地から集まっておりました。
しかし、現在ではほとんどが北海道各地方都市の総合病院にいる形成外科医から治療を受けられます。
その中でも、この疾患についてトレーニングを積んだ医師のみにより手術されております。
最近では、出生直後のホッツ床(口蓋裂があるため哺乳が困難な場合に口と鼻を遮断し哺乳を助ける柔らかい樹脂で作った入れ歯のような上顎にはめるプレート)の使用から始まり、歯列矯正治療を終えるケースで考えると、歯科医とは17年間ほどの長い期間付き合うことになるため「こころ」の管理をふくめて、長期の取り組みが必要となります。
この疾患の発生原因は不明で、おおよそ5、6千人に1人の割合で生まれます。
函館の人口は約28万人ですので統計上500名程の患者がいると考えられるということになります。
一昨年、日本口蓋裂学会に当院の統計について報告させていただきましたが、それによると23年間に受診した唇顎口蓋患者さんは、225名でした。
人生80年とすると、23年間の受診者数から算出すると統計上考えられる500名を上回るので函館地区のほとんどの方が当院を受診していることになります。
この疾患へは、言語治療士やその他の医療従事者によるチームアプローチによる取り組み治療がされております。
この疾患の影響により、上あごの発達が悪くなりやすく、反対咬合や乱杭(ラングイ)歯が生じ、矯正歯科を含めた歯科治療が必須のものとなります。
矯正歯科の保険導入については、コロンビアトップ議員の国会質問がきっかけとなり、1982年にようやく保険導入が開始され、まだ30年しかたっておりません。
函館でも良い医療を提供するため、歯科医は頑張っております。
受験シーズン到来、うちの子は大丈夫?
センター試験も終わり、受験モード真っ最中のお子さんも多いでしょう。
これからの時期は、お子さんの受験・就職はもちろん、親も転勤・転居と生活環境が大きく変化してきます。
その中で、ストレスのため新しい生活環境に対応できず、様々な病気になってしまうことがあります。
今回は、原因不明の下痢や便秘、又は両方を長期間繰り返す病気「過敏性腸症候群」のお話です。
今や、5~10人に1人が、悩んでいるといわれているこの病気は「下痢型」、「便秘型」、下痢と便秘を交互に繰り返す「混合型」の3つに分けられます。
下痢型は 男性、便秘型は女性に多くみられ、10歳代~40歳台の比較的若い世代にかかるケースが多く、風邪や食あたりによる腸炎とは異なり、なかなかな改善しにくいことが特徴のひとつです。
主にストレスが原因とされ、例えば、受験が終ると症状が改善してくるなど、何らかのストレスがなくなることで改善される場合がありますが、実は、自分自身ストレスを感じていないにも関わらず、「過敏性腸症候群」となる方もいます。
そのほとんどが、不規則な生活習慣が原因となっています。
適度な運動、規則正しい食事・排便習慣、良質な入浴、睡眠など、本人自身で少しずつでも改善することがとても重要です。
治療は、このような生活指導のほか、整腸剤や下剤、ストレスの状況によっては安定剤などを処方します。
腸の運動をコントロールする「セロトニン」の働きを抑える内服薬も、新しい治療法の1つです。
また、最近の研究では、感染性腸炎との関連も指摘されています。
それは、過敏性腸症候群の患者さんの多くが、過去に感染性腸炎にかかった経験があり、それが原因で腸粘膜に微細な炎症を引き起こしたり、腸内細菌のバランスを破壊することで、炎症がない人には問題とならないストレスでも、下痢や便秘の症状を引き起こすことがあるといわれています。
今後、これらの研究が進むと、また、今までとは異なった治療法が確立されてくる可能性も大きいでしょう。
下痢や便秘などの自覚症状はあっても、重要視せず病院へ行かないことも多いと思いますが、軽症の段階で適切な治療をすると改善も早く、様々な合併症を防ぐことが出来ます。
また、大腸ポリープ・クローン病・潰瘍性大腸炎・痔、進行した大腸がんやすい臓がんでも、同様の症状が続くことがあるので、十分な注意が必要です。
プラネタリウムと歯科矯正
まったく関係のない2つの言葉ですが両方とも子供たちのために歯科医となってから興味を持ち勉強し始めたことです。
歯科矯正学は、一般になじみがあまりないと思いますが、唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ)の子どもたちを医科大学がない地方都市の函館でも高度な優れた治療を受けることができるように歯科大学を卒業後、口腔外科と矯正歯科の医局での9年、米国・カナダでの口蓋裂治療現場を回り、経験。
その後、函館に戻ってきたわけです。
また、プラネタリウムは上映施設のない函館でも子どもたちに自分の技術で見ることができる環境を作ろうと考えて8年前より続けていることです。
両方とも子どもたちに喜ばれている分野ですが、プラネタリウムのほうは、見た子どもから直接、「楽しかった」と言われることが多い分野です。
ビスフォスフォネート系薬剤を服用しての注意点~顎骨壊死について~
医科で処方されますビスフォスフォネート系薬剤は、悪性腫瘍(癌)の骨への転移、悪性腫瘍による高カルシウム血症、骨粗鬆症に用いられています。
近年、これが顎骨壊死に関わっているとの報告が相次いでいます。
この顎骨壊死はビスフォスフォネート系薬剤を投与されている患者様にまれに起こり、顎の骨が部分的に腐った状態になり、口の中の細菌が感染します。
その場合、
①口の中の痛みや腫れ、膿が続いている
②歯茎に白い硬いものを感じる
③歯がグラグラする
④下唇のあたりがしびれる
などの症状が現れます。
こういったビスフォスフォネート系薬剤による骨壊死は顎の骨以外では見られなく、特に下の顎に起こりやすいと言われています。
口の中の粘膜は傷つきやすく、口の中の細菌が顎の骨に感染する可能性が他の骨に比べ高いためだと考えられています。
また、ビスフォスフォネート系薬剤を投与されている患者様が抜歯などの口の中の外科治療をした場合も顎骨壊死が生じる原因に挙げられています。
ビスフォスフォネート系薬剤は、悪性腫瘍、骨粗鬆症の治療に非常に有用です。
こういった顎骨壊死のリスクがあるので、服用されている患者様はかかりつけの歯科医にあらかじめ伝えておくことが必要です。
そして、どうしても抜歯などの治療が必要であれば、ビスフォスフォネート系薬剤を処方している医師と薬剤師と歯科医が連携を取った上で治療を進めてもらった方が良いでしょう。
先ほども述べましたとおり、この顎骨壊死は頻度としてはまれに起こるものですが、ビスフォスフォネート系薬剤を投与されている患者様はそのリスクを減らすためにも、口の中を清潔に保ち、定期的な歯科クリニックでの口腔清掃をすることをお勧めします。
お肌の老化予防と美肌を維持するための『メディカルエステ』エレクトロポレーション/ソノフォレーシス
痛みなく、高分子のアミノ酸、胎盤エキスなどを導入することができるエレクトロポレーションとビタミンA、ビタミンCなどを導入することができるソノフォレーシスが、お肌の老化予防と美肌を維持することで注目されています。
30~40代の女性に多く見られるシミシワの原因は紫外線、老化などがありますが、多くの方に女性ホルモンのアンバランスや肌のビタミン、ミネラルの不足が関係しているといわれています。
エレクトロポーションやソノフォレーシスを施行することによってお肌の栄養環境が変わり、顔全体、特に冬の目の周囲のしみ、しわ、乾燥に効果があります。
また、光治療やレーザートーニングなどのシミシワの治療前や治療後にエレクトロポレーションやソノフォレーシスを行うと、より良い効果と治療後の効果の持続が期待できます。
男性の性(25)
『男性の性』という抽象的であいまいなタイトルですが、性機能(勃起障害、性交障害、不妊)、性器(陰茎、陰嚢、精巣、精巣上体、精管、前立腺、精嚢腺)、男性更年期障害(遅発性性腺機能低下に伴う諸症状)といった医学的な話題と、男性の性(さが~性格、性向、性質、たち)について、ざっくばらんに書き綴っているコラムです。 今回はダテパーでの第1回目ですので、皆さんが1番関心があるかもしれないと思いつつ、何故か今まで書かなかった勃起機能改善薬(ED治療薬)について書くことにします。
ED(勃起障害)の治療は、1998年(日本では1999年)にバイアグラが発売されたのを境に大きく変わりました。
それまでのED治療は心理療法(カウンセリング)、体外陰圧補助具、海綿体注射、ホルモン補充療法、手術、漢方薬などでしたが、バイアグラの発売は、多くのEDで悩む患者さんにとっての福音となりました。
心臓病(特に狭心症や心筋梗 塞)、重症肝臓病、重度の高血圧・低血圧、網膜色素変性(進行性の夜盲症)等の病気がなければ、問診票に記入し簡単な診察と場合によっては心電図や血液検査だけで、バイアグラの処方を受けることが出来るようになりました。
その後、バイアグラの欠点を補うようなレビトラやシアリスが発売され、現在日本ではバイアグラ25mg・50mg、レビトラ5mg・10mg・20mg、シアリス10・20mgの計3種の薬剤と5種の用量が選択できるようになりました。
特にシアリスは勃起機能改善効果が36時間持続し(他の2剤は5時間程度)、時間を気にすることなく性交できるようになりました。ただこれらの薬剤は狭心症の治療に使われる硝酸薬(ニトログリセリン)と併用すると血圧が下がり時には死に至ることもあります。 次回はこれらの薬剤使用時の注意点などを書きたいと思います。
顔の腫瘤(しゅりゅう)と黒子(ほくろ)
顔の腫瘤としてよく見られるものに粉瘤があります。
米粒大のものから大きいものは半球状に隆起します。
少し圧迫すると悪臭のある粥状の内容物が出てきます。
炎症を起こすと周囲が赤くなり、痛みを起こし、切開排膿治療を行わなければならないため約2〜3週間かかりますが、炎症を起こさない小さいうちに摘出すると約1週間で治療ができて傷跡も小さくて済みます。 また、黄色腫という30歳代から瞼の周囲に出現してくる乳白色の平坦な腫瘤があります。
高脂血症によって生じるといわれていますが、痛みも痒みもないため、放置してしまうことがほとんどですが、徐々に増大するため、小さいうちにレーザー治療などで摘出することをお勧めします。 黒子は多くは色素性母斑といわれるもので、黒色の斑で点状のものから小豆大のもの、また平らなものから隆起しているものまであります。
とくに摘出する必要のない黒子もありますが、短期間に大きくなってきたり、また、頻繁に出血するようであれば、診察を受けてる必要があります。 年齢が高くなると今まであった黒子が徐々に大きくなったりしますが、特に問題のある症状ではありません。
しかし、頻繁に痒みが起こり始め、血がでやすくなったりするようであれば、形成外科、皮膚科の専門医の診断を受けてください。 またー
- 黒子なのかシミなのかわからない色のむらや凸凹、部分的に乾燥したように皮膚が度々剥けてくるようなとき
- 黒子やシミが治ってはまた生じ、赤みやかゆみを起こすとき
- 黒子やシミの下にしこりがあるとき
- 鼻、口の周囲の黒子で、以前からあるけれども最近大きくなって小豆大になってきた方
このような症状のある時は専門医の診断を受け、保険治療を受けることをお勧めいたします。
男性の性(24)
今回も包茎の話を続けます。米国では新生児期にかなりの割合で(2005年の報告では61%)包茎手術が行われていると紹介しましたが、もちろん日本ではそんなことはないので、多くの男児(70~80%)が程度に差はあれ仮性包茎であり、就学後でも約10%が真性包茎といわれています。
真性包茎でも副腎皮質ホルモンクリームを塗布し入浴時に包皮の翻転を少しずつ試みていくうちに亀頭が露出することも多いのですが、どうしても包皮が翻転できず亀頭が露出しない場合、仮性包茎でも尿路感染や亀頭包皮炎を繰り返す場合や、包皮が翻転でき亀頭が露出しても包皮口が狭く元に戻しにくい場合(元に戻せない状態が続くと亀頭・包皮が腫れて嵌頓包茎という状態になり早急に処置が必要になります)、は手術が必要になります。
小児の包茎手術は全身麻酔が必要な場合が多いので、1泊入院で行う施設が多いようです。
成人の(正確には第2次性徴終了後の)包茎に関しては、真性包茎の場合は当然手術が必要ですが、仮性包茎でも包皮口がやや狭く勃起時に疼痛や不快感があるものも手術が適応となります。
また包皮が著しく過剰で性交時(膣挿入後のピストン運動時)支障がある場合も手術した方が良いと思います。
その他、前回少し触れましたが、 性行為感染症の予防については、包茎手術が効果があるという意見とそうでない意見があります。
効果があるという意見は、仮性包茎の場合、性交時の包皮小帯部の微小損傷が意外と高頻度であることや性交時の接触面積が大きいことを理由に挙げていますが、そうでないとする意見は統計学的に差が無いことを理由としています。
包茎手術を受けたグループと受けていないグループでは、HIV感染症が受けていないグループで70%も高率だったという南アフリカの報告もあります(2005年)。
早漏防止効果については、心理療法や薬物療法、トレーニング等、他の治療が無効な場合にのみ試みるべきと思います。







