■ご訪問者数:26986428
カワムラ歯科クリニック  たからまち総合診療クリニック 

コラムを読む

家族にうつす前に爪水虫を治しませんか

皮膚科2019/12/16

 爪水虫は真菌というカビで起きる病気で、運が悪ければ、他の爪や皮膚、毛にもうつってしまいます。特に、糖尿病やがんの人、ご高齢者のような免疫力が下がっている人はうつりやすく、他の人に感染させてしまうことも多くなります。

 爪水虫は非常に治りにくい疾患でしたが、現在3種類の内服薬と2種類の外用剤があり、以前よりは治りやすくなりました。内服薬は肝機能が悪くなることがありますが、外用剤よりも治るまでの期間が半年から1年と短く、ひどい爪水虫でも治りやすいというメリットがあります。3カ月で内服が終了となる薬もあり、もし肝機能が悪くなったとしても重篤になる前に内服薬が終了となりますので、以前よりも使用しやすくなりました。大切な家族にうつしてしまう前に、ご自身の爪水虫を治してしまいませんか。


Text by うめき皮膚科 梅木 薫( 2019年12月16日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

爪水虫の塗り薬

皮膚科2014/10/20

 これまで、爪水虫に対して効果的な塗り薬がなかったため、もっぱら内服薬が使用されてきました。
しかし内服薬は、まれにではありますが、肝機能障害が出ることがあるため、高齢者や多数の薬を内服している方には処方しにくい薬でした。
先月発売された新しい塗り薬は、爪への透過性が良く、爪の中や下にまで浸透して効果を発揮するため、これまでの塗り薬よりも効果が期待でき、主な副作用も、塗った部分の皮膚炎、刺激感などで、内服よりも手軽に使用できます。
また、ハケと一体型の容器なので、塗りやすいと好評です。
使用前に爪水虫と診断することが必要ですので、爪を少し削って、顕微鏡で水虫(カビ)の有無を確認します。
外用期間は約1年間と内服よりも長いので、内服と外用のどちらがご自身に合っているのか、医師と相談するのが良いと思います。


Text by うめき皮膚科 梅木 薫( 2014年10月20日 「北海道新聞みなみ風」掲載)

加齢性眼疾患の予防法

眼科2012/03/19

 加齢による目の病気の中で

  1. 翼状片(白目の膜が黒目に伸びて入る)
  2. 白内障
  3. 黄斑変性症(網膜の一番まぶしさを感じる所の変化)

は、紫外線=活性酸素で進行することが知られています。
サングラスも有効ですが、体内から活性酸素を減らすためには、ビタミンA・C・Eと亜鉛・銅が有効です。

 特に、黄斑変性症には、目に害のある青色光を吸収するルテイン、抗酸化作用のあるアスタキサンチンが有効です。
緑黄色野菜に含まれるルテインは、毎日、ほうれん草でサラダボールに2杯も食べないと効果がありません。
アスタキサンチンも金魚など魚の赤色色素なので、この二つはサプリメントでとり入れることをお勧めします。

 さらに抗酸化作用のあるω(オメガ)3系の油脂である魚油・亜麻仁油・しそ油を料理でとり入れるとよいでしょう。日々『抗酸化』を意識してバランス良い食事を摂り、足りない物をサプリメントで補うことで加齢性疾患の予防を心がけてみて下さい。


Text by 藤岡眼科 藤岡聖子( 2012年3月5日 「みなみ風」掲載)

鼻出血 ~落ち着いて対処しましょう

耳鼻咽喉科2014/02/28

 鼻出血の患者さまが増えてきました。
耳鼻咽喉科医にとって冬は鼻出血の季節なのです。
特に高齢者の患者さまが増えてきます。
空気の乾燥による鼻粘膜の炎症と寒暖差による血圧の乱高下が原因と思われます。
お子さんの場合は急性鼻炎やアレルギー性鼻炎など鼻の病気が原因となっていることが多いです。
出血すると慌ててしまいがちですが正しい知識を持って適切に対応しましょう。

 まず、これからお話しする処置を行って30分以内に止まる鼻出血は心配が要らないと言うことです。
多くの鼻出血は鼻中隔という鼻の仕切りの前方部の毛細血管から出ていますのでティッシュなどをしっかり詰めて鼻の前の柔らかい部分をつまむことで直接、出血部位を押さえることが出来ます。
この状態を5~10分維持することで大抵止血されます。
ティッシュなどの異物を入れることで血液の凝固も促進されますので必ず詰めて下さい。
脳梗塞や心筋梗塞などで抗凝固剤を常用されている方はやや止血に時間がかかりますが前述の処置で十分止血されます。
出血を頻回に繰り返す場合は処方医に相談してください。
慌てると血圧が上昇し出血を助長しますのでまず落ち着くことが大事です。
止血時の姿勢は血液がノドに落ちていかない様に顔は上を向かずうつむいた状態にして下さい。
出血が多い場合は横向きに寝て口から出た血液は吐き出して安静にして下さい。
ただ、鼻出血の中でも鼻腔の奥から出血し主に口から血液が出てくる場合や1回の出血量が多く医療機関を受診した時には止血していて出血部位がはっきりせず間欠的に出血を繰り返す場合は入院をして頂いて止血処置を行う必要がありますので総合病院の耳鼻咽喉科の受診をお勧め致します。

 歯肉出血、関節内出血、皮下出血など他の部位の出血を伴うものは止血凝固機能に異常がある全身疾患の症状である場合もありますので注意が必要です。


Text by 治耳鼻咽喉科 山口 治浩( 2014年3月号 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

『偽薬』について

心療内科2008/10/22

 薬が効きやすいかどうか、副作用が出やすいかどうかは体質のほかに、「偽薬効果」が影響します。例えばブドウ糖などでも、「不安を抑える薬」だと思って飲むと不安が小さくなることがあります。
また、困ったことに、その「薬」本来の副作用があらわれてしまうこともあります。

 この時、ブドウ糖などのことを「偽薬」、その作用のことを「偽薬効果」と言います。実際に薬を飲む場合にも、事情は同じですから、「偽薬効果」によって薬がより効きやすくなったり、副作用がより出やすくなったりすることがあります。
「めまい」、「頭が痛い」、「ふらつく」、「眠気」などの副作用に関する言葉、あるいは考えが実際に実現してしまうということです。
言葉や思考が発達しているため、人間にはこのような仕組みがそなわっているようです。

 実際誰にでも”たいけん”できることですが、「右腕があたたかい」という言葉(考え)を頭の中で繰り返すと、練習の仕方によっては、ほとんどの人が右腕にあたたかさを感じることができるようになります。

 偽薬効果は広い診療範囲に見られるものですが、やはり、精神科、心療内科というような分野でより多く見られるようです(鎮痛剤の効果が最も有名ではありますが)。

 薬を飲む時には良い言葉を繰り返すほうが良いし、悪い言葉は繰り返さないほうが良いということになります。
薬の効果は大きくし、副作用は小さくするようにしたいものです。

 ただ、必ずしもこうはいかない場合もあります。良い言葉(考え)によって、かえって反対の現象が起きてしまうことがありますし、また、自分では気がつかないうちに言葉(考え)が浮かんでは消えるということを繰り返している場合もあります。
このような時には心理療法が必要となることがあります。


Text by ゆのかわメンタルクリニック 久保田 修司(  「」掲載)

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)について

皮膚科2008/08/13

 「掌蹠膿疱症」という病気をご存知でしょうか? 最近、ある芸能人がこの病気にかかったという話が、テレビや雑誌で取り上げられていましたので、この病名を耳にされた方も多いのではないでしょうか?

 さてその症状は、手のひらと足の裏に、菌の関与がない、膿をもったブツブツ(無菌性膿疱=むきんせいのうほう)が出て、皮膚が赤くなったり(紅斑=こうはん)、皮が剥けたり(鱗屑・落屑=りんせつ・らくせつ)するというものです。そしてこれらの症状は、良くなったり悪くなったりを繰り返し、慢性的な経過をたどります。手のひらを「手掌(しゅしょう)」、足の裏を「足蹠(そくせき)」と呼ぶことからこの病名がついています。

 この病気の原因は、はっきりとわかっていません。再発を繰り返す扁桃炎(へんとうえん)や虫歯・歯周炎、副鼻腔炎(ふくびくうえん)などの細菌感染との関連や金属アレルギーとの関連が指摘されていますが、現段階では確実とは言えません。しかし、扁桃腺の摘出や歯科金属の除去・変換といった歯科治療などで、症状が改善する方がいらっしゃるのも事実です。

 一般的な治療は、外用療法になります。ステロイド外用薬やビタミンD3外用薬を使用します。時として内服治療を行う場合もあります。エトレチナートやシクロスポリンという薬を使用したり、ミノサイクリンという抗菌薬を服用したりすることもありますが、副作用の心配があり、その使用にあたっては慎重に検討する必要があります。ビチオンというビタミン剤や漢方薬の内服が有効な場合もあります。また病変部に紫外線のA波を照射する治療方法(PUVA=プーバ)もあり、良好な治療成績を挙げています。

 「掌蹠膿疱症」は、水虫や手荒れと間違えられることがあります。治りづらい症状がある場合、一度皮膚科を受診してみてはかがでしょうか。


Text by やなせ皮フ科クリニック 梁瀬 義範(  「」掲載)

寒くなってきたので

循環器内科2008/08/13

 階段を上がる時や荷物を持って歩く時に、胸が締め付けられるように苦しくなる、
「狭心症(きょうしんしょう)」と言う病気があります。

 冬の寒い朝、出かける時になって初めて、胸が苦しくなるのが、最初の症状としては多いようです。普通、運動をする前には準備運動をするように、心臓も朝はウオーミングアップが必要です。部屋が寒い時には、フトンの中で3~4回寝返りを打ってから起きるとか、寝坊をしてバタバタと出かけなければならない時も、少しだけ時間をとって、体が温まってから出かける方が、心筋梗塞などの心事故を予防できて、安全な暮らし方です。

 症状が軽い時は、5~10分で胸痛が鎮まりますが、それは「そのまま放って置かずに専門医にかかってネ」と言う心臓からのメッセージです。耳を傾けて、専門医に相談されることをお勧めします。


Text by 榊原循環器科内科クリニック 榊原 亨(  「」掲載)

糖尿病と飲酒

内科2008/08/13

 年末が近づき、宴会でお酒を飲む機会が増えているかと思います。今回は、アルコールと糖尿病について、お話ししたいと思います。

 アルコール(エタノール)は、少量では健康にいいとされていますが、成人男性で1日平均30g(日本酒1.5合相当)以上では死亡率が急上昇します。

 また、アルコールは1gあたり、7kcalのエネルギーがあるため、糖尿病の血糖コントロールに悪影響を与えます。そのため、血糖コントロールの悪い方は原則禁酒とする、良い方(ヘモグロビン A1c 6.5%以下)は、一日2単位(ビール500ミリリットル、日本酒1合、ワイン200ミリリットル)以下の飲酒は可能です。外食では、飲み過ぎ、食べ過ぎないことが大切です。外食時ウーロンハイならウーロン茶をたくさん入れる、カロリーの低いものからたくさん食べるなどの工夫をしてみましょう。

 休肝日も週2、3回設けてください。では楽しい年末ライフをお過ごしください。


Text by 陳 進陽(  「」掲載)

月経困難症の原因である子宮内膜症について

産科婦人科2010/06/15

 月経困難症とは、月経時に下腹部や腰に痛みを感じたり、下痢や頭痛、イライラするなど日常生活に支障をきたすことを言います。 今回は、その原因となる子宮内膜症について書こうと思います。
子宮内膜症とは、子宮内膜あるいはそれに類似した組織が子宮腔以外(腹膜・卵巣・卵管・腸など)に発生し、女性ホルモンの刺激をうけることにより増殖し、さまざまな症状を引き起こす疾患です。
また、子宮の筋肉内に病変が発生するものは、子宮腺筋症といいます。
子宮内膜症のほとんどは骨盤内に発生し月経時に子宮内膜と同様にはがれて出血します。
また、卵巣内で増殖すると、卵巣に毎月チョコレート状の古い血液がたまり、大きく膨れ上がり、チョコレートのう胞となります。 主な症状は、月経痛・月経時以外の下腹部痛、性交痛、排便痛、出血が多い過多月経や不正出血などの月経異常です。
そして、卵管や腹膜などの癒着によって卵子をつかみづらくなり不妊の原因にもなります。
子宮内膜症の患者様の30~40%が不妊であり、不妊の女性の50%に子宮内膜症があるといわれています。 検査は、問診、内診、直腸診、血液検査、画像診断、腹腔鏡など必要に応じて行います。 治療として、重症の場合は手術をして病巣を除去する方法と薬物療法があります。
薬物療法とは鎮痛剤で痛みを軽減させたり、ダナゾールやGnRHアナログという薬で病変を縮小させたりします。
その場合女性ホルモンが低下しますので更年期障害のような症状が出ることがあります。
また、避妊にも用いられるピルを服用することで、月経の出血量を少なくし、月経痛を改善させる方法もあります。 今まででしたらピルは自費扱いでしたが、最近は子宮内膜症の治療薬として「ルナベル配合錠」というピルが、保険適用となり患者様に使いやすいものとなりました。
ただの月経痛だと我慢せずに、つらい症状がある方は、婦人科を受診してみて下さい。 前回子宮頸がん予防ワクチンについてお書きしましたところ、多くの方々からお問い合わせがあり、接種される方も増えてきました。
1回目接種後、1カ月後に2回目、半年後に3回目の接種となります。
子宮がん検診と同様にワクチン接種をおすすめします。


Text by 櫻田芳弘( 2010年6月15日 「青いぽすと」掲載)

コンタクトレンズの選び方

眼科2012/03/19

 コンタクトレンズにはハードレンズとソフトレンズがあります。

一般にハードレンズは乱視の矯正力があり酸素透過性も良いとされていました。
しかし、最近は乱視用ソフトコンタクトやシリコンハイドロジェルという酸素透過性の良いソフトコンタクトも発売され、初めてコンタクトを作る方はソフトコンタクトを選ぶことが多くなりました。
さらに遠近両用コンタクトやおしゃれ用のカラーコンタクトもあり、多種多様のコンタクトから自分にあったコンタクトを選ぶことができるようになりました。

 ハードレンズを選ぶ方はまず強度近視や強度乱視の方、円錐角膜と言った角膜の病気を矯正する必要のある方に選ばれます。
通常のソフトコンタクトにはないハイパワーの方はまずこちらになりますが、ハードという通りレンズ自体が硬いため初めて付ける時にはちょっとごろごろして涙が出てきてしまいます。

それでも1週間位するとなれてきて、比較的長時間装用しても目に負担が少ないという特徴があります。

 ソフトレンズも以前に比べると乱視付きレンズの性能が良くなり中等度の乱視の方までなら問題なく使用できます。
2週間から1ヶ月で交換する使い捨てレンズ(頻回交換レンズ)もあり、レンズに汚れがたまる前に新しい物を目に付ける事ができる種類の物はソフトコンタクトにあります。
また、全く消毒の必要がないという一日の使い捨てレンズ(ディスポレンズ)もあり、お値段はその分お高くはなりますが、気軽に、そして目の健康のためには非常に優れている種類もあります。

 目を美しく見せるというカラーコンタクトもあり、若い女性を中心に隠れたおしゃれをするレンズとして人気があります。

 コンタクトレンズは異物を目に入れていることになるので、きちんと消毒しないと角膜に傷をつけることがあります。
使用方法の説明をきちんと受けて、正しく使うことが大切です。


Text by 清水眼科クリニック 清水 信晶( 2012年1月31日 「ダテパー Dr. Dr.プリーズ」掲載)

はこだて医療情報に登録されている詳細ページリスト(50音別)

医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科
医科 歯科  
医科 歯科  
医科 歯科  
医科