真珠腫性中耳炎(しんじゅしゅせいちゅうじえん)ってご存知ですか?
中耳炎と言えば痛い急性中耳炎や耳漏(じろう)が続く慢性中耳炎をイメージされる方が多いと思いますが、今回は中耳炎の中でも注意を要する真珠腫性中耳炎をご紹介したいと思います。
 真珠腫とは真珠様の光沢がある耳アカのようなものが耳にできる病気です。
周りを破壊しながら大きくなるという性質があり決して良性とはいえない病気です。
進行すると顔面麻痺、めまい、脳膿瘍(のうのうよう)など重大な合併症を引き起こします。
 初期の症状は難聴、耳漏ですが一般的な治療で耳漏がなかなか治まらない場合には真珠腫の存在を疑う必要があります。
観察顕微鏡を用いた診察で簡単に見つけることができます。
真珠腫を除去する処置で経過を診ることも可能ですが除去できないときは手術が必要になります。
耳漏がなかなか治まらない方は一度、お近くの耳鼻咽喉科医院で相談されてはいかがですか。
CTスキャンを導入してよかったこと
 「胸部レントゲン写真で肺に何かがありそうだけど、ここじゃ分からないから大きな病院を紹介します。
紹介状を用意しますから後日、受診してください。
大きな病院も予約制なので、早くても1~2週間は待つことになりますね」
 「咳が止まらない」「呼吸が苦しい」そういう症状で何気なく受診したクリニックでこう言われたら…。
患者さんは当日まで不安でたまらない夜を過ごすことでしょう。
私も、今まで五稜郭病院という総合病院に勤務していたときには、「この1週間不安で不安で夜も眠れなかったのよ」という類いの声をたくさん耳にしてきました。
では、総合病院受診後にどんな検査を行うのか。
 それが多くの場合、「胸部CT」となります。
なぜなら、「胸部レントゲン写真」では、「何かがある」ということしか分からないからです。
それが、昔の肺の病気(結核など)の痕跡なのか、今の肺炎なのか、はたまた悪性疾患(肺がん)なのかは明確に区別することが困難なため、より詳しく、肺の中を調べることが必要になるからです。 
 「それではCTの検査をしますね。
ですが、CTは予約制のため、今日中に検査するとなると何時間も待っていただくことになります。
ご都合が悪いようであれば、CT検査の予約をしていってください」。
これもまた総合病院でよくある会話です。
予約をしてもここからまた1週間、2週間先延ばしにされてしまいます。
もしくは当日何時間も待つか…そういった精神的・肉体的・時間的負担を軽減するために、当クリニックにCTスキャンを導入することに決めました。
 当クリニックでは、胸部レントゲン写真を撮ってからCTが必要と判断し、実際にCT検査を行って、大きな総合病院に紹介する必要があるかどうかを決定するまでに、現在は1時間程度で行うことができております。
もし総合病院に紹介となっても早い時間であれば当日、遅くても翌日には総合病院へ赴き、今後の相談をしてもらうことができます。
これが、私がCTスキャンを導入して本当によかったと思えることです。
また、CT検査を行うことで肺に空気を送る気管支の状態も一緒に目で見て確認することができるため、より細やかな治療を行うことができております。
「咳が止まらない」「呼吸が苦しい」などの症状にお困りの方は、気軽にご相談ください。
人には聞けない『痔(じ)』の話
冬の寒さが原因で痔が悪化することが多いこの時期ですが、20歳以上の日本人の10人に1人は痔だといわれています。
痔であることが恥ずかしい、まだ痛くはない、お尻を見せたくないと病院を受診しないため、早期のうちに治療できずに悪化してしまうことが多いようです。
 痔は男性の方が多いイメージがありますが、実際は女性にも多く見られます。
女性が痔になりやすい要因として、便秘があります。女性は便意を我慢したり、生理前に女性ホルモンの影響で便秘を起こしやすくなること、また、出産時に強くいきむことにより痔を発症したり、悪化させたりする方も多く見られます。
これから痔にならないように、またこれ以上悪化させないポイントが三つあります。
①トイレで3分以上いきまない
 トイレに新聞や雑誌を持ち込んでいる方はいませんか?
必要以上に時間をかけていきんでしまうこと、また、ウォシュレットで肛門を刺激して無理に便を出そうとすること、肛門を洗いすぎることも肛門に負担をかける原因になります。
まとめて便を出してしまおうと頑張りすぎないことが大切です。
②便秘や下痢をおこさない食生活・生活習慣を心掛ける
 いつもより、30分早起きをして朝食をしっかりとることも大切です。
朝、空の胃の中に食べ物が入った瞬間に、前日まで腸の中に溜まっていた便が肛門の近くの直腸に下りてきます。
そして、直腸の壁を便が圧迫することによって脳に便意が生じます。
するとほんの少しのいきみで便を出すことができます。
少し早起きをすることで、学校や職場へ行く前に、自宅で排便する時間の余裕が生まれます。
③ゆっくりお風呂に入る
 簡単にシャワーで済ませず、入浴して肛門付近の血行をよくすることも大切です。
痔の治療には、生活習慣の改善、薬物治療、手術がありますが、まずは生活習慣を改善し、痔となった原因を踏まえて治療していくことが重要です。
しかし、肛門からの出血は痔だけが原因とは限りません。
出血の1割は、大腸ポリープや大腸・直腸がんが原因の場合があります。
出血や肛門の異物感などの自覚症状が続く時は、きちんと検査をしましょう。
お酒を飲まなくても起こる脂肪性肝炎 ~NASH~
 最近、食生活の欧米化で急増する脂肪肝、かつてはアルコール(飲酒)が主な原因と考えられていました。
しかし、お酒を飲まない人の脂肪肝から発症する肝炎は「NASH」と呼ばれ、将来、肝硬変、肝がんへ進展する危険性があることが分かってきました。
検診で肝機能障害があっても、腹部エコーで脂肪肝を指摘されても、自覚症状がないため放置するケースが多くあります。
軽度の脂肪がたまっているだけであれば、放置していても肝臓に悪影響はありませんが、重度だと脂肪肝に刺激が加わり、脂肪性肝炎「NASH」となることがあるのです。
NASH予防の原則は、脂肪肝からNASHへの進展を食い止めること。
肥満や脂肪肝と診断されたら、食生活の改善や運動で体重を落とすことが重要です。
3kgの減量で、肝機能の改善が見込まれます。
1~2カ月で1kgを目安にすると良いでしょう。肝臓は「沈黙の臓器」で、再生能力が高いため、自覚症状が出たときは病状が悪化していることが多くあります。
定期的な検査で、脂肪肝を疑われたら、まずは生活改善を心掛け、状態の改善が無ければ精密検査が必要です。
インプラントや歯周病治療に豊富な実績 患者の満足度が高い最先端の歯科治療を提供
北斗歯科クリニックは、子どもからお年寄りまで、すべての患者にとって満足度の高い歯科治療を提供し、地域に信頼されるクリニックを目指している。土永浩史院長は、大学時代より入れ歯や被せ物などの補綴(ほてつ)治療をはじめ、抜歯や顎関節症、外科矯正を含む口腔外科全般、さらに歯周病治療にも研鑽を積み、各学会において多くの研究発表をするほか、豊富な治療実績を持つ。特にインプラントには定評があり、月1回、東京医科歯科大学と首都圏の開業医でもインプラント治療を担当するなど、患者から厚い信頼を得ている。「インプラント治療には口腔外科だけでなく、補綴や歯周病などすべての知識が必要です。
今後も日々研鑽を重ね、最新かつ最適な医療を提供して患者さんに喜ばれ、信頼されるよう努めます」(土永院長)このほかにも、より咬める義歯(入れ歯)の作製、1本でも多く歯を残すための歯周病治療、子どもに好評の無痛治療、セラミックなどの審美歯科にも対応している。また最先端の歯科用CTを導入し、インプラントの術前診断はもとより、歯の根の治療などにも効果を発揮するなど、「最先端の歯科治療で地域の皆様の快適生活をお手伝いします」と、土永院長は話されていました。
歯周病と全身の病気
歯周病菌は、肺炎、心臓病、糖尿病など、さまざまな病気と深く関わっていることがわかっています。
また、喫煙と糖尿病は歯周病の二大リスクともいわれ、禁煙が歯周病予防に役立ち、歯周病ケアが血糖値を下げやすくすることも明らかになっています。
 たかが、「歯周病」と思わず、手遅れになる前に検診で歯周病予防のアドバイスを受けましょう。
そして、歯周病で歯を失うことのないよう定期健診を継続して、きれいなお口と健康な身体を維持しましょう。
真ん中がぼやける病気
視線の真ん中がぼやけてくる病気にはどんな病気があるのでしょうか。
働き盛りでストレスの多い中年男性に多いと言われるのが中心性漿液性網脈絡膜症(ちゅうしんせいしょうえきせいもうみゃくらくまくしょう)です。視力低下は軽度で近くを見た時に特に文字が内側にゆがんで見えるのが特徴です。網膜の中心部である黄斑部(おうはんぶ)が薄くなってくるというのが黄斑円孔(おうはんえんこう)と言う病気で、中心部がゆがんだり暗く感じます。
高齢者に多いのが、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)です。中心部が強くゆがんできて視力も著しく低下してしまいます。
最近レーザーを使った治療が出来るようになりましたが、早期発見が重要です。
家庭では片目ずつ窓などの桟(さん)を見てゆがみがあるかを調べてみると簡単に検査が出来ます。
マイヤーズ・カクテル点滴
米国の統合治療として実証されている点滴治療で、各種ビタミンB・ミネラルを豊富に配合し、ストレスによる頭痛、耳鳴り、慢性疲労、アレルギー疾患に効果があり、さらに肌のハリや小じわを防ぐビタミンCを強化し、美白・美肌にも効果があります。
《配合成分》ビタミンB1、B2、B5、B6、B12、ビタミンC、各種ミネラル
■効能
- 糖質・脂質・たんぱく質の代謝を促進する(ビタミンB1)
- 肌の脂質代謝を改善し、ニキビや肌荒れを防ぐ(ビタミンB2)
- 善玉コレステロールの生成を促進する(ビタミンB5)
- 免疫機能を正常に保つ(ビタミンB6)
- 細胞の再生や成長を促進(ビタミンB12)
- 肌のハリを保ち、しみや小じわを防ぐ(ビタミンC)
■こんな方にお勧め
- しみ・そばかすが気になる方
- 肌のハリを保ちたい方
- ストレスを解消したい方
- 疲労回復したい方
- 耳鳴り・頭痛を解消したい方
- 今までいろいろな治療をしてきたが、改善されなかった方
胃潰瘍にはヘリコバクターピロリ菌を!
今回は4月に厚生労働省の研究班によって作成された胃潰瘍診療のガイドラインについてお話しします。
このガイドラインは多数の論文を検討して得られた結果をもとに、胃潰瘍に対する最 も理にかなった治療の手順を示したものです。このガイドラインの大きな特徴はヘリ コバクターピロリ(以下HP)の除菌療法(抗生物質を2種類とプロトンポンプ阻害剤 という胃酸の分泌を抑える薬の計3種類を1週間内服する)を治療の柱として位置づ けていることです。HPは胃の中に住むことのできる唯一の細菌で、胃潰瘍の重要な原 因のひとつとされ、これまでは、特に潰瘍の再発の予防という観点から、通常の治療 に加えて行われ、その効果が評価されてきました。
しかしこのガイドラインではHP陽性の胃潰瘍患者に対してはHPの除菌療法が第一選択 となっており、除菌療法のみで治癒が可能としています。ということは例えば「胃の あたりががまんできないほど痛くて、検査したら大きな胃潰瘍があった、HPを調べた ら陽性だった、除菌療法をした、その後症状は改善しそれ以後も潰瘍は再発しなかっ た」というような経過が標準的ということになります。使った薬は除菌療法の1週間 分だけなので、非常に効率の良い治療経過です。
HP陰性の場合については次の機会にお話しするとして、HP除菌が今のご時世の「医療 費抑制」に十分貢献できるであろうことは容易に想像できますが、これにはやや不安 を感じる専門医も多いと思われます。除菌療法自体にも下痢その他の副作用があり、 潰瘍の急性期で痛みの強い時期にも除菌療法のみというのは問題があるように思われ るのです。あくまでも除菌療法を主体とする事に異論はありませんが、症状や全身状 態をみながら柔軟に対処したいものです。
最後に、この除菌療法に際し不可欠なことは、まず内視鏡検査(胃バリウムでもよ い)によって胃潰瘍を確実に診断し、あわせてHPをチェックすることです。当院では 鎮静剤を用いて苦痛のないように内視鏡検査を行い、胃潰瘍が認められた場合には、 尿素呼吸法という最も確実なHPチェック法を行い、陽性の場合はほぼ全例に除菌療法 を行っています。
冬に気をつけたいやけど ~熱傷~について
 寒くなると様々な病気の発症頻度が上がり、気候の良い時期以上に体調管理が重要となります。冬季には病気だけでなく外傷も増えますが、やけどもその一つです。暖を取るために熱いものと接触する機会が多く、衣服の厚さも重傷になりやすい要因です。
 家庭内で多いのは調理中の熱湯や油、コンロの火による熱傷です。熱傷の治療で一番大切なのはすぐにしっかり冷やすことです。水道水やシャワーで15分以上患部を流します。軽いものならこれで赤みや痛みはかなり治まりますが、翌日以降に悪化する熱傷もあるので注意して下さい。安易に自己流の治療を続けずに専門科を受診しましょう。また、広範囲であったり特殊な部位の熱傷では入院や手術が必要になることもあります。範囲が広い場合、顔面や外陰部、薬品を含む液体での受傷、乳幼児などであれば救急外来を受診して下さい。手指の重度の熱傷も機能に関わる場合があるので早期の受診が必要です。
 そして寒い時期に気をつけていただきたいのが暖房器具による熱傷です。特に湯たんぽでの熱傷は要注意です。これはいわゆる低温やけどで、45~50℃程度の少し熱めの物体に皮膚が長時間接触することで起こります。ゆっくりと深部まで組織の損傷が進むため見た目よりも傷が深いのが特徴で、適切に対処しないと数か月治らないこともあります。治癒に時間がかかると目立つ痕が残るので治りが悪いと感じたら形成外科を受診して下さい。早くきれいに治すためには手術が望ましい場合もあります。形成外科では患者様それぞれの希望やライフスタイルに合わせて最善の治療を行います。傷が塞がって終了ではなく、きずあとの経過フォローも治療期間に含まれます。
 やけどに限らず、体のあらゆる部位の形態異常を美しく、かつ機能的に治すのが形成外科の仕事です。お気軽にご相談下さい。 
















